おすすめの絵本

良い眠りに誘うために良い絵本の時間を

 

おやすみ前の寝かしつけのためにふとんの中で読んであげるような絵本には、子どもが興奮するような展開のものよりは、ゆっくり静かに淡々と読めるものを選ぶのがおすすめです。

とはいえ、もしかすると絵本が楽しくて大人の思い通りに眠ってくれるどころか、「もっかい!」のリクエストがあるかもしれません。
そんなときは、「はい、おしまい」と無理に電気を消してしまうのではなく、繰り返し読んであげて欲しいと思います。楽しみ疲れて眠るのは、子どもにとってはとても幸せな時間だからです。

絵本の世界と現実の狭間で、ゆらゆら自然と「おやすみ」と眠りにつけば、その夜、子どもはきっとすてきなに夢を見ることができるに違いありません。

 


『おつきさまこんばんは』

作/林 明子
定価/880円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
1986年6月20日発行

静かな夜の空。ネコが寝そべる屋根の上が明るくなって、しだいに金色に輝くまん丸いお月さまがでてきました。「お月さまこんばんは」。ところが、そこに黒い雲やってきて、お月さまを隠してしまいます。でも、だいじょうぶ。黒い雲は少しお月さまと話をして、また去って行きました。ふたたびあらわれたお月さま、にっこり笑顔で「こんばんは」。まるで話かけてくるようなお月さまのやさしい表情に子どもたちも思わずにっこり。

 


『いいこでねんねできるかな』

作/きむら ゆういち
定価/748円(税込)
対象/0歳から
偕成社
1993年11月発行

コトリさんもイヌさんもそろそろねんねの時間。みんな寝いったのに、ゆうちゃんだけなかなか眠れません。おやすみ前に読む絵本。

 


『ねないこだれだ』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1969年11月10日発行

夜の9時です。「とけいがなりますボンボンボン」こんな時間におきているのはだれだ? ふくろう、くろねこ、どろぼう……。いえいえ、夜中はおばけの時間。あれ? まだ寝ていない子がいますよ。おばけになってとんでいけ!  おばけがなかなか寝ない子をおばけの世界に連れていってしまいます。シンプルなはり絵と独特のストーリーで、子どもたちをひきつけてやまない赤ちゃん絵本です。

 


『ぶーらん ぶーらん』


作/ミヤタ タカシ
定価/1320円(税込)
対象/1歳から
エンブックス
2020年7月9日発行

ちいさな黒うさぎのギーギはなんでも「やってみたい」の真っ盛り。ブランコに乗って「ぶーらん ぶーらん」と遊んでみては「どってーん」と盛大に転び、かと思うと次はまた違う乗りものへ興味のままに向かいます。そして、思いっきり遊んだあと、ギーギは「すーすー」と気持ち良さそうに眠ります。

 


『ぐうぐうぐう』

作/田島 征三
定価/1100円(税込)
対象/1歳から
偕成社
1987年3月25日発行

ゾウさんもタヌキさんも、みんな楽しい夢を見ながら、ぐうぐうぐうとおやすみ。ユーモラスな寝姿に思わずほほえんでしまう絵本。

 


『もうねんね』

文/松谷 みよ子
絵/瀬川 康男
定価/770円(税込)
対象/赤ちゃんから
童心社
1968年1月15日発行

いぬも ねんね ねこも ねんね めんどりも ひよこも モモちゃんも ねむたいよう。やわらかな言葉のリズムが心地よい、160万部をこえるロングセラー絵本。ねむくて、うとうと、目を閉じたやさしい寝顔が印象的です。時代が変わっても、お父さんやお母さんとあかちゃんのおやすみ前の時間に今日も読まれつづけています。

 


『おやすみなさい おつきさま』

作/マーガレット・ワイズ・ブラウン
絵/クレメント・ハード
訳/せた ていじ
定価/1320円(税込)
対象/赤ちゃんから
評論社
1979年9月発行

おおきなみどりのへやのなか。こうさぎがベッドにはいり、ねむりにつくところ。こうさぎは、ふうせんやてぶくろなど、へやのなかのすべてのものに「おやすみなさい」と語りかけます。アメリカで1000万部をこえて読みつがれている名作です。

 


『おふとんかけたら』

作/かがくい ひろし
定価/935円(税込)
対象/赤ちゃんから
ブロンズ新社
2009年10月発行

たこさん、まめさん、ソフトクリームさんにトイレットペーパーさん……。ページをめくっておふとんかけたら、どんなねぞうになるのかな? 登場するみんなのゆかいなねぞうに、おやすみ前に親子でいっしょに大わらい。「だるまさん」シリーズかがくいひろしによる絵本。

 


『どうやって ねるのかな』

作/藪内 正幸
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1987年3月25日発行

キリンがどうやってねるか知っていますか? 一本足で立ってねむる動物もいます。それぞれの体に合った寝姿が、ほほえましく、親しみを感じさせます。

 


『パパ、お月さまとって!』

作/エリック・カール
訳/もり ひさし
定価/1760円(税込)
対象/3歳から
偕成社
1986年12月発行

娘に月をせがまれて、パパは本当に月を連れてきた! 画面が左右上下に広がるしかけで、空の高さや月の満ち欠けを表現した絵本です。

 


『ノンタンおやすみなさい』

作・絵/キヨノ サチコ
定価/660円(税込)
対象/3歳から
偕成社
1976年8月発行

夜なのに眠くないノンタンは友だちをさそいますが、起きていたのはふくろうくんだけ。暗い夜におにごっこをしたら、どろんこに。

 


『おやすみなさいフランシス』

文/ラッセル・ホーバン
絵/ガース・ウィリアムズ
訳/まつおか きょうこ
定価/880円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1966年7月1日発行

時計が夜の7時をしらせると、フランシスの寝る時間です。まずミルクを飲み、お休みのキスをして、ベッドに入ります。ところが、ちっとも眠くなりません。そのうちに、部屋の中にトラがいるような気がして心配になり、おとうさんとおかあさんのところへ。もう一度キスをしてもらいふとんに入りますが、今度は部屋に大男がいる気がしてねむることができません。さてさて、フランシスはぶじに眠りにつくことができるのでしょうか?

 


『ぐうぐうぐう』

作/五味 太郎
定価/1100円(税込)
対象/幼児から
文化出版局
1982年7月25日発行

ぐうぐうと寝てばかりいるくじらくんがいました。ガールフレンドがきても、飛行機がぶつかっても、ぐうぐうぐう。ゆったりとした生き方が伝わります。

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とまどいと不安のなかで「上の子」に成長する

 

僕には3歳下の妹がいるので、「上の子」の気持ちがよくわかります。

妹ができるときのドキドキした気持ちは今でもはっきりと覚えています。それは、「本当の妹」ができた時ではなくて(その時の記憶はありません)、たぶん4歳か5歳のときです。

近所のママに赤ちゃんが生まれて、ごあいさつにいらした玄関の前で、僕の母親が生まれたばかりの子を抱っこさせてもらっていたのでした。
ちょうど幼稚園から戻ってきた僕に、いたずらのつもりで「ほら、あなたに妹ができたよ」と見せてきたのです。
「!?!?!?!」。突然妹ができた緊張と混乱で、どうしていいかわからなくて、何も答えることができませんでした。でも、一瞬見えた「妹」の顔は、なんともかわいかったのです。

いたずらだとわかって、当時は「なんだ」とほっとして流したと思うのですが、実際は今でも流しきれずに記憶に残っている。兄になる、姉になる瞬間というのは、それくらいの衝撃なのでしょう。

もうひとつ、しっかりしなきゃという意識が芽生えはじめたのも幼稚園の頃の話です。

家族で外食に出かけた時、料理が出てくるまでの間に、きちんと席に座っていられない妹に向かって「こうやってちゃんと座りなさい」と、お手本を見せてあげました。両親の前で「兄」をやってみせたのです。もちろん褒められることを期待して。

ところが、母親に「別に良いでしょう」と逆にたしなめられた。1度子育てを経験した母親にしてみれば、2歳の子なんてそんなものという感じで、放っておけば良かったのです。

はじめて「兄」になる僕には、なぜ褒められないのか不満でした。その後何を食べたのかは思い出せません。

そんなことを毎日繰り返しながら、お姉ちゃん・お兄ちゃんになっていくって大変! でも、とてもうれしいこと!
上の子になったら読んで聞かせてあげたい絵本は、パパママにとっても共感できることや気づきがたくさんあると思います。

 


『うさこちゃんとあかちゃん』

文・絵/ディック・ブルーナ
訳/まつおか きょうこ
定価/770円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
2005年4月30日発行

ある春の日、もうすぐ赤ちゃんが生まれると知ったうさこちゃんは、大喜びで家中を踊りながら歩きます。そして、生まれてくる赤ちゃんに、贈り物をつくろうと決めました。赤ちゃんの大好きなひよこの絵を描いたら、お父さんが額に入れて壁に飾ってくれました。お母さんは青い毛糸をくれたので、うさこちゃんは赤ちゃんのためにねずみをつくりました。さあ、あかちゃんとはいつ会えるのでしょう。初めてお姉さんになるうさこちゃんのお話です。

 


『あさえとちいさいいもうと』

作/筒井 頼子
絵/林 明子
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1982年4月20日発行

お母さんの留守に妹のあやちゃんと家の前で遊んでいたあさえは、あやちゃんを喜ばせようと夢中で道に絵を描いていました。ところが顔をあげると、いつのまにか、あやちゃんがいなくなっています。あさえは妹をさがして、どきどきしながら、いつもお母さんといく公園に向かって走りました。小さな子どもの心の動きを、文と絵が一体となって緊迫感をもって描きだします。

 


『いもうとのにゅういん』

作/筒井 頼子
絵/林 明子
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1987年2月25日発行

あさえが幼稚園から帰ってくると、お母さんはぐったりした妹のあやちゃんを病院につれていくところでした。友だちと遊びながら待っていると、お母さんが帰ってきて、あやちゃんが盲腸の手術で入院することになったといいます。あさえはお父さんが帰ってくるまで、ひとりで留守番をします。そのうち暗くなって、雷が鳴り……。妹の入院でちょっぴりお姉さんになったあさえの物語です。

 


『ちょっとだけ』

作/瀧村 有子
絵/鈴木 永子
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
2007年11月15日発行

弟が生まれて、なっちゃんはお姉さんになりました。お母さんは赤ちゃんのお世話で忙しいので、いつもなっちゃんの要求に応えてあげるという訳にはいかなくなりました。そこで、なっちゃんはいろんなことを自分ひとりでやってみます。お姉さんになったからと頑張るなっちゃんですが、眠くなった時だけは、どうしてもお母さんに甘えたくなります。お姉さんになったことで感じる切なさ、そしてそれを乗り越えることで成長していく子どもの姿を母親の深い愛情とともに描いています。

 


『ピーターのいす』

作・絵/エズラ・ジャック・キーツ
訳/きじま はじめ
定価/1320円(税込)
対象/3歳から
偕成社
1969年10月発行

 


『あかちゃんのくるひ』

文・絵/岩崎 ちひろ
定価/1320円(税込)
対象/幼児から
至光社
1970年発行

あかちゃんが生まれた、私はお姉さんになった……この事実を受け止め、納得しようと揺れ動く幼い主人公の心が、淡い水彩の絵に託されています。

 


『あたしおねえちゃんなの』

作/こが ようこ
絵/スティーナ・ヴィルセン
定価/1650円(税込)
対象/幼児から
クレヨンハウス
2011年8月発行

顔も同じ、コップも同じ……名前だけ違うふたごの妹たち。もちろん好きなものも一緒だから、何でも取り合いになっちゃいます。そんな妹たちの世話で、ちいさなおねえちゃんは、もう大変。かあさんの代わりにがんばらなきゃ。でも、おねえちゃんだって、泣きたいときがあるんですよね。成長するおねえちゃんにエールを。

 


『フランシスのいえで』

作/ラッセル・ホーバン
絵/リリアン・ホーバン
訳/松岡 享子
定価/1320円(税込)
対象/幼児から
好学社
1971年発行

フランシスに妹が生まれました。何故か淋しいフランシスは、ある夜家出を宣言して、台所のテーブルの下に隠れます。そこでパパとママの話を耳にしたのです。

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安野光雅さんの絵にはユーモアが散りばめられています。
知的で、上品なその企みに、まんまと吸い寄せられて、気がつけば微笑ましい気持ちで絵の世界に没頭していた……そんな経験をさせてくれる安野さんの絵が大好きです。
「小さなノーベル賞」とも呼ばれる「国際アンデルセン賞」画家賞を受賞された世界的画家です。

1926年、島根県津和野町生まれ。戦争の「イヤな時代」を経て、小学校で美術の先生となったことが、安野さんの絵描きのスタートになりますが、「先生」としての視点・振る舞いは、その後絵本作家になってからも作品づくりを通じて常に持っていらしたんじゃないかと思います。

安野さんの絵本には、いわゆるお勉強を題材にした作品が多くありますが、難しいことを子どもに楽しく簡単に教える独創的なアイデアは、まさに先生のそれです。どれも楽しんでいるうちに「自分で考えるくせがつく」ようになっています。

実は福音館書店 創業者の松居直さんのお子さんが、安野さんの教え子だったそうで、子どもの可能性を引き出す安野さんの教え方に「きっと面白い本を作ってくれる」と確信していたそうです。その福音館書店から多くの名作絵本が出版されますが、なんというめぐり合わせでしょう。偶然なのか、必然なのか、とてもおもしろいエピソードです。

 


『ふしぎなえ』

定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1971年3月1日発行

階段をあがると上の階へ、またあがると、あれあれ、もとの階にもどっています。迷路に入っていくと、いつのまにか天地がさかさまに。蛇口から流れ出した水は川となってまた水道に循環し、高架道路は地面と同じ高さに……。絵の中だけに存在する不思議な世界に、小人の案内で導かれます。世界的に人気を獲得した絵本作家・安野光雅のデビュー作です。

 


『かぞえてみよう』

定価/1760円(税込)
対象/幼児から
講談社
1975年11月19日発行

楽しみながら数の知識が身につく絵本。美しい田園風景を描きながら、はじめて数に出会う子どものために、数字を楽しく見せてくれる絵本。講談社出版文化賞絵本賞など数々の賞に輝く傑作です。

 


『あいうえおの本』

定価/1650円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1976年2月20日発行

「あ」はあんぱん、「い」はいえ……、左ページにはひらがなが、そして右ページにはその文字で始まるものの絵が、1見開きごとに描かれます。木で組み立てられ、木目まで美しく描かれたひらがなの文字と、どこかなつかしい日本の伝統的な形の絵がみごとに結びつきます。さらに、ページのまわりには文字に関連した飾りも描かれ、その中にも絵が隠れています。字を覚えるためではなく、ことばの美しさを感じることのできる1冊です。

 


『旅の絵本』

定価/1540円(税込)
対象/5、6歳から
福音館書店
1977年4月15日発行

中部ヨーロッパの自然や街並みを背景に、克明繊細な筆使いで旅の楽しさを描きだした絵ばかりの絵本。世界各国の子どもたちが喜んでいる、心おどる絵本です。

 


『天動説の本』

定価/1650円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1979年8月5日発行

地球が全宇宙の中心だと信じていたころの人びとが考えていた世界とは、いったいどんな世界だったのでしょう? 中世然とした作りの、ユニークな科学絵本。

 


『にほんご』

編/大岡 信、谷川 俊太郎、松居 直
定価/1650円(税込)
対象/5、6歳から
福音館書店
1979年11月30日発行

小学校1年の国語教科書を、自由に、独創的に構想した作業の中から生みだされた、ことばの本のベストセラー。ことばの世界のおもしろさ、深さ、広がりへと子どもたちの目を開かせます。

 


『もりのえほん』

定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1981年2月25日発行

森の風景に、なにやらいそう。目を凝らして見ると、あっ、ここに! そして、こっちに! 森の中には130あまりの動物がかくされています。でも、すぐさまわかるわけではありません。じーっと見つめていると、だんだんわかってくるのです。枝と枝がからまっているのが獣のように見えたり、樹木の肌が人の横顔のように見えたり。繰り返し見るたびに違った景色が立ち現れ、いろいろなものを発見し、想像がふくらみます。さあ、かくし絵の森を散策しよう。

 


『さかさま』

定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1981年4月30日発行

トランプのジョーカーがトランプの国をご案内。トランプの国では、どちらが上でどちらが下かわからないことばかり。トランプの兵隊たちは、「きみたちはさかさまだ」「きみたちこそさかさまだ」と何百年も前からけんかしているのです。4人(8人?)の王様たちも大弱り……。そんな「へんだ、だんへ」な国を安野光雅が、見えるままに描きます。

 


『ふしぎなさーかす』

定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1981年4月30日発行

真夜中の12時。机の上で小人たちによるサーカスが始まります。まずはコップの太鼓、スプーンのバイオリン、マッチ棒のフルートなどの楽団が登場。そしてペン先のジャグリング、風船の玉乗り、書き割りの絵から現れるライオン……。やがて朝になると、小人の姿は消えたけれど……。さまざまな絵遊びが繰り出されます。

 


『10人のゆかいなひっこし』

定価/1815円(税込)
対象/幼児から
童話屋
1981年10月1日発行

絵本を開くと、左ページに家があって、こどもが10人います。右ページには別の家の外面があって、こどもたちは左の家から右の家にひっこしていきます。ページをめくれば、引っ越し先の家のなか。なんにんひっこししたのかな? 家の外面の絵の窓は、実際5つが開いていて(穴あきです)、こどもたちがのぞいたりかくれたり。さて、ここにぜんぶでなんにんいるのかな? と、いくつもの引き算と足し算をすることができます。

 


『はじめてであう すうがくの絵本1』

定価/1760円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1982年11月20日発行

発見の喜び、創造の楽しさに満ちた数学の本と、すでに定評のあった作品を再編集し、新しい体裁でおとどけします。第1巻《なかまはずれ》《ふしぎなのり》《じゅんばん》《せいくらべ》

 


『蚤の市』

定価/1815円(税込)
対象/幼児から
童話屋
1983年10月1日発行

1957年のフランス映画、ルネ・クレール監督「リラの門」の一場面がモデルです。はじめの頁には、荷車を引く老夫婦。城門には時計があって、朝の5時。次の頁からは、蚤の市の始まりです。ローソク売りや古い大工道具売り、旧式カメラやタイプライターを売る屋台が並びます。野菜や果物の店も軒を連ねています。文字のない絵本ですが、絵の細部を追っていくだけで自然と物語が生まれてきます。

 


『もじあそび』

定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1993年3月15日発行

じを組み合わせて、いろいろなことばをつくったり、組み合わせを変えて、ちがうことばをつくったり、もじのパズルを楽しんだり……。とびきりおもしろいひらがなの絵本です。

 


『しりとり』

定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
2021年2月5日発行

あさひ、ひしもち、ちからこぶ……ページをめくって絵をたどり、しりとりで遊びましょう。おしりが「ん」になったらおしまいです。あれ、最後のページまで読んでも「ん」にならない? そんなひとは、最初のページに戻ると続きが始まりますよ。何度もくりかえし遊べて、美しい絵が目にも楽しい、安野光雅流のしりとり絵本です。

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コールデコット賞(Caldecott Medal)について

コールデコット賞は、1937年にアメリカ図書館協会によって創設された権威ある絵本賞のひとつです。
19世紀のイギリスのイラストレーター、ランドルフ・J・コールデコットにちなんで命名され、アメリカ合衆国で出版された絵本の中から、最も優れた作品を描いた画家に対して、年に一度授与されます。メダルは銅製で、コールデコットが『ジョン・ギルピンのゆかいなお話』で描いた、暴走する馬にまたがっているギルピンがデザインされています。

日本の子どもたちにも長く愛されている名作中の名作『ちいさいおうち』や『マドレーヌといぬ』や『かいじゅうたちのいるところ』も、これまでの受賞作として輝きを放っています。

 

目次

  1. 2000年〜2021年度
  2. 1980年〜1999年度
  3. 1960年〜1979年度
  4. 1938年〜1959年度

 


歴代の受賞作品

 

  1. 2021年 『We Are Water Protectors』
  2. 絵/ミカエラ・ゴード
    文/キャロル・リンドストロム

     


  3. 2020年 『The Undefeated』
  4. 絵/カディール・ネルソン
    文/クワミ・アレクサンダー

     


  5. 2019年 『おーい、こちら灯台』
  6. 絵・文/ソフィー・ブラッコール
    訳/山口 文生
    評論社

     


  7. 2018年 『Wolf in the Snow』
  8. 絵・文/マシュー・コーデル

     


  9. 2017年 『The Story of Young Artist Jean-Michel Basquiat』
  10. 絵・文/ジャバカ・ステップトー

     


  11. 2016年 『プーさんと であった日』
  12. 絵/ソフィー・ブラッコール
    文/リンジー・マティック
    訳/山口 文生
    評論社

     


  13. 2015年 『The Adventures of Beekle』
  14. 絵・文/ダン・サンタット

     


  15. 2014年 『走れ! ! 機関車』
  16. 絵・文/ブライアン・フロッカ
    訳/日暮 雅通
    偕成社

     


  17. 2013年 『ちがうねん』
  18. 絵・文/ジョン・クラッセン
    訳/長谷川 義史
    クレヨンハウス

     


  19. 2012年 『A Ball for Daisy』
  20. 絵・文/クリス・ラシュカ

     


  21. 2011年 『エイモスさんがかぜをひくと』
  22. 絵/エリン・E・ステッド
    文/フィリップ・C・ステッド
    訳/青山 南
    光村教育図書

     


  23. 2010年 『ライオンとネズミ』
  24. 絵/ジェリー・ピンクニー
    訳/さくま ゆみこ
    光村教育図書

     


  25. 2009年 『よるのいえ』
  26. 絵/ベス・クロムス
    文/スーザン・マリー・スワンソン
    訳/谷川 俊太郎
    岩波書店

     


  27. 2008年 『The Invention of Hugo Cabret』
  28. 絵/ブライアン・セルズニック

     


  29. 2007年 『漂流物』
  30. 絵/デヴィッド・ウィーズナー
    BL出版

     


  31. 2006年 『こんにちは・さようならのまど』
  32. 絵/クリス・ラシュカ
    文/ノートン・ジャスター
    BL出版

     


  33. 2005年 『まんまるおつきさまをおいかけて』
  34. 絵・文/ケビン・ヘンクス
    訳/小池 昌代
    福音館書店

     


  35. 2004年 『綱渡りの男』
  36. 絵・文/モーディカイ・ガースティン
    訳/川本 三郎
    小峰書店

     


  37. 2003年 『はなうたウサギさん』
  38. 絵・文/エリック・ローマン
    訳/いまえ よしとも
    BL出版

     


  39. 2002年 『3びきのぶたたち』
  40. 絵・文/デヴィッド・ウィーズナー
    訳/江國 香織
    BL出版

     


  41. 2001年 『So You Want to be President?』
  42. 絵/デイビッド・スモール
    文/ジュディス・セントジョージ

     


  43. 2000年 『ヨセフのだいじなコート』
  44. 絵・文/シムズ・タバック
    訳/木坂 涼
    フレーベル館

     

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「イヤイヤ期」と楽しく付き合うために知っておきたい

 

2歳ごろにピークを迎える「イヤイヤ期」は、子どもの成長の通り道です。
親にとっては大変な時期ですが、実は子どもだって、自分でやりたいこととまだ出来ないことの狭間で、どうしようもないもどかしさと戦っているんだと思います。

だから、どうして「イーヤ!」なのか自分でわからないまま、とにかく大声を出すことで、感情の起伏をコントロールできるように学んでいるのかもしれません。
あるいは、好きと嫌いを区別しながら、今まさに「自分」をつくっていく過程にがんばって向き合っているのかもしれません。
あるいは、何でもかんでも「イーヤ!」と言うことで、ママやパパと離れたり、かまってもらったりを繰り返しながら、本能的に親子の距離を確認しているのかもしれません。

「イヤイヤ期」をテーマに描いた絵本は、そんな子どもたちの複雑な気分を楽しく描いてくれているので、親子で共感できることがたくさんあると思います。絵本を通じて「イヤイヤ期」を客観視するだけでも、向き合い方は大きく変わりそうです。

3、4歳になると自然と「イヤイヤ期」も卒業です。そのころには、自分でできることも増えてきて、好きも嫌いも「どうして?」の問いかけができる子に成長しているんじゃないでしょうか。

 


『いやだいやだ』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1969年11月10日発行

ルルちゃんはなんにでもすぐに「いやだいやだ」といいます。あんまり「いやだいやだ」と言っていたら……。お母さんも「いやだ」といって抱っこしてくれなくなりました。おやつもお日さまも、保育園にはいていく靴も、大事なくまのぬいぐるみも、みんなが「いやだ」といいだします。みんなに「いやだ」といわれて、ルルちゃんは泣きべそをかいてしまいます。いやいや期の子どもといっしょに読みたいユーモラスな絵本です。

 


『ねないこだれだ』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1969年11月10日発行

夜の9時です。「とけいがなりますボンボンボン」こんな時間におきているのはだれだ? ふくろう、くろねこ、どろぼう……。いえいえ、夜中はおばけの時間。あれ? まだ寝ていない子がいますよ。おばけになってとんでいけ!  おばけがなかなか寝ない子をおばけの世界に連れていってしまいます。シンプルなはり絵と独特のストーリーで、子どもたちをひきつけてやまない赤ちゃん絵本です。

 


『ふうせんねこ』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1972年12月1日発行

「おねこさんがぷー」と怒ってほおをふくらませます。片づけるのはいや、妹にあめをやるのはいや、あれをかってくれなきゃいや、どんどんわがままを言い続けて、ぷーぷーふくれっつら。そうしたら、こねこの顔はどんどんふくらみ、空へぷーと舞い上がって、どこか遠くへ行ってしまいます。わがままを言っているとふうせんねこみたいに飛んで行ってしまうかも!? ちぎり絵で表現された、ユニークなあかちゃん絵本です。

 


『あーんあん』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1972年12月1日発行

保育園に行くのはいいけれど、お母さんが帰っちゃいやだとぼくが「あーん あーん」と泣きだすと、みんなそろって「あーん あーん」いっしょに泣きだしました。みんなの涙がたまってどんどん増えたら、「あらあら さかなに なっちゃった」。先生から知らされたお母さんが「ばけつとあみ もって ぼくを たすけて くれるでしょ」。初めて幼稚園や保育園に通う子どもたちの気持ちに寄り添うお話です。

 


『いるよね~! こんなこ』

作・絵/たかい よしかず
監修/宮里 暁美
定価/880円(税込)
対象/1歳から
主婦の友社
2016年4月8日発行

育児雑誌「ベビモ」読者のリアルな声を集めた、育児のお悩み解決絵本。前から読むと、子どもがイヤイヤするシチュエーションが、裏返して後ろから読むと、イヤイヤ期の子の、ほめてあげたいシーンが満載。イヤイヤぶりを楽しんだり、これまでにできたことや、これからできるようになったらいいことなど、絵本を通して親子の会話が広がります。前後が出会うセンターページでは、イヤイヤ期の子へのママの思いが伝わり、読後には「イヤイヤ期」が「いとおしさ倍増期」に。

 


『こわくないこわくない』

文/内田 麟太郎
絵/大島 妙子
定価/880円(税込)
対象/2歳から
童心社
2002年6月30日発行

まーくんは反対ばかり言います。夢でおばけに会ったときも「こわくないこわくない」。でも本当は……。

 


『おばけのやだもん』

作・絵/ひらの ゆきこ
定価/1100円(税込)
対象/2、3歳から
ほるぷ出版
2014年5月発行

やだやだ、だだっこは、やだもんがくっついておばけにしちゃうぞ! おばけのやだもんは、今日もだだをこねる子を探しています。そんなやだもんが歯を磨かないさっちゃんに会うと……。

 


『もっかい!』

作・絵/エミリー・グラヴェット
訳/福本 友美子
定価/1320円(税込)
対象/3歳から
フレーベル館
2012年4月発行

おやすみ前の絵本の時間。もっかい読んでほしいのに、だめだよママが先に寝ちゃうなんて! ケイト・グリーナウェイ賞を2度受賞した絵本界の奇才が贈る遊び心いっぱいの絵本です。

 


『いやだ いやだの やだもん』

作/有賀 忍
定価/770円(税込)
対象/幼児から
日本図書センター
2015年2月発行

「こんなこいるかな」は昭和61年から約20年、NHKの幼児番組「おかあさんといっしょ」のなかで放送されたアニメ番組です。いやだいやだのやだもんをはじめ、こわがりやのぶるる、いたずらっこのたずらなど、個性あふれる12人のキャラクターたちが活躍するこの作品シリーズは、子どもたちの間で大人気となり、一大ブームになりました。

 


『きらいさ きらい』

文/中川 ひろたか
絵/工藤 ノリコ
定価/1430円(税込)
対象/幼児から
理論社
2009年1月発行

アイスクリームはあついのがきらい、それにさむいのも。絵本のなかには、いろんなきらいがいっぱい。きらいって楽しい。ちょっとあまのじゃくな気持ちをリズミカルにつづった絵本です。

 


『だめだめママだめ』

文/天野 慶
絵/はまの ゆか
定価/1430円(税込)
対象/4、5歳から
ほるぷ出版
2011年10月発行

ある満月の夜、窓から入ってきたあやしいかげ。次の日の朝、ママがだめだめになっていた……!? いつもは、親に怒られてばかりいる子どもたち。でも、もしもこんな風に、立場が逆になっちゃったら……。

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かこさとしさんの絵本が子どもたちに長く愛されている理由

 

かこさとしさんは、1926年福井県生まれの92歳にして現役(*)の絵本作家です。
名前は知らなくても、50年にわたって繰り返し読み継がれてきた『からすのパンやさん』や「だるまちゃん」シリーズの作品を通じて「知っている」人は、たくさんいると思います。

「里子(さとし)」という珍しい名前は、本名の「哲(さとし)」から取った俳号です。
小さかった頃は、この珍しい名前に惑わされたものですが、ある時かこさんの写真と、まるで絵本作家と結びつかない東京大学工学部卒業の工学博士のプロフィールをみて、さらに混乱した記憶があります。

ところが、絵本づくりに関わるようになって、かこさんの工学博士らしい好奇心と徹底的に調べる力こそ、作品が子どもたちに長く愛されている理由だとわかりました。

かこさんの描く絵は、決して飛びぬけてうまいわけではありません。すごいのは、画面に「うそがない」ことです。
かこさんは多くのかがく絵本を描いていますが、おはなし絵本についても同じように徹底的に調べて描いているので、うそがありません。

例えば1967年に描かれた『だるまちゃんとてんぐちゃん』では、見開きいっぱいにいろんな帽子が並んでいる場面があります。
40種類ほどバリエーションのある帽子を描いていますが、そのどれもが実際に存在する帽子であることに、今でも気分が高揚します。ひとつも「帽子風」なものはなく、全部きちんと丁寧に調べて描かれています。これを当たり前に出来る作家は多くありません。

一見するとシンプルな画面構成であっても、見れば見るほど、かこさんの絵本には他のそれとは明らかに違う多くの情報があることがわかります。だから、子どもたちは繰り返し見たくなる。めくるたびに、じっくり見てみると、また新たな発見があるのです。

(*)2018年5月2日に92歳で死去

 


◎かこさとしのかがく絵本

 

『かわ』

定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1966年9月1日発行

高い山の雪どけ水や、山に降った雨から生まれた小さな流れは、谷川となって山を下る。小さな流れは、ダムに貯められて発電所で電気を起こしたり、激しい水の勢いで岩をくだいて小さな石ころにしたりする。そして、やがて平野に出るとゆるやで大きな流れになる。田んぼを潤し、水遊びや魚釣りの場となり、いつしか大きな川になって、最後に海へとそそぐ。一つの川をめぐる自然と人間の営みを横長の画面いっぱいに細部まで描き込んだ絵本。

 


『はははのはなし』

定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1972年3月1日発行

虫歯の痛さはだれだって知っています。歯の大切さと、歯をじょうぶに守る方法を、からだ全体との関連の中で、わかりやすく、楽しく考えていく絵本です。

 


『あなたのいえ わたしのいえ』

定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1972年3月1日発行

家がなくても平気?雨の日は濡れてしまい、お天気の日は太陽に照りつけられて困ります。そこで、屋根をつけました。でも、風の日は困ります。それではと、今度は壁がつきました……。必要に応じて、家の機能がひとつずつ増えていきます。家は、どうすればより快適になるかを人が考え、工夫して作った大きな暮らしの道具であり、便利な道具の集まりです。毎日、あたりまえに暮らしている家という道具の面白さやありがたさを子どもたちに考えさせてくれます。

 


『だいこんだんめん れんこんざんねん』

定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
2010年10月15日発行

「中がどうなっているか知りたい!」と思う気持ちは、おとなにも子どもにもあることでしょう。果物から、建築物、海の底まで、切ることによって現れる新鮮な視点の広がりを、作者一流のユーモアとともに楽しみましょう。

 


『たべもののたび』

定価/1430円(税込)
対象/4、5歳から
童心社
1976年10月1日発行

黄色い栄養のカバンを持って旅に出た食べ物たちが、ももいろのトンネルをとおって、いぶくろこうえんを通り、しょうちょうのジェットコースターに乗ってすすみます。たべものが口から入って身体の中で消化され、栄養となって、排泄されるまでのプロセスを、「たべもののたび」として、わかりやすく楽しく描いたロングセラー絵本。絵本を通じて、正しい知識と、食べることの大切さを子どもたちに伝えます。

 


『ほねはおれますくだけます』

定価/1430円(税込)
対象/4、5歳から
童心社
1977年9月25日発行

骨と食物との関係。人間の骨の形やしくみを描き、正しい姿勢がいかに大事かを説きます。

 


『海』

定価/1650円(税込)
対象/5、6歳から
福音館書店
1969年7月25日発行

地球の7割を占める海。身近でありながら、今なお多くの謎が秘められています。「みなさんは うみを しっていますか」という問いかけから物語ははじまります。ページをめくると、水深0~0.5メートルの海の様子、浮き輪をつけた子どもが海に入っていく足元に、貝やカニがたくさんいます。ページをめくるたびに水深が深くなり、ついに深海まで。海にすむ動植物から、未来の海中農業、海底開発まで、海の全てが描かれた絵本です。

 


『地下鉄のできるまで』

定価/1430円(税込)
対象/5、6歳から
福音館書店
1987年10月30日発行

都会の地下を走る電車、地下鉄。その工事は、地下でどのように進められているのだろう。ページを繰るごとに工事が進み、地下鉄の完成までを楽しく伝えます。

 


『ダムをつくったお父さんたち』

定価/2200円(税込)
対象/小学中学年から
偕成社
1988年10月発行

インドネシアのチラタに5か国の国際協力で、巨大なダムと発電所をつくりあげるまでを現地取材して描いた科学ドキュメント絵本。

 


◎かこさとしのおはなし絵本

 

『だるまちゃんとてんぐちゃん』

定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1967年11月20日発行

だるまちゃんは友だちのてんぐちゃんの持っているものを何でも欲しがります。てんぐのうちわや素敵な履物、なんとしまいには鼻まで。お父さんのだるまどんは思いつく限りの物を集めてきますが、だるまちゃんのお気に入りはいつも意外なところに……。だるまちゃんとだるまどんはどんなアイデアを思いついたでしょう? ユーモアあふれる物語と楽しいものづくしの絵本。大人気「だるまちゃん」シリーズの第一作です。

 


『とこちゃんはどこ』

文/松岡 享子
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1970年7月01日発行

赤い帽子と青い半ズボンの元気な男の子、とこちゃん。市場でお母さんがおしゃべりしているまに、とことこかけだして、どこかへいってしまいました。人ごみの中をさがしていくと、ああ、いたいた! 動物園、浜辺にお祭り、デパート……人ごみにまぎれたとこちゃんを探そう! 絵さがしの絵本の元祖ともいえる、子どもの大好きな絵本です。

 


『ゆきのひ』

定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1967年10月10日発行

りっちゃんがすむ雪国の村に、空からふわりと白いものがふってきました。初雪です。お母さんは、野菜をむろ(室)にしまい、とよちゃんのおじいちゃんは、ゆきがこいをしました。雪合戦にスキーにかまくらあそび……。雪は楽しいひとときを運んできてもくれますが、吹雪で電線をきったり、線路をうめてしまったりもします。それでも雪国の人々はへこたれません。ページをめくるたび、あたたかな気持ちにつつまれる雪国のお話です。

 


『からすのパンやさん』

定価/1100円(税込)
対象/4歳から
偕成社
1973年9月発行

いずみがもりのからすのまちのパンやさんは、子どもたちの意見を参考にして、すてきな形のパンをどっさり焼きました。

 


『どろぼう がっこう』

定価/1100円(税込)
対象/4歳から
偕成社
1973年3月発行

まぬけな校長先生と生徒たちの世にもおかしなどろぼう学校の話。ある真夜中、みんなは町で一番大きな建物にしのびこみました。

 


『おたまじゃくしの 101ちゃん』

定価/1100円(税込)
対象/4歳から
偕成社
1973年7月発行

まいごのおたまじゃくし101ちゃんを、やっと見つけたお母さんがえる。でもざりがにとみずかまきりに襲われ、お母さんは気絶。

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『ぺんぎんたいそう』

作/齋藤 槙
定価/880円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
2016年6月5日発行

「ぺんぎんたいそうはじめるよ。いきをすって~、はいて~。くびをのばして~、ちぢめて~。おなかとあたまをぴったんこ」。水族館や動物園でおなじみのペンギン。そのユニークな動きや、伸び縮みをして姿かたちが変わる様子は、まるで体操をしているかのようです。読みながら、思わず身体が動いてしまう絵本ができました。絵本を読んだあとは、ぜひ、お子さんといっしょに体操して楽しんでみてください。

 


『ぴょーん』

作・絵/まつおか たつひで
定価/858円(税込)
対象/0歳から
ポプラ社
2000年6月発行

「かえるが……ぴょーん」「こねこが……ぴょーん」。ページをめくると次々にいろんな動物がジャンプします。くりかえしが楽しい絵本です。

 


『まるまるまるのほん』

作/エルヴェ・テュレ
訳/谷川 俊太郎
定価/1430円(税込)
対象/0歳から
ポプラ社
2010年6月発行

はじめは、きいろいまるがひとつ。きいろいまるをおしてページをめくると、きいろいまるがふたつになりました! おしたり、こすったり、くりっくしたり、かたむけたり、ゆすったり。すると、えほんのまるが、まるでいきているようにうごきだします。赤ちゃんから大人まで、すべての人の感じる心へ届けたい、絵本の可能性に挑戦した新感覚絵本。

 


『くだもの』

作/平山 和子
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1981年10月20日発行

すいか、もも、ぶどう、なし、りんごなど、日常子どもたちが食べるくだものを、まるで実物かと思わせるほど鮮やかに描いた、いわば果物の画集。

 


『きんぎょがにげた』

作/五味 太郎
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1982年8月31日発行

きんぎょが1ぴき、金魚鉢からにげだした。どこににげた? カーテンの赤い水玉模様の中にかくれてる。おや、またにげた。こんどは鉢植えで赤い花のふり。おやおや、またにげた。キャンディのびん、盛りつけたイチゴの実の間、おもちゃのロケットの隣……。ページをめくるたびに、にげたきんぎょがどこかにかくれています。子どもたちが大好きな絵探しの絵本。小さな子も指をさしながらきんぎょを探して楽しめます。

 


『ふうしてあそぼ』


作/はるの まい
定価/1320円(税込)
対象/赤ちゃんから
エンブックス
2018年9月25日発行

「ふうーっ」と息を吹きかけて遊ぶ、赤ちゃん向け体感型絵本です。「せえのっ」の声がけにあわせて、親子で「ふう」してページをめくれば、「ぽわーん」と見開きいっぱいに風船がふくらんだり、ラッパからは「ぷっぷっぷーっ!」と楽しい音が出たり……。1.2のリズムで繰り返し展開するシンプルな構成、擬人化して描かれたモチーフたちの変化と、ユーモラスな言葉(音)で、赤ちゃんでも楽しく遊ぶことができます。

 


『おばけとかくれんぼ』

作/新井 洋行
定価/990円(税込)
対象/3歳から
くもん出版
2014年7月発行

おばけのおうちの「ドアをノックして」みたり、赤いところを「ポチッ!とおして」みたり、せーので思い切り「手をたたいて」みたり、絵本の中で言われたとおり、手や声を使って絵本に触ってみます。それからページをめくってみると、すごい! お話が進んでいきます。

 


『おおかみだあ!』

文/セドリック・ラマディエ
絵/ヴァンサン・ブルジョ
訳/谷川 俊太郎
定価/1210円(税込)
対象/3歳から
ポプラ社
2014年3月発行

ページをめくると、おおかみが近づいてきて、絵本を傾けると、おおかみがごろごろ転ぶ。読者が絵本の世界を動かす新感覚絵本。

 


『ぜったいに おしちゃダメ?』

作/ビル・コッター
定価/1078円(税込)
対象/幼児から
サンクチュアリ出版
2017年8月26日発行

この絵本のたった1つのルールは「このボタンを押しちゃダメ」ということ。でも、不思議なモンスターが「おしたらどうなるんだろう?」と誘惑してきます。誘惑に負けてボタンを押すと、モンスターが黄色くなったり、水玉になったり、何匹にも増えたりと大さわぎ。絵本をふったり、おなかをこすったりして、モンスターをもとの姿にもどしてあげましょう。

 


『コんガらガっち どっちにすすむ? の本』

作/ユーフラテス
定価/1320円(税込)
対象/幼児から
小学館
2009年3月17日発行

いるかともぐらがこんがらがってできた生物「いぐら」が、旅をしたり、ごはんを食べたり、道に迷ったり……ページをめくると「あっ」とおどろく、新アイディアがいっぱいの絵本です。幼児から大人まで、今までにない楽しい読書体験をお約束します。作者のユーフラテスは「ピタゴラスイッチ」を制作しているクリエイティブ・グループです。

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ヨーロッパにおける絵本のルーツは印刷技術の進歩とともに

 

絵本の歴史をたどっていくと、そのルーツが印刷技術の進歩とともにあることがわかります。
1445年にドイツで、ヨハネス・グーテンベルクが活版印刷技術を発明すると、これに興味を持ったウィリアム・キャクストンが、1476年にイギリスで最初の印刷所をはじめました。そこで、 キャクストンは、フランス語版「イソップ物語」を英語版に翻訳したり、『アーサー王伝説』や『マビノギオン』などのイギリス文学の宝を掘り起こしました。

『アーサー王の死』

著/トマス・マロリー
定価/1100円(税込)
ちくま文庫
1485年発行

 


17世紀後半まで子どもに喜ばれなかった子どもの本

 

ただし、こうした文学は上流階級の大人向けに出されたもので、子どもを対象とした本も、親が喜ぶことを前提とした、しつけや教育を目的とした「教科書」的なものに限られました。
それは1600年代後半にチャップ・ブック(Chapbook)が一般に浸透するまで続きます。チャップ・ブックとは、4、8、12、16、24ページで構成されたポケットサイズの安価な冊子です。内容は、宗教的なもの、幽霊話や占いといった超自然的なもの、昔話、笑い話、伝説、ABCの本やそれに類したものとさまざまなものがありました。そのころから少しずつ挿絵が入るようになりました。

 


「子どもを楽しませる」新しい価値の夜明け

 

本当の意味で、はじめて「子どもを楽しませるための本」を本格的に出版したのは、ロンドンの書籍商ジョン・ニューベリーです。
1744年に出された『小さなかわいいポケットブック(A Little Pretty Pocket Book)』 は、子どもに楽しみを与えた最初の本と言われています。古い時代の教訓的要素を含みながらも、子どもの興味を引き出し、遊ばせながら学ばせるようにユーモラスな挿絵を使いました。
彼は児童文学の父と称され、最も優れた児童文学者に与えられる「ニューベリー賞」は、世界で最も古く権威のある文学賞のひとつです。


▲ジョン・ニューベリーの出版物の中で最もよく読まれたものの一つ『くつふたつの物語』。初版1765年

 


日本でも手に入るイギリスのおすすめ絵本&文学

 

『ピーターラビットのおはなし』

作・絵/ビアトリクス・ポター
訳/いしい ももこ
定価/770円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
原作/1902年10月発行

いたずらっこのピーターは、お母さんの言うことを聞かず、マグレガーさんの畑に忍び込みます。れたすやさやいんげん、はつかだいこんを食べた後、ぱせりを探していると、目の前に現れたのはマグレガーさん。怒ったマグレガーさんはピーターを追いかけます。何度かマグレガーさんに捕まりそうになりながら、上着も靴もなくして命からがら逃げ帰ったピーター。疲労困憊のピーターに、お母さんは煎じ薬を飲ませてくれました。

 


『ビロードのうさぎ』

作/マージェリィ・ウィリアムズ・ビアンコ
絵/酒井 駒子
定価/1650円(税込)
対象/幼児から
ブロンズ新社
原作/1922年発行

ある日、ぼうやのもとにやってきたビロードのうさぎ。子どもに心から愛されたおもちゃにおとずれる「子どもべやのまほう」の話を耳にします。やがて、ぼうやにとってかけがいのないものになったうさぎは……

 


『プーのはちみつとり』

文/A.A.ミルン
絵/E.H.シェパード
訳/石井 桃子
定価/1100円(税込)
対象/児童から
岩波書店
原作/1926年発行

クリストファー・ロビンにひきずられて階段の上からバタンバタンとクマのプーさん登場! くいしんぼうのプーさんは青い風船につかまって、ハチにばれないようにハチミツをとろうと大ふんとうしますが…….装いをあらたに一話読み切りでお届けする、これがプーさん最初のお話。

 


『かしこいビル』

作/ウィリアム・ニコルソン
訳/まつおか きょうこ、よしだ しんいち
定価/980円(税込)
対象/幼児から
ペンギン社
原作/1926年発行

メリーちゃんはおばさんの家に泊まりに出かけますが、人形のビルをうっかり忘れてしまいました。ビルは線路づたいに走って無事追いつきました。半世紀以上も子ども達に愛されてきた古典的名作。人形のビルは大好きなメリーが乗った汽車を追いかけ……細部まで心配りを感じる本。

 


『ねこのオーランドー』

作・絵/キャスリーン・ヘイル
訳/脇 明子
定価/2090円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
原作/1938年発行

ご主人から念願の夏休みをもらったお父さん猫のオーランドーは、意気揚々と家族ぐるみのキャンプに出かけました。気持ちよく乾いた場所にテントを張って、いよいよキャンプの始まりです。オーランドーは、子猫たちにあやとりを教えたり、釣りを教えたり、ハイキングに出かけたりして、楽しく過ごします。そして最後の晩は、キャンプファイヤーを焚いて、歌ったり踊ったり…。猫たちの楽しそうな様子が、大型の画面一杯にあふれます。

 


『機関車トーマス』

文/ウィルバート・オードリー
絵/レジナルド・ダルビー
訳/桑原 三郎
定価/880円(税込)
対象/3歳から
ポプラ社
原作/1946年発行

ちびっこ機関車のトーマスは、いたずら好きであわてんぼう。トラブルをおこしては周囲をひやひやさせています。そんなトーマスの活躍を4つのお話で描きます。

 


『くまのパディントン』

作/マイケル・ボンド
絵/ペギー・フォートナム
訳/松岡 享子
定価/660円(税込)
対象/小学中学年から
福音館書店
原作/1958年発行

一度読み始めたらやめられない、おかしなおかしなクマのパディントンのお話の第1冊目。ブラウン夫妻がパディントン駅で見つけた子ぐまが、夫妻にひきとられ縦横無尽に活躍します。

 


『ロージーのおさんぽ』

作/パット・ハッチンス
訳/わたなべ しげお
定価/1320円(税込)
対象/3歳から
偕成社
原作/1967年発行

何も知らず散歩を楽しむめんどりのロージーと、あとを追いかけるきつねが織りなす、スリルあるドラマを“絵で語る”異色の絵本。

 


『おちゃのじかんにきたとら』

作・絵/ジュディス・カー
訳/晴海 耕平
定価/1650円(税込)
対象/4歳から
童話館
原作/1968年発行

ある日、ソフィーとお母さんがお茶の時間にしようとしていると、「ごめんください、お茶の時間にご一緒させていただけませんか」と毛むくじゃらのとらが入ってきます。お母さんは言います「もちろん、いいですよ。どうぞおはいりなさい」二人は次々に食べものをすすめ、それを、とらはぜんぶたべてしまいました。家中の食べものも飲みものもなくなってしまうまでです!

 


『さむがりやのサンタ』

作・絵/レイモンド・ブリッグズ
訳/すがはら ひろくに
定価/1320円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
原作/1973年発行

「やれやれまたクリスマスか!」面倒くさそうに目を覚ましたのは、サンタクロース。寒さに愚痴をいい、煙突に文句をいいながら町の子どもたちにプレゼントを配ります。南の島に憧れながら、一日の仕事をおえると、お風呂にはいり、ビールを一杯飲んで、ごちそうを楽しみます。トナカイたちにおいしいえさをあげることも忘れていません。皮肉屋だけど実はやさしい、人間味あふれるサンタクロースを描いたクリスマスにぴったりの絵本です。

 


『チムとゆうかんなせんちょうさん』

作/エドワード・アーディゾーニ
訳/せた ていじ
定価/1430円(税込)
対象/5、6歳から
福音館書店
原作/1974年発行

船乗りになりたくてたまらないチムは、お父さんやお母さんに内緒で大きな汽船に乗り込みます。チムを見つけた船長さんは、チムを叱りつけ、ただで船に乗るなら、しっかりと働くようにと甲板そうじを命じます。チムは一生懸命働き、船乗りたちや船長さんにも少しずつ認められる存在となります。そんなある夜、船が岩にぶつかり座礁してしまいます。船に取り残されたチムと船長さん。ふたりが絶対絶命を覚悟したそのとき……。

 


『ゆきだるま』

絵/レイモンド・ブリッグズ
定価/1430円(税込)
対象/幼児から
評論社
原作/1978年発行

少年のつくったゆきだるまが、真夜中にうごきだした! 少年は家の中をあんないし、ゆきだるまは少年をつれて空をとび、遠い外国の町をみせてくれます。そして朝がきて……。少年とゆだるまが楽しくあそんだ、ファンタスティックな一夜のできごと。

 


『もものきなしのきプラムのき』

作/ジャネット・アルバーグ
絵/アラン・アルバーグ
訳/佐藤 凉子
定価/1430円(税込)
対象/幼児から
評論社
原作/1978年発行

ほんをひらいて、よくみてごらん。かくれているひと、みつけてごらん。おやゆびトム、シンデレラ、三びきのくまさん、ロビン・フッドなど、おなじみの童話の主人公たちが、絵の中のどこかにかくれています。

 


『ねえ、どれがいい?』

作/ジョン・バーニンガム
訳/松川 真弓
定価/1650円(税込)
対象/幼児から
評論社
原作/1978年発行

「ネコとボクシング……」「サルとくすぐりっこ……」「サイのしたじき……」つぎつぎと繰り出される、ギョッとおどろく選択肢。子どもたちは「どれもイヤだ~!」と言いながら大よろこびで、こっちかな~、あっちかな~、と悩みます。

 


『すきですゴリラ』

作・絵/アンソニー・ブラウン
訳/山下 明生
定価/1540円(税込)
対象/幼児から
あかね書房
原作/1983年発行

ハナはゴリラがだいすき。いつも忙しいお父さんは動物園にもつれていってくれません。でも誕生日の真夜中ふしぎな事が……。

 


『パンやのくまさん』

作・絵/フィービ&セルビ・ウォージントン
訳/まさき るりこ
定価/1100円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
原作/1987年発行

パンやのくまさんは、朝早く起きて、パンやパイ、お誕生日のケーキを作ります。パンがほかほかに焼きあがると、車にパンをつみこみ売りに行きます。パンが売れると、次はお店に帰りお店番。仕事が終わると、お店の奥の家に帰って、暖炉の前で晩ごはんを食べ、今日いただいたお金を数えた後、2階に上がって眠るのです。こうして淡々と、そしてきっちりと、パンやさんの仕事をこなすくまさんの絵本です。

 


『きょうはみんなでクマがりだ』

再話/マイケル・ローゼン
絵/ヘレン・オクセンバリー
訳/山口 文生
定価/1650円(税込)
対象/幼児から
評論社
原作/1989年発行

「きょうは みんなで クマがりだ。そらは すっかり はれてるし こわくなんか あるもんか!」。リズミカルな文章と、ダイナミックなイラストで人気の絵本です。

 


『ぜったいたべないからね』

作/ローレン・チャイルド
訳/木坂 涼
定価/1540円(税込)
対象/3歳から
フレーベル館
原作/2000年発行

チャーリーのいもうとローラには、きらいなたべものがたくさん! とくにトマトは「ぜったい」いやなんですって。 チャーリーは、なんとかしてローラにたべさせようとするのですが……?

 


『もっかい!』

作・絵/エミリー・グラヴェット
訳/福本 友美子
定価/1320円(税込)
対象/3歳から
フレーベル館
原作/2011年発行

おやすみ前の絵本の時間。もっかい読んでほしいのに、だめだよママが先に寝ちゃうなんて! 遊び心いっぱいの絵本です。

 


『クレヨンからのおねがい!』

文/ドリュー・デイウォルト
絵/オリヴァー・ジェファーズ
訳/木坂 涼
定価/1650円(税込)
対象/4歳から
ほるぷ出版
原作/2013年発行

ケビンが絵をかこうとクレヨンの箱を取り出すと、ケビン宛の手紙の束が。それは、クレヨンからの手紙でした……ユーモアあふれる視点で、クレヨンたちの気持ちを代弁したユニークな作品。

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目次

  1. 0歳からのファーストブックに 前編4タイプ 12選
  2. 0歳からのファーストブックに 後編4タイプ 12選

 


◎読んであげると音が楽しい

 

『じゃあじゃあびりびり』

作・絵/まつい のりこ
定価/660円(税込)
対象/1歳から
偕成社
1983年7月発行

「じどうしゃ ぶーぶーぶーぶー」「みず じゃあじゃあじゃあ」、楽しく明解な絵とリズミカルなことば。音から物を認識する絵本です。

 


『もこ もこもこ』

作/谷川 俊太郎
絵/元永 定正
定価/1430円(税込)
対象/赤ちゃんから
文研出版
1977年4月発行

「しーん、もこもこ、にょきにょき」とふくれあがったものは、みるまに大きくなってパチンとはじけました。詩人と異色の画家がおりなす不思議でおかしな世界の絵本。

 


『わんわん わんわん』

文・絵/高畠 純
定価/1100円(税込)
対象/赤ちゃんから
理論社
1993年1月発行

イヌが1匹「わんわん わんわん」。そこへネコがやってきて「ニャーゴ ニャーゴ」。ブタさんもやってきて「ぶひっ ぶひっ」。さらには、ウシさん「ンモー ンモー」、ニワトリさんも「クワッ クワッ クワッ」、ヤギさん登場「めへー めへー」。みんなで一緒にあそんでいると、そこへ「プォーン」と大きな泣き声。ゾウがゴリラを引きつれて通りすぎた。神妙な面持ちで口を閉ざし、ゾウとゴリラを見届けたなら、あとはもうみんなで大騒ぎ。

 


◎繰り返しの展開が大好き

 

『ぴょーん』

作・絵/まつおか たつひで
定価/858円(税込)
対象/0歳から
ポプラ社
2000年6月発行

「かえるが……ぴょーん」「こねこが……ぴょーん」。ページをめくると次々にいろんな動物がジャンプします。くりかえしが楽しい絵本です。

 


『だるまさんが』

作/かがくい ひろし
定価/935円(税込)
対象/赤ちゃんから
ブロンズ新社
2008年1月発行

「だ・る・ま・さ・ん・が」左右にうごくだるまさん。ページをめくると……あらら、びっくり、大笑い。0歳の赤ちゃんから大人まで、ページをめくるたび笑いの渦に引きこまれる、とびきりゆかいな絵本です。

 


『がたん ごとん がたん ごとん』

作/安西 水丸
定価/880円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
1987年6月30日発行

がたんごとんがたんごとんと、まっ黒な汽車がやってきます。駅で待っているのは哺乳瓶。「のせてくださーい」と言って汽車に乗り込みます。ふたたび出発し、がたんごとんと次の駅へ行くと、こんどはコップとスプーンが「のせてくださーい」。さらに次の駅では、リンゴとバナナが、ネコとネズミが「のせてくださーい」。みんなをのせて汽車は「がたんごとん」と終着駅へ。そこは……。

 


◎色とカタチで視線をくぎづけにする

 

『まるさんかくぞう』

作/及川 賢治、竹内 繭子
定価/946円(税込)
対象/赤ちゃんから
文溪堂
2008年4月発行

いろんな色といろんなかたち。はじめての絵本にピッタリです。まる、さんかく、しかく。さんかく、ぞう、まる。鮮やかな色と、斬新なデザイン、シンプルな言葉と絵。色と形の認識がまだ未完の赤ちゃんが認識しやすい色と形、ことばの絵本です。

 


『ごぶごぶ ごぼごぼ』

作・絵/駒形 克己
定価/880円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
1999年4月15日発行

「ぷーん」「ぷくぷくぷく」「ぷぷぷ」などの音(言葉)の響きやリズムの楽しさを、色あざやかなオレンジ、赤、青などの丸の動きで子どもたちに届けます。

 


『もいもい』

作/市原 淳
監修/開 一夫
定価/1540円(税込)
対象/赤ちゃんから
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2017年7月13日発行

東京大学あかちゃんラボ発。あかちゃんといっしょに作ったあかちゃんのための絵本です。

 


◎身近な暮らしをテーマに描いた作品

 

『くだもの』

作/平山 和子
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1981年10月20日発行

すいか、もも、ぶどう、なし、りんごなど、日常子どもたちが食べるくだものを、まるで実物かと思わせるほど鮮やかに描いた、いわば果物の画集。

 


『ねないこだれだ』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1969年11月10日発行

夜の9時です。「とけいがなりますボンボンボン」こんな時間におきているのはだれだ? ふくろう、くろねこ、どろぼう……。いえいえ、夜中はおばけの時間。あれ? まだ寝ていない子がいますよ。おばけになってとんでいけ! おばけがなかなか寝ない子をおばけの世界に連れていってしまいます。シンプルなはり絵と独特のストーリーで、子どもたちをひきつけてやまない赤ちゃん絵本です。

 


『おつきさまこんばんは』

作/林 明子
定価/880円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
1986年6月20日発行

静かな夜の空。ネコが寝そべる屋根の上が明るくなって、しだいに金色に輝くまん丸いお月さまがでてきた。「お月さまこんばんは」。ところが、そこに黒い雲やってきて、お月さまを隠してしまう。でも、だいじょうぶ。黒い雲は少しお月さまと話をして、また去って行った。ふたたびあらわれたお月さま、にっこり笑顔で「こんばんは」。まるで話かけてくるようなお月さまのやさしい表情に子どもたちも思わずにっこり。

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