育児・子育て

目次

  1. 『おかゆ』に込めた想い 前編
  2. 『おかゆ』に込めた想い 後編

 


息⼦と私のつらい離乳⾷

私は、元料理⼈で⿂屋に嫁いだ2児の⺟です。
料理を作り提供する飲⾷業、⾷材を業者に卸す鮮⿂卸業。ステージの違いはありましたが、共通する「食」という⼤きな枠にずっと携わりながら仕事をしてきました。環境に恵まれ、仕事に留まらず、私⽣活における「⾷」も楽しめる⽣活を送っていました。
それが「つらい」と、初めて思った瞬間があります。
⻑男の離乳⾷です。

初めての育児で試⾏錯誤、⼤奮闘していましたが、「離乳⾷は⼤丈夫。⾃分は得意だろう」と思っていました。ずっと「⾷」に携わってきたし、今までのように⾃分が頑張ればうまくいく! と。
その時はまさか「⾚ちゃんが離乳⾷を⾷べない事がある」なんて思ってもいませんでした。

 

順調に進んでいた離乳⾷。突如、息⼦が⾷べなくなりました。
⾷べてはベー。⾷べてはベー。いよいよ口も開けなくなり、スプーンを⾒れば踏ん反り返る。必死になだめ、椅⼦を降りたがる息⼦を何とか座らせようとする私。
⾷べない離乳⾷を作り続け、口に⼊る事なく⽚付ける毎⽇にうんざりし、とうとう0歳の息⼦に向かって「なんで?」と口に出してしまいました。⾷材にこだわり、⼿をかけて作っているのに「なんで?」。

家族は離乳食を⾷べない息⼦より、落ち込み、神経質になってきている私を⼼配しました。
「気にしすぎ」「あまり神経質にならない⽅がいい」「そのうち⾷べるよ」。
良かれと思ってかけてくれた⾔葉も「何もわからないくせに」と響くことなく、孤独を感じるようになり、そこで初めてキッチンに⽴つのが「つらい」と感じました。
作っても喜ばれない。泣かれる。作ったものを全て、流して⽚付ける。こんな事、それまでの料理⼈⽣で⼀度もありませんでした。

何より、⼤切な⼤切な我が⼦は、このままずっと⾷べないままなのか。
参考にしていた離乳⾷本の進⾏通りにいかない事で、この⼦の成⻑に影響がないか、⾷べることに興味のない⼦に育ってしまうのではないか、⾊々な不安が巡って、息⼦と⼀緒に泣けてきてしまう時もありました。

 

「もう、やめ。ぜーんぶ、最初からやり直そう。」

離乳⾷開始から2カ月経過して、徐々にステップアップはしていましたが、オールリセット。
私の気持ちも全部リセットしたい。本当はそれが⼀番の理由だったかも知れません。

新しい⾷材にチャレンジとか、ステップアップとか、もう何も望まないことにしました。0歳の息⼦にとって「元料理⼈」「料理経験者」は全く関係ないのです。仕事の様に、⾃分が頑張れば頑張るほど結果がついてくる訳じゃない。むしろ、頑張れば頑張るほど、逆効果だったのかも……。ふり出しに戻ってみて、そう思える様になりました。

とにかく、パクッと⼀⼝。そんな息⼦が⾒たいだけ。
その時作ったのが、⾚ちゃんが⺟乳以外で初めて⼝にする「10倍かゆ」です。離乳⾷への期待を望まずに作ったおかゆ。
息⼦はびっくりするほどあっさり「パクッ、パクッ」っと⾷べてくれました。

「何がいけなかったの? 何がよかったの? って正直わからないけど、確実に⼀歩進んでくれた。親としての試練と喜びをありがとう」。
と、当時の⽇記にそう記してありました。
この時の経験は、私にとって無駄ではありません。そのおかげで、今の⾃分がいるのだから。

 


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  1. 『おかゆ』に込めた想い 前編
  2. 『おかゆ』に込めた想い 後編

 


おかゆを好きになれたら、離乳⾷の半分はクリアです

離乳⾷の専⾨知識を学び、2児の離乳⾷を経験した今の私は、⻑男の離乳⾷でつらい思いをした当時の⾃分の様に悩みを抱えたママに、かけてあげたい⾔葉やアドバイスを伝える事ができる様になりました。

その中でも⼀番お伝えしたいのが「おかゆ」です。
離乳⾷においておかゆは、⾚ちゃんが⺟乳以外で初めて⼝にするもので、⾚ちゃんの成⻑にとても⼤切なもの。そして、約⼀年間の離乳⾷期間で⾚ちゃんが⼀番⾷べることになる、ママが⼀番作ることになるものでもあります。
だから、「⾚ちゃんもママもおかゆを好きになれたら、離乳⾷の半分はクリアだ!」と私は考えています。
⾷べられない⾷材が出てきたり、なかなか進まないことがあっても、それくらいの楽な気持ちでいて欲しいと思います。

また、⾚ちゃんはおかゆができあがるまでの⼯程を実際に⾒る事は少ないと思います。だいたい⾚ちゃんが寝ている時に、おかゆを作りますもんね。
この絵本では、おかゆができあがるまでの、お⽶は「さらさら」なんだ、お⽔で「じゃあじゃあ」するんだ、お鍋で「ぐつぐつ」するんだ、など、⾚ちゃんが実際に⾒る事がないシーンを描いています。
離乳⾷で⼤切だと考えられている「五感を刺激してあげる」という点を意識して、擬⾳語を⽤いているのも特徴です。ぜひ、⼤⼈もみなさんも一緒に感じ取りながら、⾚ちゃんに読んであげてほしいと思います。

絵本だからこそ、ゆっくりじっくり「おかゆができあがるまでのワクワク感」を親⼦で味わえるんじゃないか。絵本であれば、離乳⾷期前の⾚ちゃんにも、おかゆを知るチャンスを与える事だってできます。⾷べる事への興味を掻き⽴てる事ができそうです。

 


ママの笑顔は魔法のスパイス

⾚ちゃんは「美味しければなんでも⾷べる」とは限りません。ママの笑顔こそが魔法のスパイスなのです!
あの頃の私の様に、不安な顔で眉間にしわを寄せていては、⾚ちゃんも同じ気持ちになってしまいますよ。どうか、離乳⾷はママも楽しんで欲しい。⾚ちゃんとママ、両⽅の笑顔で溢れた時間であって欲しいと願っています。

だから、ママが⾚ちゃんに「あーん」としているシーンは特にこだわりました。「ママの満⾯の笑顔を表現したい!」という想いを作画の川崎由紀さんが叶えてくれました。

表紙を初めて⾒た時はとても感動しました。
『おかゆ』というタイトルだから、もちろん「おかゆの絵が表紙になるのだろう」とは思っていましたが、そこにはママの⼿が添えられていたのです!

⾚ちゃんに「あーん」をする瞬間の⼀コマです。私が⼀番⼤切にしているシーンです。
川崎さんはこの作品に取り組む前に、実際に離乳⾷をあげている友⼈親⼦を取材され、ご⾃⾝でも何度もおかゆを作り、熱い想いを持ってこの絵を描いてくれました。川崎さんの気持ちと、私の気持ちが繋がった! と思った瞬間で本当に嬉しかったです。

 


離乳⾷はじめの気持ちを忘れずに

離乳⾷では、たくさんの⾷材を経験することとか、⾷べるための練習とか、ミッションが多いイメージがあると思います(もちろんとても⼤切なことです)。
ただ、離乳⾷をはじめた頃はミッションの前に、⾚ちゃんの⼀⼝パクッに感動し、楽しめていたはず。それが、だんだんステップアップしていくにつれて、他の何かと⽐べたり、教科書通りにいかないことを不安がったり、焦ったり……誰でもそうなってしまうから不思議です。⼤丈夫。あなただけじゃない。みんな⼀緒です。

私にとっておかゆは、「はじめのおだやかな気持ち」を思い出させてくれたもの。
絵本『おかゆ』が、これから離乳食をはじめる親子の不安を楽しみに変えてくれると信じているのはもちろん、私と同じ様に立ち行かなくなってしまったママの「はじめのおだやかな気持ち」を思い出すきっかけを与えるような作品になったら嬉しいなと思います。

 


あとがき

絵本専⾨⼠の野⽥英里さんから「⾚ちゃんに関わる味覚や、出汁等の絵本制作を考えている編集⻑さんがいらっしゃる」とご紹介いただいたのが、出版社であるエンブックスの代表 ⻄川さんとの出会いのきっかけです。

⻄川さんは、0歳児を対象とした「⾷の絵本」を制作しようとされていました。「0歳児、特に⼩さい⾚ちゃん向けの絵本」は世の中にたくさん存在しますが、その中でも、「味覚や出汁」「離乳⾷」に着⽬した絵本はあるのかな? と考えてみましたが、私は思いあたらずにいました。
絵本編集のプロ⻄川さん、絵本読み聞かせのプロ野⽥さん、そして私。光栄なことに私は、そのお⼆⼈とお話する機会をいただきました。
⾚ちゃんの⾷というと「離乳⾷」です。離乳⾷の領域には様々なキーワードがあり、味覚や出汁も確かになくてはならないテーマ。ですが、離乳⾷のはじめの⼀⼝が「おかゆ」である事、そして、そのおかゆに対する私の強い想いを真摯に受け⽌めてくれました。

「この絵本を通じて何を実現したいのか」という相談の中で、「私の様に離乳⾷で悩むことが多いママが⾚ちゃんと⼀緒に楽しめる」「⾚ちゃんに⾷べる事への楽しみを与えられる」というコンセプトが決まっていきました。この絵本はその対談がなければ⽣まれていなかったものです。

私を対談に参加させてくれた野⽥さん、そして、この絵本づくりに携わるチャンスをくださった⻄川さんに⼼から感謝申し上げます。

 


おかゆのつくりかた動画

 


note連動企画

離乳食にまつわるあれこれを「#離乳食わたしの工夫」もしくは「#離乳食わたしの気持ち」をつけて投稿してください。
募集期間:2021年10月14日から11月20日まで
https://note.com/mediapal/n/n210b304e59e1

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  1. 食べ物を大切にする心が育まれる絵本
  2. 食べることに興味を持ち楽しみになる絵本
  3. 好き嫌いしないように考えるきっかけになる絵本
  4. 行儀よく食事することを教えてくれる絵本
  5. 食事とからだの健康の関係がわかる絵本

 


◎食べ物を大切にする心が育まれる絵本

 

『やさいさん』

作/tupera tupera
定価/1045円(税込)
対象/赤ちゃんから
学研プラス
2010年7月22日発行

にんじんやじゃがいもなど、子どもの大好きなやさいがユーモアたっぷりにグラフィカルなイラストで暖かく描かれる。ダイナミックな楽しいしかけで次のページをめくるのが楽しみな、やさいが次々に現れるファーストブック。

 


『やさい』

作/平山 和子
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1982年9月30日発行

「はたけで そだった だいこん」。わさわさと茂った葉を引っ張ると、土のなかから白い大根が顔を出す。「やおやさんに ならびました。ふとった だいこんですよ」。葉を短く切られたたくさんの大根がどっしりと横たわっている。大根、キャベツ、トマト、ほうれんそう、さつまいも。それぞれの野菜が畑に生えている様子を見開きで見せ、次の見開きで八百屋に並ぶ様子を見せていく。

 


『くだもの』

作/平山 和子
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1981年10月20日発行

すいか、もも、ぶどう、なし、りんごなど、日常子どもたちが食べるくだものを、まるで実物かと思わせるほど鮮やかに描いた、いわば果物の画集。

 


『しんでくれた』

詩/谷川 俊太郎
絵/塚本 やすし
定価/1430円(税込)
対象/2歳から
佼成出版社
1997年4月25日発行

「うし しんでくれた そいではんばーぐになった ありがとう うし」。谷川俊太郎氏の詩が絵本になりました。心に深くとどく言葉と、力強い絵で「命をいただく」ことの意味を伝えます。声に出して読めば、生きる力が湧く一冊。

 


『14ひきのかぼちゃ』

作/いわむら かずお
定価/1320円(税込)
対象/3歳から
童心社
1997年4月25日発行

「これはかぼちゃの種、いのちのつぶだよ」。そうおじいさんが言って、一家は種まきをした。たった一つぶのかぼちゃの種から、つるが育って、収穫して、盛大なかぼちゃパーティーを開くまでを、ねずみさんと一緒に体験する。

 


『もったいないばあさんの いただきます』

作・絵/真珠 まりこ
定価/1650円(税込)
対象/幼児から
講談社
2009年6月26日発行

食べものをのこすなんて、もったいない! 「いただきます」は、命をいただくということ。自然の恵み、いただく命、大切に作られた食べもの、ありがとうって残さないように食べようね。第20回「けんぶち絵本の里大賞・びばからす賞」、第5回「ようちえん絵本大賞」受賞作品。

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良い眠りに誘うために良い絵本の時間を

 

おやすみ前の寝かしつけのためにふとんの中で読んであげるような絵本には、子どもが興奮するような展開のものよりは、ゆっくり静かに淡々と読めるものを選ぶのがおすすめです。

とはいえ、もしかすると絵本が楽しくて大人の思い通りに眠ってくれるどころか、「もっかい!」のリクエストがあるかもしれません。
そんなときは、「はい、おしまい」と無理に電気を消してしまうのではなく、繰り返し読んであげて欲しいと思います。楽しみ疲れて眠るのは、子どもにとってはとても幸せな時間だからです。

絵本の世界と現実の狭間で、ゆらゆら自然と「おやすみ」と眠りにつけば、その夜、子どもはきっとすてきなに夢を見ることができるに違いありません。

 


『おつきさまこんばんは』

作/林 明子
定価/880円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
1986年6月20日発行

静かな夜の空。ネコが寝そべる屋根の上が明るくなって、しだいに金色に輝くまん丸いお月さまがでてきました。「お月さまこんばんは」。ところが、そこに黒い雲やってきて、お月さまを隠してしまいます。でも、だいじょうぶ。黒い雲は少しお月さまと話をして、また去って行きました。ふたたびあらわれたお月さま、にっこり笑顔で「こんばんは」。まるで話かけてくるようなお月さまのやさしい表情に子どもたちも思わずにっこり。

 


『いいこでねんねできるかな』

作/きむら ゆういち
定価/748円(税込)
対象/0歳から
偕成社
1993年11月発行

コトリさんもイヌさんもそろそろねんねの時間。みんな寝いったのに、ゆうちゃんだけなかなか眠れません。おやすみ前に読む絵本。

 


『ねないこだれだ』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1969年11月10日発行

夜の9時です。「とけいがなりますボンボンボン」こんな時間におきているのはだれだ? ふくろう、くろねこ、どろぼう……。いえいえ、夜中はおばけの時間。あれ? まだ寝ていない子がいますよ。おばけになってとんでいけ!  おばけがなかなか寝ない子をおばけの世界に連れていってしまいます。シンプルなはり絵と独特のストーリーで、子どもたちをひきつけてやまない赤ちゃん絵本です。

 


『ぶーらん ぶーらん』


作/ミヤタ タカシ
定価/1320円(税込)
対象/1歳から
エンブックス
2020年7月9日発行

ちいさな黒うさぎのギーギはなんでも「やってみたい」の真っ盛り。ブランコに乗って「ぶーらん ぶーらん」と遊んでみては「どってーん」と盛大に転び、かと思うと次はまた違う乗りものへ興味のままに向かいます。そして、思いっきり遊んだあと、ギーギは「すーすー」と気持ち良さそうに眠ります。

 


『ぐうぐうぐう』

作/田島 征三
定価/1100円(税込)
対象/1歳から
偕成社
1987年3月25日発行

ゾウさんもタヌキさんも、みんな楽しい夢を見ながら、ぐうぐうぐうとおやすみ。ユーモラスな寝姿に思わずほほえんでしまう絵本。

 


『もうねんね』

文/松谷 みよ子
絵/瀬川 康男
定価/770円(税込)
対象/赤ちゃんから
童心社
1968年1月15日発行

いぬも ねんね ねこも ねんね めんどりも ひよこも モモちゃんも ねむたいよう。やわらかな言葉のリズムが心地よい、160万部をこえるロングセラー絵本。ねむくて、うとうと、目を閉じたやさしい寝顔が印象的です。時代が変わっても、お父さんやお母さんとあかちゃんのおやすみ前の時間に今日も読まれつづけています。

 


『おやすみなさい おつきさま』

作/マーガレット・ワイズ・ブラウン
絵/クレメント・ハード
訳/せた ていじ
定価/1320円(税込)
対象/赤ちゃんから
評論社
1979年9月発行

おおきなみどりのへやのなか。こうさぎがベッドにはいり、ねむりにつくところ。こうさぎは、ふうせんやてぶくろなど、へやのなかのすべてのものに「おやすみなさい」と語りかけます。アメリカで1000万部をこえて読みつがれている名作です。

 


『おふとんかけたら』

作/かがくい ひろし
定価/935円(税込)
対象/赤ちゃんから
ブロンズ新社
2009年10月発行

たこさん、まめさん、ソフトクリームさんにトイレットペーパーさん……。ページをめくっておふとんかけたら、どんなねぞうになるのかな? 登場するみんなのゆかいなねぞうに、おやすみ前に親子でいっしょに大わらい。「だるまさん」シリーズかがくいひろしによる絵本。

 


『どうやって ねるのかな』

作/藪内 正幸
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1987年3月25日発行

キリンがどうやってねるか知っていますか? 一本足で立ってねむる動物もいます。それぞれの体に合った寝姿が、ほほえましく、親しみを感じさせます。

 


『パパ、お月さまとって!』

作/エリック・カール
訳/もり ひさし
定価/1760円(税込)
対象/3歳から
偕成社
1986年12月発行

娘に月をせがまれて、パパは本当に月を連れてきた! 画面が左右上下に広がるしかけで、空の高さや月の満ち欠けを表現した絵本です。

 


『ノンタンおやすみなさい』

作・絵/キヨノ サチコ
定価/660円(税込)
対象/3歳から
偕成社
1976年8月発行

夜なのに眠くないノンタンは友だちをさそいますが、起きていたのはふくろうくんだけ。暗い夜におにごっこをしたら、どろんこに。

 


『おやすみなさいフランシス』

文/ラッセル・ホーバン
絵/ガース・ウィリアムズ
訳/まつおか きょうこ
定価/880円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1966年7月1日発行

時計が夜の7時をしらせると、フランシスの寝る時間です。まずミルクを飲み、お休みのキスをして、ベッドに入ります。ところが、ちっとも眠くなりません。そのうちに、部屋の中にトラがいるような気がして心配になり、おとうさんとおかあさんのところへ。もう一度キスをしてもらいふとんに入りますが、今度は部屋に大男がいる気がしてねむることができません。さてさて、フランシスはぶじに眠りにつくことができるのでしょうか?

 


『ぐうぐうぐう』

作/五味 太郎
定価/1100円(税込)
対象/幼児から
文化出版局
1982年7月25日発行

ぐうぐうと寝てばかりいるくじらくんがいました。ガールフレンドがきても、飛行機がぶつかっても、ぐうぐうぐう。ゆったりとした生き方が伝わります。

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とまどいと不安のなかで「上の子」に成長する

 

僕には3歳下の妹がいるので、「上の子」の気持ちがよくわかります。

妹ができるときのドキドキした気持ちは今でもはっきりと覚えています。それは、「本当の妹」ができた時ではなくて(その時の記憶はありません)、たぶん4歳か5歳のときです。

近所のママに赤ちゃんが生まれて、ごあいさつにいらした玄関の前で、僕の母親が生まれたばかりの子を抱っこさせてもらっていたのでした。
ちょうど幼稚園から戻ってきた僕に、いたずらのつもりで「ほら、あなたに妹ができたよ」と見せてきたのです。
「!?!?!?!」。突然妹ができた緊張と混乱で、どうしていいかわからなくて、何も答えることができませんでした。でも、一瞬見えた「妹」の顔は、なんともかわいかったのです。

いたずらだとわかって、当時は「なんだ」とほっとして流したと思うのですが、実際は今でも流しきれずに記憶に残っている。兄になる、姉になる瞬間というのは、それくらいの衝撃なのでしょう。

もうひとつ、しっかりしなきゃという意識が芽生えはじめたのも幼稚園の頃の話です。

家族で外食に出かけた時、料理が出てくるまでの間に、きちんと席に座っていられない妹に向かって「こうやってちゃんと座りなさい」と、お手本を見せてあげました。両親の前で「兄」をやってみせたのです。もちろん褒められることを期待して。

ところが、母親に「別に良いでしょう」と逆にたしなめられた。1度子育てを経験した母親にしてみれば、2歳の子なんてそんなものという感じで、放っておけば良かったのです。

はじめて「兄」になる僕には、なぜ褒められないのか不満でした。その後何を食べたのかは思い出せません。

そんなことを毎日繰り返しながら、お姉ちゃん・お兄ちゃんになっていくって大変! でも、とてもうれしいこと!
上の子になったら読んで聞かせてあげたい絵本は、パパママにとっても共感できることや気づきがたくさんあると思います。

 


『うさこちゃんとあかちゃん』

文・絵/ディック・ブルーナ
訳/まつおか きょうこ
定価/770円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
2005年4月30日発行

ある春の日、もうすぐ赤ちゃんが生まれると知ったうさこちゃんは、大喜びで家中を踊りながら歩きます。そして、生まれてくる赤ちゃんに、贈り物をつくろうと決めました。赤ちゃんの大好きなひよこの絵を描いたら、お父さんが額に入れて壁に飾ってくれました。お母さんは青い毛糸をくれたので、うさこちゃんは赤ちゃんのためにねずみをつくりました。さあ、あかちゃんとはいつ会えるのでしょう。初めてお姉さんになるうさこちゃんのお話です。

 


『あさえとちいさいいもうと』

作/筒井 頼子
絵/林 明子
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1982年4月20日発行

お母さんの留守に妹のあやちゃんと家の前で遊んでいたあさえは、あやちゃんを喜ばせようと夢中で道に絵を描いていました。ところが顔をあげると、いつのまにか、あやちゃんがいなくなっています。あさえは妹をさがして、どきどきしながら、いつもお母さんといく公園に向かって走りました。小さな子どもの心の動きを、文と絵が一体となって緊迫感をもって描きだします。

 


『いもうとのにゅういん』

作/筒井 頼子
絵/林 明子
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1987年2月25日発行

あさえが幼稚園から帰ってくると、お母さんはぐったりした妹のあやちゃんを病院につれていくところでした。友だちと遊びながら待っていると、お母さんが帰ってきて、あやちゃんが盲腸の手術で入院することになったといいます。あさえはお父さんが帰ってくるまで、ひとりで留守番をします。そのうち暗くなって、雷が鳴り……。妹の入院でちょっぴりお姉さんになったあさえの物語です。

 


『ちょっとだけ』

作/瀧村 有子
絵/鈴木 永子
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
2007年11月15日発行

弟が生まれて、なっちゃんはお姉さんになりました。お母さんは赤ちゃんのお世話で忙しいので、いつもなっちゃんの要求に応えてあげるという訳にはいかなくなりました。そこで、なっちゃんはいろんなことを自分ひとりでやってみます。お姉さんになったからと頑張るなっちゃんですが、眠くなった時だけは、どうしてもお母さんに甘えたくなります。お姉さんになったことで感じる切なさ、そしてそれを乗り越えることで成長していく子どもの姿を母親の深い愛情とともに描いています。

 


『ピーターのいす』

作・絵/エズラ・ジャック・キーツ
訳/きじま はじめ
定価/1320円(税込)
対象/3歳から
偕成社
1969年10月発行

 


『あかちゃんのくるひ』

文・絵/岩崎 ちひろ
定価/1320円(税込)
対象/幼児から
至光社
1970年発行

あかちゃんが生まれた、私はお姉さんになった……この事実を受け止め、納得しようと揺れ動く幼い主人公の心が、淡い水彩の絵に託されています。

 


『あたしおねえちゃんなの』

作/こが ようこ
絵/スティーナ・ヴィルセン
定価/1650円(税込)
対象/幼児から
クレヨンハウス
2011年8月発行

顔も同じ、コップも同じ……名前だけ違うふたごの妹たち。もちろん好きなものも一緒だから、何でも取り合いになっちゃいます。そんな妹たちの世話で、ちいさなおねえちゃんは、もう大変。かあさんの代わりにがんばらなきゃ。でも、おねえちゃんだって、泣きたいときがあるんですよね。成長するおねえちゃんにエールを。

 


『フランシスのいえで』

作/ラッセル・ホーバン
絵/リリアン・ホーバン
訳/松岡 享子
定価/1320円(税込)
対象/幼児から
好学社
1971年発行

フランシスに妹が生まれました。何故か淋しいフランシスは、ある夜家出を宣言して、台所のテーブルの下に隠れます。そこでパパとママの話を耳にしたのです。

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「イヤイヤ期」と楽しく付き合うために知っておきたい

 

2歳ごろにピークを迎える「イヤイヤ期」は、子どもの成長の通り道です。
親にとっては大変な時期ですが、実は子どもだって、自分でやりたいこととまだ出来ないことの狭間で、どうしようもないもどかしさと戦っているんだと思います。

だから、どうして「イーヤ!」なのか自分でわからないまま、とにかく大声を出すことで、感情の起伏をコントロールできるように学んでいるのかもしれません。
あるいは、好きと嫌いを区別しながら、今まさに「自分」をつくっていく過程にがんばって向き合っているのかもしれません。
あるいは、何でもかんでも「イーヤ!」と言うことで、ママやパパと離れたり、かまってもらったりを繰り返しながら、本能的に親子の距離を確認しているのかもしれません。

「イヤイヤ期」をテーマに描いた絵本は、そんな子どもたちの複雑な気分を楽しく描いてくれているので、親子で共感できることがたくさんあると思います。絵本を通じて「イヤイヤ期」を客観視するだけでも、向き合い方は大きく変わりそうです。

3、4歳になると自然と「イヤイヤ期」も卒業です。そのころには、自分でできることも増えてきて、好きも嫌いも「どうして?」の問いかけができる子に成長しているんじゃないでしょうか。

 


『いやだいやだ』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1969年11月10日発行

ルルちゃんはなんにでもすぐに「いやだいやだ」といいます。あんまり「いやだいやだ」と言っていたら……。お母さんも「いやだ」といって抱っこしてくれなくなりました。おやつもお日さまも、保育園にはいていく靴も、大事なくまのぬいぐるみも、みんなが「いやだ」といいだします。みんなに「いやだ」といわれて、ルルちゃんは泣きべそをかいてしまいます。いやいや期の子どもといっしょに読みたいユーモラスな絵本です。

 


『ねないこだれだ』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1969年11月10日発行

夜の9時です。「とけいがなりますボンボンボン」こんな時間におきているのはだれだ? ふくろう、くろねこ、どろぼう……。いえいえ、夜中はおばけの時間。あれ? まだ寝ていない子がいますよ。おばけになってとんでいけ!  おばけがなかなか寝ない子をおばけの世界に連れていってしまいます。シンプルなはり絵と独特のストーリーで、子どもたちをひきつけてやまない赤ちゃん絵本です。

 


『ふうせんねこ』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1972年12月1日発行

「おねこさんがぷー」と怒ってほおをふくらませます。片づけるのはいや、妹にあめをやるのはいや、あれをかってくれなきゃいや、どんどんわがままを言い続けて、ぷーぷーふくれっつら。そうしたら、こねこの顔はどんどんふくらみ、空へぷーと舞い上がって、どこか遠くへ行ってしまいます。わがままを言っているとふうせんねこみたいに飛んで行ってしまうかも!? ちぎり絵で表現された、ユニークなあかちゃん絵本です。

 


『あーんあん』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1972年12月1日発行

保育園に行くのはいいけれど、お母さんが帰っちゃいやだとぼくが「あーん あーん」と泣きだすと、みんなそろって「あーん あーん」いっしょに泣きだしました。みんなの涙がたまってどんどん増えたら、「あらあら さかなに なっちゃった」。先生から知らされたお母さんが「ばけつとあみ もって ぼくを たすけて くれるでしょ」。初めて幼稚園や保育園に通う子どもたちの気持ちに寄り添うお話です。

 


『いるよね~! こんなこ』

作・絵/たかい よしかず
監修/宮里 暁美
定価/880円(税込)
対象/1歳から
主婦の友社
2016年4月8日発行

育児雑誌「ベビモ」読者のリアルな声を集めた、育児のお悩み解決絵本。前から読むと、子どもがイヤイヤするシチュエーションが、裏返して後ろから読むと、イヤイヤ期の子の、ほめてあげたいシーンが満載。イヤイヤぶりを楽しんだり、これまでにできたことや、これからできるようになったらいいことなど、絵本を通して親子の会話が広がります。前後が出会うセンターページでは、イヤイヤ期の子へのママの思いが伝わり、読後には「イヤイヤ期」が「いとおしさ倍増期」に。

 


『こわくないこわくない』

文/内田 麟太郎
絵/大島 妙子
定価/880円(税込)
対象/2歳から
童心社
2002年6月30日発行

まーくんは反対ばかり言います。夢でおばけに会ったときも「こわくないこわくない」。でも本当は……。

 


『おばけのやだもん』

作・絵/ひらの ゆきこ
定価/1100円(税込)
対象/2、3歳から
ほるぷ出版
2014年5月発行

やだやだ、だだっこは、やだもんがくっついておばけにしちゃうぞ! おばけのやだもんは、今日もだだをこねる子を探しています。そんなやだもんが歯を磨かないさっちゃんに会うと……。

 


『もっかい!』

作・絵/エミリー・グラヴェット
訳/福本 友美子
定価/1320円(税込)
対象/3歳から
フレーベル館
2012年4月発行

おやすみ前の絵本の時間。もっかい読んでほしいのに、だめだよママが先に寝ちゃうなんて! ケイト・グリーナウェイ賞を2度受賞した絵本界の奇才が贈る遊び心いっぱいの絵本です。

 


『いやだ いやだの やだもん』

作/有賀 忍
定価/770円(税込)
対象/幼児から
日本図書センター
2015年2月発行

「こんなこいるかな」は昭和61年から約20年、NHKの幼児番組「おかあさんといっしょ」のなかで放送されたアニメ番組です。いやだいやだのやだもんをはじめ、こわがりやのぶるる、いたずらっこのたずらなど、個性あふれる12人のキャラクターたちが活躍するこの作品シリーズは、子どもたちの間で大人気となり、一大ブームになりました。

 


『きらいさ きらい』

文/中川 ひろたか
絵/工藤 ノリコ
定価/1430円(税込)
対象/幼児から
理論社
2009年1月発行

アイスクリームはあついのがきらい、それにさむいのも。絵本のなかには、いろんなきらいがいっぱい。きらいって楽しい。ちょっとあまのじゃくな気持ちをリズミカルにつづった絵本です。

 


『だめだめママだめ』

文/天野 慶
絵/はまの ゆか
定価/1430円(税込)
対象/4、5歳から
ほるぷ出版
2011年10月発行

ある満月の夜、窓から入ってきたあやしいかげ。次の日の朝、ママがだめだめになっていた……!? いつもは、親に怒られてばかりいる子どもたち。でも、もしもこんな風に、立場が逆になっちゃったら……。

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数を「言える」から数を「かぞえる」知識が身につく

 

数の概念、というとまだ小さな子どもにとっては理解することが難しいものです。
にもかかわらず、子どもが数をかぞえるのが大好きなのは、それを声に出すと歌のような調子でテンポが良く楽しいからかもしれません。

子どもが言葉に興味を持ちはじめると、普段の暮らしを通じて「いち、に、さん、し」の数も言えるようになっていきます。
そんなふうにどんどん広がっていく子どもの知的好奇心にあわせて、少しずつ数を「かぞえる」ことも理解していくのだと思います。

絵本にも「数」をテーマにした作品がたくさんあります。
「1、2、3」のような数そのもの、「ひとつ、ふたつ」のような量をあらわすもの、多いと少ない、何番目という順番など、同じ数でもいろんな意味があります。それぞれの成長に応じた楽しくて役に立つ絵本を選んで、手にとってみてください。


『かぞえてみよう』

作/さかざき ちはる
定価/968円(税込)
対象/赤ちゃんから
白泉社
2013年5月発行

ぺんぎんさん、うさぎさん、りすちゃん……数えていくとあらら、動物たちが数字にへんしんだ! 最後は何と無限大!? はじめて「数」に出逢える、楽しいファーストブック。

 


『りんごはいくつ?』

作/よねづ ゆうすけ
定価/935円(税込)
対象/赤ちゃんから
講談社
2012年10月11日発行

ページにかくれた動物たちがりんごを1つずつ食べていきます。さて、りんごはいくつかな? 楽しいしかけのカウンティングブック。

 


『どのこかな? かぞえてみよう123』

作/ヒド・ファン・ヘネヒテン
定価/990円(税込)
対象/赤ちゃんから
ブロンズ新社
2014年4月発行

「1ぽんあしのフラミンゴ、どのこかな? さかなをつかまえたの、どのこかな?」。くらべて、かぞえて、みつけてみよう。ラストは、みんなであつまって、うみべへあそびに行きます。みんな、なにをしてあそんでいるのかな?

 


『かずのえほん いくつかな?』

作/谷川 俊太郎
絵/堀内 誠一
定価/1100円(税込)
対象/赤ちゃんから
くもん出版
2010年6月発行

1960年代に堀内誠一さんが描いた絵本のイラストに、2010年、谷川俊太郎さんが新たに詩を書き下ろしました。かたつむりがおさんぽしながら1から10まで数える、美しくて楽しいかずのえほんです。

 


『はじめての123』

絵/たかい よしかず
定価/638円(税込)
対象/赤ちゃんから
永岡書店
2012年3月発行

かずが1から100まで数えられるようになる本。ひと見開きに数字と、かずを表す絵が掲載されています。また、絵を見ながらものの名前や数え方も一緒に学習できます。お子様の手に合うサイズで、お出かけにもぴったりの1冊。

 


『かずのえほん』

絵/わらべ きみか
定価/1760円(税込)
対象/2、3歳から
ひさかたチャイルド
2002年1月発行

「かぞえるコーナー」と、「かんがえるコーナー」とで構成した新しい数の絵本。かぞえることだけにとどまらず、数学の基礎となる考える力を養います。

 


『ひょっこり ひとつ』

作/佐々木 マキ
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
2016年8月25日発行

クマが森の中できのこを見つけて「ひょっこり ひとつ」、カバが空を見上げるとくもが「ふんわり ふたつ」、ライオンが大きな花を見て「みごとな みっつ」、ほかにもりんごをよっつ丸ごと飲み込むヘビや、ここのつのキャベツを追いかけるブタなど、おかしな動物たちが登場するゆかいなかぞえうたの絵本。

 


『かぞえてみよう』

文・絵/ディック・ブルーナ
定価/770円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
2018年2月10日発行

燭台に灯のともったろうそくが、1本。女の子のお下げに結ばれたリボンは、2個。器に盛られたりんごは、3個。並んだスプーンは、4本。ぴょんぴょん跳ねてるこうさぎは、5羽。ブルーナさんならではの明快なフォルムと色づかいで、子どもにとって身近なものや動物と、その数が描かれます。子どもは、数を数えるのが大好き。数に興味をもちはじめた子どもにぴったりの、楽しくってわくわくできる数の絵本です。

 


『かずあそび ウラパン・オコサ』

作・絵/谷川 晃一
定価/1430円(税込)
対象/3歳から
童心社
1999年2月20日発行

1はウラパン、2はオコサ……。1と2だけでたのしく遊べる、ちょっとふしぎな数遊び絵本。魔法がかかったようなやわらかな色彩の絵と言葉が、ふしぎな世界へと誘います。

 


『かぞえてみよう』

文・絵/安野 光雅
定価/1760円(税込)
対象/幼児から
講談社
1975年11月19日発行

楽しみながら数の知識が身につく絵本。美しい田園風景を描きながら、はじめて数に出会う子どものために、数字を楽しく見せてくれる絵本。講談社出版文化賞絵本賞など数々の賞に輝く傑作です。

 


『かずのえほん 1・2・3』

作/五味 太郎
定価/1430円(税込)
対象/幼児から
絵本館
1992年11月発行

これは「かず」をおぼえるための絵本ではなく「かず」となかよしになれる絵本です。たのしんでいるうちに「数っておもしろい!」と感じることでしょう。

 


『ひとつ すこし たくさん』

絵/トム・スローター
文/マーサ・ジョスリン
訳/うみ ひかる
定価/1100円(税込)
対象/幼児から
西村書店
2006年12月5日発行

「すこし」っていくつ? 「たくさん」ってどれくらい? 数に親しみはじめた子どもたちは、大まかな数の表現をどう認識するのでしょう。モダンアートを楽しみながら、同時に数の概念が自然に理解できるように工夫されたユニークな絵本。

 


『かぞえておぼえる かずのえほん』

絵/島田 ゆか
定価/1650円(税込)
対象/幼児から
すずき出版
1996年4月発行

ひろくんの家には、テレビが一台、フライパンがふたつ……。画面の中のさまざまなものを実際にかぞえて、1~100までの数字をしっかり覚えます。数字の練習ページ付き。

 


『はじめてであう すうがくの絵本』

作/安野 光雅
定価/1760円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1982年11月20日発行

発見の喜び、創造の楽しさに満ちた数学の本と、すでに定評のあった作品を再編集し、新しい体裁でおとどけします。第1巻《なかまはずれ》《ふしぎなのり》《じゅんばん》《せいくらべ》

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小さな子どもとのおでかけには、いろいろと心配がつきものです。せめて荷物をすっきりさせられたら、いくらか気分が楽になるというもの。
特に赤ちゃん絵本のジャンルでは最近よく見かけるようになってきた厚紙絵本(ボードブック)ですが、実は人気絵本の中にもTPOに応じて使い分けができるように、「おでかけ版」として持ち歩きやすいミニサイズにしたり、頑丈な厚紙絵本にしたりと横展開している作品があります。

かばんにすっぽり入る「小さめサイズの厚紙絵本」が手元にあると、安心して親子でおでかけを楽しめそうです。

 


おでかけ版『いないいないばああそび』

文・絵/きむら ゆういち
サイズ/幅17 x 高15 cm
定価/858円(税込)
対象/0歳から
偕成社
2003年10月発行

おかあさんと子どもの間でくり返されてきた“いないいないばあ”を、ゆかいな遊びの絵本に。かわいいキャラクターがいっぱい!

 


『しましまぐるぐる』

絵/柏原 晃夫
サイズ/幅17.4 x 高17.4 cm
定価/968円(税込)
対象/0歳から
学研プラス
2009年4月9日発行

あかちゃんが注目する黒を中心に、2ヶ月児でも見やすいコントラストの強い配色にデザインしたベイビーブック。あかちゃんが生まれながらに反応する『顔』や、反応のいいとされる『しましま』と『ぐるぐる』がいっぱいのかわいくてきれいな絵本。

 


『かお かお どんなかお』ミニ版

作/柳原 良平
サイズ/幅13 x 高14.2 cm
定価/770円(税込)
対象/0歳から
こぐま社
2015年発行

楽しい顔、悲しい顔、笑った顔、泣いた顔、いたずらな顔……。さまざまな顔の表情を大胆にデフォルメして切り絵で表現した“表情の絵本”。赤ちゃんはもちろん、幼児も絵本を見ながら百面相をして楽しんでいます。

 


『ぎゅっ』ミニ版

作・絵/ジェズ・オールバラ
サイズ/幅15 x 高13 cm
定価/946円(税込)
対象/0歳から
徳間書店
2011年10月26日発行

森の中をさんぽしていたさるのジョジョくん、友だちの動物がみんな「ぎゅっ」としているのを見ているうちに、すっかりママが恋しくなってしまいます。「ママー!」……読んでる大人も子どもも、心のなかがほっこりしてきて思わず「ぎゅっ」としたくなる絵本。

 


『どうぶついろいろかくれんぼ』

作/いしかわ こうじ
サイズ/幅16 x 高16 cm
定価/968円(税込)
対象/0歳から
ポプラ社
2006年5月発行

なにがかくれているのかな? いろんな形のかたぬきページをめくると、かくれていたどうぶつが次々とあらわれる楽しいしかけ絵本。

 


ボードブック版『もいもい』

作/市原 淳
監修/開 一夫
サイズ/幅12 x 高12 cm
定価/1320円(税込)
対象/赤ちゃんから
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2018年11月15日発行

東京大学あかちゃんラボ発。あかちゃんといっしょに作ったあかちゃんのための絵本です。

 


『じゃあじゃあびりびり』

作・絵/まつい のりこ
サイズ/幅14 x 高14 cm
定価/660円(税込)
対象/1歳から
偕成社
1983年7月発行

「じどうしゃ ぶーぶーぶーぶー」「みず じゃあじゃあじゃあ」、楽しく明解な絵とリズミカルなことば。音から物を認識する絵本です。

 


ボードブック版『はらぺこあおむし』

作/エリック・カール
訳/もり ひさし
サイズ/幅18 x 高13 cm
定価/990円(税込)
対象/2歳から
偕成社
1997年10月発行

小さなあおむしは、もりもりと食べつづけて美しい蝶になった。数や曜日の認識をおりこみ、穴あきのしかけをこらした斬新な絵本。

 


ボードブック版『パパ、お月さまとって!』

作/エリック・カール
訳/もり ひさし
サイズ/幅13 x 高18 cm
定価/990円(税込)
対象/3歳から
偕成社
1997年10月発行

娘に月をせがまれて、パパは本当に月を連れてきた! 画面が左右上下に広がるしかけで、空の高さや月の満ち欠けを表現した絵本。

 


『100かいだてのいえ』ミニ版

作/いわいとしお
サイズ/幅13 x 高18 cm
定価/990円(税込)
対象/3歳から
偕成社
2015年7月発行

空まで届くふしぎな家を、のぼって探検しよう! 縦にながい画面が大迫力、いろいろな生きものに会いながら頂上をめざします。

 


『どこミニ どうぶつ どこ?』

作/山形 明美
絵/大畑 俊男
サイズ/幅15.5 x 高15.5 cm
定価/715円(税込)
対象/幼児から
講談社
2007年11月6日発行

かわいい写真絵本「どこ?」シリーズから再編集された手のひらサイズ絵本です。

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言葉と世界がつながると子どもの世界が変わる

 

子どもがひらがなに興味を持つようになってくると、「あいうえお」の文字に触れるところからはじまると思います。

言葉を習得して長い時間が経っている大人には普段なかなか意識しづらいことですが、この世界は言葉でできています。あらゆるものに名前がついていて、文字とリンクしています。自分の気持ちを伝えるにも、今聞こえているその音も、やはり文字がなければ表現することができません。

つまり、子どもはどこにいても言葉に触れられるということです。だから、つまらないお勉強で言葉を無理やり習得させる必要はなくて、時期がきたら必要に応じて自然と覚えていくものです。

「あいうえお」からはじまって、やがて世界と言葉がつながった瞬間に、子どもがそれまで見ていた世界がまるで違うものに変わります。そこからは水を得た魚のように言葉の数を増やしていくことが楽しくて仕方ないはずです。そんな世界のトビラを開けるきっかけに、絵本があればうれしいです。

 


『かっきくけっこ』

作/谷川 俊太郎
絵/堀内 誠一
定価/1100円(税込)
対象/赤ちゃんから
くもん出版
2009年6月発行

あいうえおを絵にしたらどうなるの? 声に出して、体で感じる、あいうえお絵本。詩人・谷川俊太郎とデザイナー・堀内誠一が、1972年に幼児と言葉の関わりを真摯にとらえて作った絵本です。シンプルで選びぬかれた文章を、親子で声に出して読んでみてください。いきいきとした絵とともに、イマジネーションがどんどんふくらみます。

 


『あいうえおうた』

文/谷川 俊太郎
絵/降矢 なな
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1999年2月10日発行

「あいうえおきろ おえういあさだ おおきなあくび あいうえお」で始まるリズミカルな詩の絵本。50音を巧みに織り込んだ詩とイメージ豊かなエッチングの絵が楽しい。

 


『あいうえおみせ』

作/安野 光雅
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
2012年1月15日発行

あめや、いしやきいもや、うんそうや……。あいうえお順と、いろは順で、たくさんのお店が並んでいます。今の子どもたちになじみのあるお店やさんから、「え、これお店?」「こんなお店ないよー」というものまで、絵の隅々まで楽しめること、間違いなし。絵本の最後には、「ここに並んでいるものは、どこのお店にあるでしょう?」なんて、遊びのページまでついています。

 


『あいうえおえほん』

作・絵/とだ こうしろう
定価/1980円(税込)
対象/3歳から
戸田デザイン
1982年3月発行

子供たちが、絵、そして平仮名と初めて出会うときの絵本。身近にある道具や動物、虫、やさい、くだもの、からだ、乗り物。それらのカタチの美しさを表現するため、シンプルに研ぎ澄まされた輪郭線。配色の美しさを追求した色彩。そして、平仮名という文字そのもののデザインが持つ美しさを教えてくれます。

 


『ぐりとぐらのあいうえお』

作/なかがわ りえこ
絵/やまわき ゆりこ
定価/660円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
2002年2月1日発行

「あさいもほりうでまくりえんやらやっとおおきなおいも」「なんとまあにんじんぬいたらねっこのひげがのびほうだい」……こんなふうに、「あいうえお」から「ん」まで、5音を文頭においた楽しい言葉遊びの絵本ができました。リズミカルで、選び抜かれた言葉と、ぐりとぐらをはじめ、おなじみの森の動物たちが登場する、文句なしに楽しく愛らしい「あいうえお」の絵本です。

 


『あいうえあそびえほん』

文/石津 ちひろ
絵/荒井 良二
定価/1100円(税込)
対象/3歳から
のら書店
2011年9月発行

「あいうえ おおかみ もりのなか」「かきくけ こうもり ねむるあさ」……。リズミカルでゆかいなことばあそび絵本。ユーモアいっぱいの絵で、ことばさがしあそびができます。

 


『あいうえお』

作/五味 太郎
定価/1430円(税込)
対象/幼児から
絵本館
1992年11月発行

この“あいうえお”はとにかく楽しいのでお父さんお母さんよりも子どもの方が先に覚えてしまう事うけあいです。

 


『ノラネコぐんだん あいうえお』

作/工藤 ノリコ
定価/1210円(税込)
対象/幼児から
白泉社
2017年4月発行

緻密に描かれたにぎやかな絵を指さしながら、たくさんの言葉が覚えられます。「つまみぐい」「ほっかむり」などユニークな言葉も満載。ひらがな&カタカナ表付き。

 


『あいうえおうさま』

作/寺村 輝夫
絵/和歌山 静子
定価/1320円(税込)
対象/幼児から
理論社
1979年1月発行

あいうえおうさま,あさの あいさつ。あくびを あんぐり,ああおはよう。ちいさいひとたちへ,もじとことばのゆかいなえほん。第3回「絵本にっぽん賞」受賞作品。

 


『あっちゃんあがつく たべものあいうえお』

原案/みね よう
作/さいとう しのぶ 
定価/1980円(税込)
対象/幼児から
リーブル
2001年3月発行

うたって、あそべて、たのしめる、愉快な「たべものあいうえお」。「あ」から「ん」まで、濁音、半濁音も含めて69音すべてが登場。名前の頭文字で「ことばあそび」もできます。

 


『あいうえおのえほん』

文/よこた きよし
絵/いもと ようこ
定価/1870円(税込)
対象/幼児から
金の星社
2004年4月発行

「ありがとう」の「あ」から「ごめんなさい」の「ん」まで、心のこもったことばの世界が広がります。ひらがなを覚えるときに大切な筆順も、お子さんと一緒に指先でなぞってみてください。お母さん、お父さん方が「先生」です。

 


『あいうえおの本』

作/安野 光雅
定価/1650円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1976年2月20日発行

「あ」はあんぱん、「い」はいえ……、左ページにはひらがなが、そして右ページにはその文字で始まるものの絵が、1見開きごとに描かれます。木で組み立てられ、木目まで美しく描かれたひらがなの文字と、どこかなつかしい日本の伝統的な形の絵がみごとに結びつきます。さらに、ページのまわりには文字に関連した飾りも描かれ、その中にも絵が隠れています。字を覚えるためではなく、ことばの美しさを感じることのできる1冊です。

 


『あいうえおのえほん』

文/内田 麟太郎
絵/西村 繁男
定価/1430円(税込)
対象/4、5歳から
童心社
2012年10月4日発行

「あまがえる あめより あめの あまやどり」「しかめっつらの しかいに ししも したむく」。あいうえおの順に現れる奇想天外なシーンの数々。けれど絵を見れば思わず納得。リズミカルな言葉遊びに導かれて、しまいには声を出して笑ってしまいます。言葉の入り口に立った子どもたちがくり返し楽しめる1冊。

 


『あいうえおおきなだいふくだ』

作・絵/たるいし まこ
定価/1320円(税込)
対象/5、6歳から
福音館書店
2011年2月10日発行

「あんこがいっぱいおおきなだいふく、いきなりどーんともりのなか……」。「あ」から始まって「ん」まで、50音順につづく文章でつづったのは、だいふくと、うさぎをめぐる珍騒動。突如あらわれた大きなだいふくと、それを手に入れたい動物たちが、ナンセンスなどたばたを繰り広げます。ことばの広がりを楽しみながらあじわえる、この愉快な「あいうえお歌」は、ひらがなをおぼえはじめた子どもたちにぴったりです。

 


『ひらがなだいぼうけん』

作/宮下 すずか
絵/みやざき ひろかず
定価/1320円(税込)
対象/小学低学年から
偕成社
2008年10月発行

本のなかの文字たちが、夜の間どうしているかしっていますか? 本から飛び出した文字たちの冒険を、笑いながら楽しめる物語です。

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