赤ちゃん向け

とまどいと不安のなかで「上の子」に成長する

 

僕には3歳下の妹がいるので、「上の子」の気持ちがよくわかります。

妹ができるときのドキドキした気持ちは今でもはっきりと覚えています。それは、「本当の妹」ができた時ではなくて(その時の記憶はありません)、たぶん4歳か5歳のときです。

近所のママに赤ちゃんが生まれて、ごあいさつにいらした玄関の前で、僕の母親が生まれたばかりの子を抱っこさせてもらっていたのでした。
ちょうど幼稚園から戻ってきた僕に、いたずらのつもりで「ほら、あなたに妹ができたよ」と見せてきたのです。
「!?!?!?!」。突然妹ができた緊張と混乱で、どうしていいかわからなくて、何も答えることができませんでした。でも、一瞬見えた「妹」の顔は、なんともかわいかったのです。

いたずらだとわかって、当時は「なんだ」とほっとして流したと思うのですが、実際は今でも流しきれずに記憶に残っている。兄になる、姉になる瞬間というのは、それくらいの衝撃なのでしょう。

もうひとつ、しっかりしなきゃという意識が芽生えはじめたのも幼稚園の頃の話です。

家族で外食に出かけた時、料理が出てくるまでの間に、きちんと席に座っていられない妹に向かって「こうやってちゃんと座りなさい」と、お手本を見せてあげました。両親の前で「兄」をやってみせたのです。もちろん褒められることを期待して。

ところが、母親に「別に良いでしょう」と逆にたしなめられた。1度子育てを経験した母親にしてみれば、2歳の子なんてそんなものという感じで、放っておけば良かったのです。

はじめて「兄」になる僕には、なぜ褒められないのか不満でした。その後何を食べたのかは思い出せません。

そんなことを毎日繰り返しながら、お姉ちゃん・お兄ちゃんになっていくって大変! でも、とてもうれしいこと!
上の子になったら読んで聞かせてあげたい絵本は、パパママにとっても共感できることや気づきがたくさんあると思います。

 


『うさこちゃんとあかちゃん』

文・絵/ディック・ブルーナ
訳/まつおか きょうこ
定価/770円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
2005年4月30日発行

ある春の日、もうすぐ赤ちゃんが生まれると知ったうさこちゃんは、大喜びで家中を踊りながら歩きます。そして、生まれてくる赤ちゃんに、贈り物をつくろうと決めました。赤ちゃんの大好きなひよこの絵を描いたら、お父さんが額に入れて壁に飾ってくれました。お母さんは青い毛糸をくれたので、うさこちゃんは赤ちゃんのためにねずみをつくりました。さあ、あかちゃんとはいつ会えるのでしょう。初めてお姉さんになるうさこちゃんのお話です。

 


『あさえとちいさいいもうと』

作/筒井 頼子
絵/林 明子
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1982年4月20日発行

お母さんの留守に妹のあやちゃんと家の前で遊んでいたあさえは、あやちゃんを喜ばせようと夢中で道に絵を描いていました。ところが顔をあげると、いつのまにか、あやちゃんがいなくなっています。あさえは妹をさがして、どきどきしながら、いつもお母さんといく公園に向かって走りました。小さな子どもの心の動きを、文と絵が一体となって緊迫感をもって描きだします。

 


『いもうとのにゅういん』

作/筒井 頼子
絵/林 明子
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1987年2月25日発行

あさえが幼稚園から帰ってくると、お母さんはぐったりした妹のあやちゃんを病院につれていくところでした。友だちと遊びながら待っていると、お母さんが帰ってきて、あやちゃんが盲腸の手術で入院することになったといいます。あさえはお父さんが帰ってくるまで、ひとりで留守番をします。そのうち暗くなって、雷が鳴り……。妹の入院でちょっぴりお姉さんになったあさえの物語です。

 


『ちょっとだけ』

作/瀧村 有子
絵/鈴木 永子
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
2007年11月15日発行

弟が生まれて、なっちゃんはお姉さんになりました。お母さんは赤ちゃんのお世話で忙しいので、いつもなっちゃんの要求に応えてあげるという訳にはいかなくなりました。そこで、なっちゃんはいろんなことを自分ひとりでやってみます。お姉さんになったからと頑張るなっちゃんですが、眠くなった時だけは、どうしてもお母さんに甘えたくなります。お姉さんになったことで感じる切なさ、そしてそれを乗り越えることで成長していく子どもの姿を母親の深い愛情とともに描いています。

 


『ピーターのいす』

作・絵/エズラ・ジャック・キーツ
訳/きじま はじめ
定価/1320円(税込)
対象/3歳から
偕成社
1969年10月発行

 


『あかちゃんのくるひ』

文・絵/岩崎 ちひろ
定価/1320円(税込)
対象/幼児から
至光社
1970年発行

あかちゃんが生まれた、私はお姉さんになった……この事実を受け止め、納得しようと揺れ動く幼い主人公の心が、淡い水彩の絵に託されています。

 


『あたしおねえちゃんなの』

作/こが ようこ
絵/スティーナ・ヴィルセン
定価/1650円(税込)
対象/幼児から
クレヨンハウス
2011年8月発行

顔も同じ、コップも同じ……名前だけ違うふたごの妹たち。もちろん好きなものも一緒だから、何でも取り合いになっちゃいます。そんな妹たちの世話で、ちいさなおねえちゃんは、もう大変。かあさんの代わりにがんばらなきゃ。でも、おねえちゃんだって、泣きたいときがあるんですよね。成長するおねえちゃんにエールを。

 


『フランシスのいえで』

作/ラッセル・ホーバン
絵/リリアン・ホーバン
訳/松岡 享子
定価/1320円(税込)
対象/幼児から
好学社
1971年発行

フランシスに妹が生まれました。何故か淋しいフランシスは、ある夜家出を宣言して、台所のテーブルの下に隠れます。そこでパパとママの話を耳にしたのです。

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「イヤイヤ期」と楽しく付き合うために知っておきたい

 

2歳ごろにピークを迎える「イヤイヤ期」は、子どもの成長の通り道です。
親にとっては大変な時期ですが、実は子どもだって、自分でやりたいこととまだ出来ないことの狭間で、どうしようもないもどかしさと戦っているんだと思います。

だから、どうして「イーヤ!」なのか自分でわからないまま、とにかく大声を出すことで、感情の起伏をコントロールできるように学んでいるのかもしれません。
あるいは、好きと嫌いを区別しながら、今まさに「自分」をつくっていく過程にがんばって向き合っているのかもしれません。
あるいは、何でもかんでも「イーヤ!」と言うことで、ママやパパと離れたり、かまってもらったりを繰り返しながら、本能的に親子の距離を確認しているのかもしれません。

「イヤイヤ期」をテーマに描いた絵本は、そんな子どもたちの複雑な気分を楽しく描いてくれているので、親子で共感できることがたくさんあると思います。絵本を通じて「イヤイヤ期」を客観視するだけでも、向き合い方は大きく変わりそうです。

3、4歳になると自然と「イヤイヤ期」も卒業です。そのころには、自分でできることも増えてきて、好きも嫌いも「どうして?」の問いかけができる子に成長しているんじゃないでしょうか。

 


『いやだいやだ』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1969年11月10日発行

ルルちゃんはなんにでもすぐに「いやだいやだ」といいます。あんまり「いやだいやだ」と言っていたら……。お母さんも「いやだ」といって抱っこしてくれなくなりました。おやつもお日さまも、保育園にはいていく靴も、大事なくまのぬいぐるみも、みんなが「いやだ」といいだします。みんなに「いやだ」といわれて、ルルちゃんは泣きべそをかいてしまいます。いやいや期の子どもといっしょに読みたいユーモラスな絵本です。

 


『ねないこだれだ』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1969年11月10日発行

夜の9時です。「とけいがなりますボンボンボン」こんな時間におきているのはだれだ? ふくろう、くろねこ、どろぼう……。いえいえ、夜中はおばけの時間。あれ? まだ寝ていない子がいますよ。おばけになってとんでいけ!  おばけがなかなか寝ない子をおばけの世界に連れていってしまいます。シンプルなはり絵と独特のストーリーで、子どもたちをひきつけてやまない赤ちゃん絵本です。

 


『ふうせんねこ』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1972年12月1日発行

「おねこさんがぷー」と怒ってほおをふくらませます。片づけるのはいや、妹にあめをやるのはいや、あれをかってくれなきゃいや、どんどんわがままを言い続けて、ぷーぷーふくれっつら。そうしたら、こねこの顔はどんどんふくらみ、空へぷーと舞い上がって、どこか遠くへ行ってしまいます。わがままを言っているとふうせんねこみたいに飛んで行ってしまうかも!? ちぎり絵で表現された、ユニークなあかちゃん絵本です。

 


『あーんあん』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1972年12月1日発行

保育園に行くのはいいけれど、お母さんが帰っちゃいやだとぼくが「あーん あーん」と泣きだすと、みんなそろって「あーん あーん」いっしょに泣きだしました。みんなの涙がたまってどんどん増えたら、「あらあら さかなに なっちゃった」。先生から知らされたお母さんが「ばけつとあみ もって ぼくを たすけて くれるでしょ」。初めて幼稚園や保育園に通う子どもたちの気持ちに寄り添うお話です。

 


『いるよね~! こんなこ』

作・絵/たかい よしかず
監修/宮里 暁美
定価/880円(税込)
対象/1歳から
主婦の友社
2016年4月8日発行

育児雑誌「ベビモ」読者のリアルな声を集めた、育児のお悩み解決絵本。前から読むと、子どもがイヤイヤするシチュエーションが、裏返して後ろから読むと、イヤイヤ期の子の、ほめてあげたいシーンが満載。イヤイヤぶりを楽しんだり、これまでにできたことや、これからできるようになったらいいことなど、絵本を通して親子の会話が広がります。前後が出会うセンターページでは、イヤイヤ期の子へのママの思いが伝わり、読後には「イヤイヤ期」が「いとおしさ倍増期」に。

 


『こわくないこわくない』

文/内田 麟太郎
絵/大島 妙子
定価/880円(税込)
対象/2歳から
童心社
2002年6月30日発行

まーくんは反対ばかり言います。夢でおばけに会ったときも「こわくないこわくない」。でも本当は……。

 


『おばけのやだもん』

作・絵/ひらの ゆきこ
定価/1100円(税込)
対象/2、3歳から
ほるぷ出版
2014年5月発行

やだやだ、だだっこは、やだもんがくっついておばけにしちゃうぞ! おばけのやだもんは、今日もだだをこねる子を探しています。そんなやだもんが歯を磨かないさっちゃんに会うと……。

 


『もっかい!』

作・絵/エミリー・グラヴェット
訳/福本 友美子
定価/1320円(税込)
対象/3歳から
フレーベル館
2012年4月発行

おやすみ前の絵本の時間。もっかい読んでほしいのに、だめだよママが先に寝ちゃうなんて! ケイト・グリーナウェイ賞を2度受賞した絵本界の奇才が贈る遊び心いっぱいの絵本です。

 


『いやだ いやだの やだもん』

作/有賀 忍
定価/770円(税込)
対象/幼児から
日本図書センター
2015年2月発行

「こんなこいるかな」は昭和61年から約20年、NHKの幼児番組「おかあさんといっしょ」のなかで放送されたアニメ番組です。いやだいやだのやだもんをはじめ、こわがりやのぶるる、いたずらっこのたずらなど、個性あふれる12人のキャラクターたちが活躍するこの作品シリーズは、子どもたちの間で大人気となり、一大ブームになりました。

 


『きらいさ きらい』

文/中川 ひろたか
絵/工藤 ノリコ
定価/1430円(税込)
対象/幼児から
理論社
2009年1月発行

アイスクリームはあついのがきらい、それにさむいのも。絵本のなかには、いろんなきらいがいっぱい。きらいって楽しい。ちょっとあまのじゃくな気持ちをリズミカルにつづった絵本です。

 


『だめだめママだめ』

文/天野 慶
絵/はまの ゆか
定価/1430円(税込)
対象/4、5歳から
ほるぷ出版
2011年10月発行

ある満月の夜、窓から入ってきたあやしいかげ。次の日の朝、ママがだめだめになっていた……!? いつもは、親に怒られてばかりいる子どもたち。でも、もしもこんな風に、立場が逆になっちゃったら……。

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『ぺんぎんたいそう』

作/齋藤 槙
定価/880円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
2016年6月5日発行

「ぺんぎんたいそうはじめるよ。いきをすって~、はいて~。くびをのばして~、ちぢめて~。おなかとあたまをぴったんこ」。水族館や動物園でおなじみのペンギン。そのユニークな動きや、伸び縮みをして姿かたちが変わる様子は、まるで体操をしているかのようです。読みながら、思わず身体が動いてしまう絵本ができました。絵本を読んだあとは、ぜひ、お子さんといっしょに体操して楽しんでみてください。

 


『ぴょーん』

作・絵/まつおか たつひで
定価/858円(税込)
対象/0歳から
ポプラ社
2000年6月発行

「かえるが……ぴょーん」「こねこが……ぴょーん」。ページをめくると次々にいろんな動物がジャンプします。くりかえしが楽しい絵本です。

 


『まるまるまるのほん』

作/エルヴェ・テュレ
訳/谷川 俊太郎
定価/1430円(税込)
対象/0歳から
ポプラ社
2010年6月発行

はじめは、きいろいまるがひとつ。きいろいまるをおしてページをめくると、きいろいまるがふたつになりました! おしたり、こすったり、くりっくしたり、かたむけたり、ゆすったり。すると、えほんのまるが、まるでいきているようにうごきだします。赤ちゃんから大人まで、すべての人の感じる心へ届けたい、絵本の可能性に挑戦した新感覚絵本。

 


『くだもの』

作/平山 和子
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1981年10月20日発行

すいか、もも、ぶどう、なし、りんごなど、日常子どもたちが食べるくだものを、まるで実物かと思わせるほど鮮やかに描いた、いわば果物の画集。

 


『きんぎょがにげた』

作/五味 太郎
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1982年8月31日発行

きんぎょが1ぴき、金魚鉢からにげだした。どこににげた? カーテンの赤い水玉模様の中にかくれてる。おや、またにげた。こんどは鉢植えで赤い花のふり。おやおや、またにげた。キャンディのびん、盛りつけたイチゴの実の間、おもちゃのロケットの隣……。ページをめくるたびに、にげたきんぎょがどこかにかくれています。子どもたちが大好きな絵探しの絵本。小さな子も指をさしながらきんぎょを探して楽しめます。

 


『ふうしてあそぼ』


作/はるの まい
定価/1320円(税込)
対象/赤ちゃんから
エンブックス
2018年9月25日発行

「ふうーっ」と息を吹きかけて遊ぶ、赤ちゃん向け体感型絵本です。「せえのっ」の声がけにあわせて、親子で「ふう」してページをめくれば、「ぽわーん」と見開きいっぱいに風船がふくらんだり、ラッパからは「ぷっぷっぷーっ!」と楽しい音が出たり……。1.2のリズムで繰り返し展開するシンプルな構成、擬人化して描かれたモチーフたちの変化と、ユーモラスな言葉(音)で、赤ちゃんでも楽しく遊ぶことができます。

 


『おばけとかくれんぼ』

作/新井 洋行
定価/990円(税込)
対象/3歳から
くもん出版
2014年7月発行

おばけのおうちの「ドアをノックして」みたり、赤いところを「ポチッ!とおして」みたり、せーので思い切り「手をたたいて」みたり、絵本の中で言われたとおり、手や声を使って絵本に触ってみます。それからページをめくってみると、すごい! お話が進んでいきます。

 


『おおかみだあ!』

文/セドリック・ラマディエ
絵/ヴァンサン・ブルジョ
訳/谷川 俊太郎
定価/1210円(税込)
対象/3歳から
ポプラ社
2014年3月発行

ページをめくると、おおかみが近づいてきて、絵本を傾けると、おおかみがごろごろ転ぶ。読者が絵本の世界を動かす新感覚絵本。

 


『ぜったいに おしちゃダメ?』

作/ビル・コッター
定価/1078円(税込)
対象/幼児から
サンクチュアリ出版
2017年8月26日発行

この絵本のたった1つのルールは「このボタンを押しちゃダメ」ということ。でも、不思議なモンスターが「おしたらどうなるんだろう?」と誘惑してきます。誘惑に負けてボタンを押すと、モンスターが黄色くなったり、水玉になったり、何匹にも増えたりと大さわぎ。絵本をふったり、おなかをこすったりして、モンスターをもとの姿にもどしてあげましょう。

 


『コんガらガっち どっちにすすむ? の本』

作/ユーフラテス
定価/1320円(税込)
対象/幼児から
小学館
2009年3月17日発行

いるかともぐらがこんがらがってできた生物「いぐら」が、旅をしたり、ごはんを食べたり、道に迷ったり……ページをめくると「あっ」とおどろく、新アイディアがいっぱいの絵本です。幼児から大人まで、今までにない楽しい読書体験をお約束します。作者のユーフラテスは「ピタゴラスイッチ」を制作しているクリエイティブ・グループです。

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目次

  1. 0歳からのファーストブックに 前編4タイプ 12選
  2. 0歳からのファーストブックに 後編4タイプ 12選

 


◎読んであげると音が楽しい

 

『じゃあじゃあびりびり』

作・絵/まつい のりこ
定価/660円(税込)
対象/1歳から
偕成社
1983年7月発行

「じどうしゃ ぶーぶーぶーぶー」「みず じゃあじゃあじゃあ」、楽しく明解な絵とリズミカルなことば。音から物を認識する絵本です。

 


『もこ もこもこ』

作/谷川 俊太郎
絵/元永 定正
定価/1430円(税込)
対象/赤ちゃんから
文研出版
1977年4月発行

「しーん、もこもこ、にょきにょき」とふくれあがったものは、みるまに大きくなってパチンとはじけました。詩人と異色の画家がおりなす不思議でおかしな世界の絵本。

 


『わんわん わんわん』

文・絵/高畠 純
定価/1100円(税込)
対象/赤ちゃんから
理論社
1993年1月発行

イヌが1匹「わんわん わんわん」。そこへネコがやってきて「ニャーゴ ニャーゴ」。ブタさんもやってきて「ぶひっ ぶひっ」。さらには、ウシさん「ンモー ンモー」、ニワトリさんも「クワッ クワッ クワッ」、ヤギさん登場「めへー めへー」。みんなで一緒にあそんでいると、そこへ「プォーン」と大きな泣き声。ゾウがゴリラを引きつれて通りすぎた。神妙な面持ちで口を閉ざし、ゾウとゴリラを見届けたなら、あとはもうみんなで大騒ぎ。

 


◎繰り返しの展開が大好き

 

『ぴょーん』

作・絵/まつおか たつひで
定価/858円(税込)
対象/0歳から
ポプラ社
2000年6月発行

「かえるが……ぴょーん」「こねこが……ぴょーん」。ページをめくると次々にいろんな動物がジャンプします。くりかえしが楽しい絵本です。

 


『だるまさんが』

作/かがくい ひろし
定価/935円(税込)
対象/赤ちゃんから
ブロンズ新社
2008年1月発行

「だ・る・ま・さ・ん・が」左右にうごくだるまさん。ページをめくると……あらら、びっくり、大笑い。0歳の赤ちゃんから大人まで、ページをめくるたび笑いの渦に引きこまれる、とびきりゆかいな絵本です。

 


『がたん ごとん がたん ごとん』

作/安西 水丸
定価/880円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
1987年6月30日発行

がたんごとんがたんごとんと、まっ黒な汽車がやってきます。駅で待っているのは哺乳瓶。「のせてくださーい」と言って汽車に乗り込みます。ふたたび出発し、がたんごとんと次の駅へ行くと、こんどはコップとスプーンが「のせてくださーい」。さらに次の駅では、リンゴとバナナが、ネコとネズミが「のせてくださーい」。みんなをのせて汽車は「がたんごとん」と終着駅へ。そこは……。

 


◎色とカタチで視線をくぎづけにする

 

『まるさんかくぞう』

作/及川 賢治、竹内 繭子
定価/946円(税込)
対象/赤ちゃんから
文溪堂
2008年4月発行

いろんな色といろんなかたち。はじめての絵本にピッタリです。まる、さんかく、しかく。さんかく、ぞう、まる。鮮やかな色と、斬新なデザイン、シンプルな言葉と絵。色と形の認識がまだ未完の赤ちゃんが認識しやすい色と形、ことばの絵本です。

 


『ごぶごぶ ごぼごぼ』

作・絵/駒形 克己
定価/880円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
1999年4月15日発行

「ぷーん」「ぷくぷくぷく」「ぷぷぷ」などの音(言葉)の響きやリズムの楽しさを、色あざやかなオレンジ、赤、青などの丸の動きで子どもたちに届けます。

 


『もいもい』

作/市原 淳
監修/開 一夫
定価/1540円(税込)
対象/赤ちゃんから
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2017年7月13日発行

東京大学あかちゃんラボ発。あかちゃんといっしょに作ったあかちゃんのための絵本です。

 


◎身近な暮らしをテーマに描いた作品

 

『くだもの』

作/平山 和子
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1981年10月20日発行

すいか、もも、ぶどう、なし、りんごなど、日常子どもたちが食べるくだものを、まるで実物かと思わせるほど鮮やかに描いた、いわば果物の画集。

 


『ねないこだれだ』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1969年11月10日発行

夜の9時です。「とけいがなりますボンボンボン」こんな時間におきているのはだれだ? ふくろう、くろねこ、どろぼう……。いえいえ、夜中はおばけの時間。あれ? まだ寝ていない子がいますよ。おばけになってとんでいけ! おばけがなかなか寝ない子をおばけの世界に連れていってしまいます。シンプルなはり絵と独特のストーリーで、子どもたちをひきつけてやまない赤ちゃん絵本です。

 


『おつきさまこんばんは』

作/林 明子
定価/880円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
1986年6月20日発行

静かな夜の空。ネコが寝そべる屋根の上が明るくなって、しだいに金色に輝くまん丸いお月さまがでてきた。「お月さまこんばんは」。ところが、そこに黒い雲やってきて、お月さまを隠してしまう。でも、だいじょうぶ。黒い雲は少しお月さまと話をして、また去って行った。ふたたびあらわれたお月さま、にっこり笑顔で「こんばんは」。まるで話かけてくるようなお月さまのやさしい表情に子どもたちも思わずにっこり。

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目次

  1. 0歳からのファーストブックに 前編4タイプ 12選
  2. 0歳からのファーストブックに 後編4タイプ 12選

 


◎親子でスキンシップしたくなる

 

『いないいないばあ』

文/松谷 みよ子
絵/瀬川 康男
定価/770円(税込)
対象/0歳から
童心社
1967年4月15日発行

「赤ちゃんだからこそ美しい日本語と最高の絵を」の想いから、日本初の本格的な赤ちゃん絵本として誕生して半世紀。はじめて出会う一冊として、世代を越えて読みつがれています。いないいない、ばあ。にゃあにゃが、くまちゃんが、ほらね、いないいない……。親子の伝承遊びを絵本に再創造した作品。

 


『くっついた』

作/三浦 太郎
定価/880円(税込)
対象/0歳から
こぐま社
2005年発行

ページをめくると……くっついた! そのくり返しが楽しいあかちゃん絵本。金魚、アヒル、ゾウ、サルが、思い思いのやり方で「くっついた」。最後は、あかちゃんをはさんで、お父さんとお母さんも一緒に「くっついた」。

 


『はいたっち』


作/からさわ ようすけ
定価/1320円(税込)
対象/赤ちゃんから
エンブックス
2019年1月29日発行

表紙を開くと、すぐに「はい たっち」。声に従い、そこに描かれたかわいい手に「たっち」して、ページをめくると……手の主が、よろこびいっぱい「にゃんっ」。あ、ネコさんの手だったんだ! と分かります。本の向こう側にいるいろんな動物たちと「たっち」して遊ぶ、体感型の赤ちゃん絵本。小さな手、大きな手、自分の手と似ている手と、色もカタチも様々。子どもの手形を「たっち」して残せるメモリアル・ページのおまけ付!

 


◎しかけで遊ぶ、アイデアで遊ぶ

 

『きんぎょがにげた』

作/五味 太郎
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1982年8月31日発行

きんぎょが1ぴき、金魚鉢からにげだした。どこににげた? カーテンの赤い水玉模様の中にかくれてる。おや、またにげた。こんどは鉢植えで赤い花のふり。おやおや、またにげた。キャンディのびん、盛りつけたイチゴの実の間、おもちゃのロケットの隣……。ページをめくるたびに、にげたきんぎょがどこかにかくれています。子どもたちが大好きな絵探しの絵本。小さな子も指をさしながらきんぎょを探して楽しめます。

 


『ふうしてあそぼ』


作/はるの まい
定価/1320円(税込)
対象/赤ちゃんから
エンブックス
2018年9月25日発行

「ふうーっ」と息を吹きかけて遊ぶ、赤ちゃん向け体感型絵本です。「せえのっ」の声がけにあわせて、親子で「ふう」してページをめくれば、「ぽわーん」と見開きいっぱいに風船がふくらんだり、ラッパからは「ぷっぷっぷーっ!」と楽しい音が出たり……。1.2のリズムで繰り返し展開するシンプルな構成、擬人化して描かれたモチーフたちの変化と、ユーモラスな言葉(音)で、赤ちゃんでも楽しく遊ぶことができます。

 


『はらぺこあおむし』

作/エリック・カール
訳/もり ひさし
定価/1320円(税込)
対象/4歳から
偕成社
1976年5月発行

小さなあおむしは、もりもりと食べつづけて美しい蝶になりました。数や曜日の認識をおりこみ、穴あきのしかけをこらした斬新な絵本。

 


◎思わずまねっこしたくなる

 

『かお かお どんなかお』

作/柳原 良平
定価/880円(税込)
対象/0歳から
こぐま社
1988年発行

楽しい顔、悲しい顔、笑った顔、泣いた顔、いたずらな顔…。さまざまな顔の表情を大胆にデフォルメして切り絵で表現した“表情の絵本”。赤ちゃんはもちろん、幼児も絵本を見ながら百面相をして楽しんでいます。

 


『ぺんぎんたいそう』

作/齋藤 槙
定価/880円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
2016年6月5日発行

「ぺんぎんたいそう はじめるよ。いきをすって~、はいて~。くびをのばして~、ちぢめて~。うでを ふって~、ぱたぱた ぱたぱた。おなかと あたまを ぴったんこ」。水族館や動物園でおなじみのペンギン。そのユニークな動きや、伸び縮みをして姿かたちが変わる様子は、まるで体操をしているかのように見えます。登場するペンギンは、大きさのちがう2匹のペンギン。読みながら思わず身体が動いてしまう絵本です。

 


『まねっこ おやこ』

文/おくむら けんいち
絵/マッティ・ピックヤムサ
定価/990円(税込)
対象/赤ちゃんから
ブロンズ新社
2016年1月発行

ライオンおかあさんが「ガオーー」。おとうさんも「ガオーー」。あかちゃんもまねして「キャオーー」。みんなそろって「ガオーー」。動物の親子が、そろって同じ動作をするなんともかわいらしい姿がユーモアたっぷりに描かれています。動きや声をまねしながら、コミュニケーションをたのしめるファーストブック。

 


◎言葉を獲得し始めたら簡単なおはなしも

 

『ちいさな うさこちゃん』

文・絵/ディック・ブルーナ
訳/いしい ももこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1964年6月1日発行

うさぎのふわふわさんとふわおくさんはとっても仲良しです。あるひ、ふわおくさんのところに天使がやってきて、かわいい赤ちゃんが生まれました。ふたりは赤ちゃんに「うさこちゃん」という名前をつけます。太った牛ににわとり、たくさんの動物がうさこちゃんを見にやってきて、ふたりにお祝いの言葉を贈ります。

 


『しろくまちゃんのほっとけーき』

作/わかやま けん
定価/880円(税込)
対象/0歳から
こぐま社
1972年発行

しろくまちゃんがホットケーキを作ります。卵を割って、牛乳を入れて……。焼き上がったらこぐまちゃんを呼んで、二人で「おいしいね」。見開きいっぱいに描かれたホットケーキの焼ける場面は、子どもたちに大人気。

 


『どんどこ ももんちゃん』

作・絵/とよた かずひこ
定価/880円(税込)
対象/赤ちゃんから
童心社
2001年9月10日発行

ももんちゃんが、どんどこどんどこ走っていきます。川を渡って山を登って、どんどこどんどこ。

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『しろくまちゃんのほっとけーき』

作/わかやま けん
定価/880円(税込)
対象/赤ちゃんから
こぐま社
1972年発行

しろくまちゃんがホットケーキを作ります。卵を割って、牛乳を入れて……。焼き上がったらこぐまちゃんを呼んで、二人で「おいしいね」。見開きいっぱいに描かれたホットケーキの焼ける場面は、子どもたちに大人気。

 


『くだもの』

作/平山 和子
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1981年10月20日発行

すいか、もも、ぶどう、なし、りんごなど、日常子どもたちが食べるくだものを、まるで実物かと思わせるほど鮮やかに描いた、いわば果物の画集。

 


『いちご』

作/荒井 真紀
定価/1650円(税込)
小学館
2020年2月19日発行

いちごを育てると、どのように成長するかを美しい細密画で表現しました。イラスト科学絵本です。いちごを食べると口の中でプチプチプチと音がします。何の音でしょう? いちごの苗を植えて育ててみましょう。どんな風に葉っぱは生えていますか? 絵本を見ながら自然観察をたのしめる一冊です。

 


『ケーキやけました』

絵/彦坂 有紀
作/もりと いずみ
定価/1320円(税込)
講談社
2015年10月2日発行

チーズケーキ、バウムクーヘン、アップルパイ、カステラ、ホットケーキ。木版画で摺られた、焼きたてのケーキたちは、どれもおいしそう。「ケーキ やけました」「ひときれ あーん」の繰り返しで、読めばおなかいっぱいになる、おいしいケーキの絵本です。

 


『おかしな おかし』

作/石津 ちひろ
絵/山村 浩二
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
2013年5月25日発行

スポーツセンターにやってきたお菓子たち。「まんじゅうじまんのじゅうなんたいそう」と準備体操をし、「ぷるぷるプリンがトランポリン」とトランポリンをしたり、「パスはしっぱいアップルパイ」「サッカーのクッキーきせきのキック」とバスケットボールやサッカーもします。どのスポーツにも参加していたクラッカーは「のどがからからクラッカー」となってしまい……。愉快な言葉と絵が実に楽しい絵本です。

 


『コロちゃんのケーキづくり』

作/エリック・ヒル
訳/まつかわ まゆみ
定価/990円(税込)
評論社
1995年10月発行

きょうは、パパのたんじょうび。おいしいケーキをつくりましょう。コロちゃんも、ママのおてつだい。はりきってケーキのかざりつけをします。おかたづけもわすれないでね。でも、だいじょうぶかなあ……?

 


『さっちゃんとクッキー』

作/わかやま けん
定価/770円(税込)
対象/3歳から
こぐま社
2013年発行

お母さんのいない休日、さっちゃんはお父さんとクッキーを焼くことに。ちょうど遊びに来たたっちゃんも手伝い、それぞれウサギや恐竜の大きなクッキーを作って……。「こぐまちゃんえほん」シリーズの作者が、子どもの日常に起きるドラマを描きます。76年刊の改訂新版。

 


『マフィンおばさんのぱんや』

作/竹林 亜紀
絵/河本 祥子
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1996年1月20日発行

マフィンおばさんのパン屋で手伝いをしていた男の子アノダッテは、ある夜、自分ひとりでパンをつくってみようと思いました。ふだん見て覚えたとおりのやり方で、町のみんなに食べてもらおうと大きなパンだねをこね、かまどいっぱいに押し込んで焼き出すと、パンはどんどんふくらんで、家の屋根裏までいっぱいに……。香ばしいパンのにおいがただよってくるような絵本です。

 


『しましまジャム』

作/Goma
定価/1430円(税込)
対象/3歳から
フレーベル館
2017年9月発行

大人気「へんてこパンやさん」シリーズ第4弾。へんてこパンやさんの作るジャムは大人気! いろんな味を一度に楽しみたいというお客さんの言葉に、きつねは新しいジャムの開発をこころみます……。巻末に絵本のなかのレシピ付き!

 


『バムとケロのにちようび』

作/島田 ゆか
定価/1650円(税込)
対象/幼児から
文溪堂
1994年9月発行

雨の日曜日はサッカーもすなあそびもできない。そんな日には、ちらかったへやをかたづけて、おかしを用意して、それから本を読もうと……。バムとケロがいっしょなら、たいくつな日曜日も楽しいことばかり!

 


『ばばばあちゃんのなぞなぞりょうりえほん むしぱんのまき』

作/さとう わきこ
協力/佐々木 志乃
定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
2004年2月25日

おもしろいことが大好きで、いつも元気なばばばあちゃん。料理だってなぞなぞをしながらやるのです。さてばばばあちゃんのびっくり料理、今回はむしぱんづくりに挑戦です。ばばばあちゃんがつくる「むしぱん」には、ダンゴムシがはいっているんです。本当に食べられるの?それが食べられるんです。あっと驚くばばばあちゃん特製むしぱん。さあ、みんなでいっしょにむしぱんをつくろう。ばばばあちゃんの楽しい料理絵本です。

 


『あずき』

作/荒井 真紀
定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
2018年11月10日発行

おめでたい席には「お赤飯」、お正月の「お汁粉」、ひな祭りの「よもぎだんご」、こどもの日の「かしわもち」など様々な行事で、あずきを使ったお菓子や料理が食べられてきました。なぜ、おめでたい席に、あずきを食べるのでしょうか? それは、あずきの赤い色にある思いが込められているからなのです。あずきの生長を見ていきながら、その赤い色が出来るまでを観察し、そこに込められた思いに迫ります。

 


『おまたせクッキー』

作/パット・ハッチンス
訳/乾 侑美子
定価/1320円(税込)
対象/4歳から
偕成社
1987年9月発行

おやつにお母さんが焼いたクッキーを食べようとすると、ピンポーン! 玄関のベルが鳴って、つぎつぎに友だちが増えていきます。

 


『きょうの おやつは』

作/わたなべ ちなつ
定価/1650円(税込)
対象/5歳から
福音館書店
2014年10月10日発行

鏡のように反射するピカピカの紙でつくられた絵本です。絵本を開くと、両側のページの絵が互いに映りこみ、驚くほど立体的に見えます。卵をわって、小麦粉、砂糖、牛乳を入れて……さあ、なにをつくるんでしょう。ページに自分の姿も映りこむので、その場にいるような気持ちになります。未だかつてない新鮮な視覚体験と、おやつづくりの気分が満喫できますよ。

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数を「言える」から数を「かぞえる」知識が身につく

 

数の概念、というとまだ小さな子どもにとっては理解することが難しいものです。
にもかかわらず、子どもが数をかぞえるのが大好きなのは、それを声に出すと歌のような調子でテンポが良く楽しいからかもしれません。

子どもが言葉に興味を持ちはじめると、普段の暮らしを通じて「いち、に、さん、し」の数も言えるようになっていきます。
そんなふうにどんどん広がっていく子どもの知的好奇心にあわせて、少しずつ数を「かぞえる」ことも理解していくのだと思います。

絵本にも「数」をテーマにした作品がたくさんあります。
「1、2、3」のような数そのもの、「ひとつ、ふたつ」のような量をあらわすもの、多いと少ない、何番目という順番など、同じ数でもいろんな意味があります。それぞれの成長に応じた楽しくて役に立つ絵本を選んで、手にとってみてください。


『かぞえてみよう』

作/さかざき ちはる
定価/968円(税込)
対象/赤ちゃんから
白泉社
2013年5月発行

ぺんぎんさん、うさぎさん、りすちゃん……数えていくとあらら、動物たちが数字にへんしんだ! 最後は何と無限大!? はじめて「数」に出逢える、楽しいファーストブック。

 


『りんごはいくつ?』

作/よねづ ゆうすけ
定価/935円(税込)
対象/赤ちゃんから
講談社
2012年10月11日発行

ページにかくれた動物たちがりんごを1つずつ食べていきます。さて、りんごはいくつかな? 楽しいしかけのカウンティングブック。

 


『どのこかな? かぞえてみよう123』

作/ヒド・ファン・ヘネヒテン
定価/990円(税込)
対象/赤ちゃんから
ブロンズ新社
2014年4月発行

「1ぽんあしのフラミンゴ、どのこかな? さかなをつかまえたの、どのこかな?」。くらべて、かぞえて、みつけてみよう。ラストは、みんなであつまって、うみべへあそびに行きます。みんな、なにをしてあそんでいるのかな?

 


『かずのえほん いくつかな?』

作/谷川 俊太郎
絵/堀内 誠一
定価/1100円(税込)
対象/赤ちゃんから
くもん出版
2010年6月発行

1960年代に堀内誠一さんが描いた絵本のイラストに、2010年、谷川俊太郎さんが新たに詩を書き下ろしました。かたつむりがおさんぽしながら1から10まで数える、美しくて楽しいかずのえほんです。

 


『はじめての123』

絵/たかい よしかず
定価/638円(税込)
対象/赤ちゃんから
永岡書店
2012年3月発行

かずが1から100まで数えられるようになる本。ひと見開きに数字と、かずを表す絵が掲載されています。また、絵を見ながらものの名前や数え方も一緒に学習できます。お子様の手に合うサイズで、お出かけにもぴったりの1冊。

 


『かずのえほん』

絵/わらべ きみか
定価/1760円(税込)
対象/2、3歳から
ひさかたチャイルド
2002年1月発行

「かぞえるコーナー」と、「かんがえるコーナー」とで構成した新しい数の絵本。かぞえることだけにとどまらず、数学の基礎となる考える力を養います。

 


『ひょっこり ひとつ』

作/佐々木 マキ
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
2016年8月25日発行

クマが森の中できのこを見つけて「ひょっこり ひとつ」、カバが空を見上げるとくもが「ふんわり ふたつ」、ライオンが大きな花を見て「みごとな みっつ」、ほかにもりんごをよっつ丸ごと飲み込むヘビや、ここのつのキャベツを追いかけるブタなど、おかしな動物たちが登場するゆかいなかぞえうたの絵本。

 


『かぞえてみよう』

文・絵/ディック・ブルーナ
定価/770円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
2018年2月10日発行

燭台に灯のともったろうそくが、1本。女の子のお下げに結ばれたリボンは、2個。器に盛られたりんごは、3個。並んだスプーンは、4本。ぴょんぴょん跳ねてるこうさぎは、5羽。ブルーナさんならではの明快なフォルムと色づかいで、子どもにとって身近なものや動物と、その数が描かれます。子どもは、数を数えるのが大好き。数に興味をもちはじめた子どもにぴったりの、楽しくってわくわくできる数の絵本です。

 


『かずあそび ウラパン・オコサ』

作・絵/谷川 晃一
定価/1430円(税込)
対象/3歳から
童心社
1999年2月20日発行

1はウラパン、2はオコサ……。1と2だけでたのしく遊べる、ちょっとふしぎな数遊び絵本。魔法がかかったようなやわらかな色彩の絵と言葉が、ふしぎな世界へと誘います。

 


『かぞえてみよう』

文・絵/安野 光雅
定価/1760円(税込)
対象/幼児から
講談社
1975年11月19日発行

楽しみながら数の知識が身につく絵本。美しい田園風景を描きながら、はじめて数に出会う子どものために、数字を楽しく見せてくれる絵本。講談社出版文化賞絵本賞など数々の賞に輝く傑作です。

 


『かずのえほん 1・2・3』

作/五味 太郎
定価/1430円(税込)
対象/幼児から
絵本館
1992年11月発行

これは「かず」をおぼえるための絵本ではなく「かず」となかよしになれる絵本です。たのしんでいるうちに「数っておもしろい!」と感じることでしょう。

 


『ひとつ すこし たくさん』

絵/トム・スローター
文/マーサ・ジョスリン
訳/うみ ひかる
定価/1100円(税込)
対象/幼児から
西村書店
2006年12月5日発行

「すこし」っていくつ? 「たくさん」ってどれくらい? 数に親しみはじめた子どもたちは、大まかな数の表現をどう認識するのでしょう。モダンアートを楽しみながら、同時に数の概念が自然に理解できるように工夫されたユニークな絵本。

 


『かぞえておぼえる かずのえほん』

絵/島田 ゆか
定価/1650円(税込)
対象/幼児から
すずき出版
1996年4月発行

ひろくんの家には、テレビが一台、フライパンがふたつ……。画面の中のさまざまなものを実際にかぞえて、1~100までの数字をしっかり覚えます。数字の練習ページ付き。

 


『はじめてであう すうがくの絵本』

作/安野 光雅
定価/1760円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1982年11月20日発行

発見の喜び、創造の楽しさに満ちた数学の本と、すでに定評のあった作品を再編集し、新しい体裁でおとどけします。第1巻《なかまはずれ》《ふしぎなのり》《じゅんばん》《せいくらべ》

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絵さがし遊びは子どものほうが親より得意?

 

親子で一緒に楽しみながら、アタマの体操もできるのが絵さがし遊び絵本。
「さがす」ことに没頭していると、いつのまにか時間を忘れて絵本の滞在時間が長くなりがちなので、ちょっと遠出するときなど、親としてはここぞというときに役に立つ絵本のジャンルかもしれません。

おはなし絵本を読んであげるときもそうですが、子ども時代の特別な目は、文字ではなく「絵を読む」ことができます。
だから絵さがし遊びは、つい文字情報を追ってしまう親世代よりも子どものほうが得意なはず。まさに子ども向けによくできた遊びだと思います。

実際に今回ご紹介する作品の中で『きんぎょがにげた』『うずらちゃんのかくれんぼ』、「ウォーリー」シリーズはミリオンセラーを超える大人気ロングセラー絵本です。
赤ちゃん向けの優しい絵さがし遊びから、負けず嫌いのパパママは子どもよりも夢中になりそうな本格派まで、家族揃って楽しめるものがたくさんあります。

 


『きんぎょがにげた』

作/五味 太郎
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1982年8月31日発行

きんぎょが1ぴき、金魚鉢からにげだした。どこににげた? カーテンの赤い水玉模様の中にかくれてる。おや、またにげた。こんどは鉢植えで赤い花のふり。おやおや、またにげた。キャンディのびん、盛りつけたイチゴの実の間、おもちゃのロケットの隣……。ページをめくるたびに、にげたきんぎょがどこかにかくれています。子どもたちが大好きな絵探しの絵本。小さな子も指をさしながらきんぎょを探して楽しめます。

 


『うずらちゃんのかくれんぼ』

作/きもと ももこ
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1994年2月25日発行

うずらとひよこがかくれんぼを始めました。色と形を上手に使って、花に隠れたり、ひょうたんに隠れたり……。うずらちゃんと一緒に、楽しいかくれんぼ遊びのできる絵本です。

 


『ミッケ!』

文/ジーン・マルゾーロ
写真/ウォルター・ウィック
訳/糸井 重里
定価/1496円(税込)
対象/幼児から
1992年8月6日発行
小学館

「みずでっぽうをミッケ!」「カウボーイハットもミッケ!」おもちゃばこにかくれている、いろんなものをみんなで探しっこ。精巧なジオラマを写した写真の中に隠されているさまざまなものを探していく謎解き絵本です。シリーズ国内累計900万部突破。

 


『どこ? つきよのばんのさがしもの』

作/山形 明美
撮影/大畑 俊夫
定価/1540円(税込)
対象/幼児から
2003年10月11日発行
講談社

まんげつのよる、クロをおってはじまった、ふしぎなさがしもののたび。クロは どこ? さがしものは、ほかにも、たくさん。さあ、さがして、みつけて、おいかけて! ここにあるのは、ぼくがもちかえった、ふしぎなおみやげ。どのページからもってきたものか、わかるかな。家族みんなで遊べるシリーズ。

 


『さがしてみようみつけてみよう』

作・絵/五味 太郎
定価/1210円(税込)
対象/3歳から
1998年11月発行
偕成社

しげみの中にかくれた動物たちをさがしたり、正しい道順をみつけて子犬を救い出したり。さがして、みつけるゲームがいっぱい。

 


『100にんかくれんぼ』

作・絵/せべ まさゆき
定価/1210円(税込)
対象/3歳から
2009年4月発行
偕成社

子ども100人、王さま100人、マラソンランナー100人……。数えて、探して、一冊で何通りもの遊びかたがある探し絵絵本。

 


『たいけつ! たからさがし』

作・絵/うるまでるび
定価/1430円(税込)
対象/3歳から
2012年9月27日発行
学研プラス

オバケ学校のこわれた銅像の下から、ヒミツの宝のありかを示す巻き物が出てきました。宝の山はいったいどこに? けんか別れしたシロッチとクロッチは、それぞれ宝さがしの旅に出発します。緻密な絵さがしや迷路など楽しいクイズをたっぷり楽しむシリーズ絵本。

 


『どこどこどこ いってきまーす』

作・絵/長谷川 義史
定価/1320円(税込)
対象/幼児から
2003年12月日発行
ひかりのくに

遊園地でのトイレ、銭湯ではぐれたじいちゃん、盆踊りでの迷子など、日本の暮らしに溶け込んだ「さがしもの」が次々と掲示されます。掲示されているもの以外もいっぱいかくれています。

 


『どこどこ? セブン』

定価/1430円(税込)
対象/幼児から
2003年4月10日発行
自由国民社

ここにはとなりどうしおなじにみえるふたつのせかいがあります。でもおなじにみえるだけでよーくみてみると……! 写真を使ったまちがい探し絵本です。楽しくファンタジックな世界にかくされた7つの違いを、同じように見える左右の写真から探し出していく本です。

 


『NEW ウォーリーをさがせ!』

作・絵/マーティン・ハンドフォード
訳/唐沢 則幸
定価/1485円(税込)
対象/5歳から
2017年4月24日発行
フレーベル館

赤と白の縞模様の服と丸いメガネがトレードマークの主人公ウォーリー。様々な世界で起きている事件の解決をしろひげに依頼されて、世界中を旅しています。ページ毎に人混みの絵が描かれていて、その中に一人だけいるウォーリーやウォーリーの仲間たち、彼らの持ちものなどを探して楽しめます。「ウォーリー」シリーズの記念すべき第1作目がこの「ウォーリーをさがせ!」。1988年の初登場から30周年で新装版が登場。

 


『にたものランド』

作/ジョーン・スタイナー
訳/まえざわ あきえ
定価/1870円(税込)
対象/5歳から
1999年12月28日発行
徳間書店

ここは魔法の国、ふだん見慣れているものが、別のものに見えてくる。絵の具のチューブはズボンに、手ぶくろはソファに……。形はいつものままなのに、なぜか姿を変えてしまう秘密は、本の中にあります。

 


『とこちゃんはどこ』

作/松岡 享子
絵/加古 里子
定価/990円(税込)
対象/小学低学年から
福音館書店
1970年7月1日発行

赤い帽子と青い半ズボンの元気な男の子、とこちゃん。市場でお母さんがおしゃべりしているまに、とことこかけだして、どこかへいってしまいました。人ごみの中をさがしていくと、ああ、いたいた。動物園、浜辺にお祭り、デパート……人ごみにまぎれたとこちゃんを探そう。絵さがしの絵本の元祖ともいえる、子どもの大好きな絵本です。

 


『シモンのおとしもの』

作/バーバラ・マクリントック
訳/福本 友美子
定価/1760円(税込)
対象/小学低学年から
2007年3月発行
あすなろ書房

うっかりやのシモンは落し物をしてばかり。セーヌ川、ポンヌフ、ルーブル美術館……パリの街でシモンの落し物を探そう。素敵な風景が楽しめる絵さがし絵本。

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オノマトペが子どもの感性や語感を養う

 

オノマトペ(onomatopee)とは、擬声語を意味するフランス語です。
擬声語には、物音や声を真似て表現する「擬音語」と、状態や心情など音のしないものを音によって表す「擬態語」があります。

例えば、大きく声を出して笑う「ハッハッハー」は擬音語、かわいい笑顔の「にこにこ」は擬態語。しっかりした雨の音を表す「ザーザー」は擬音語、「しとしと」降るのは擬態語。谷川俊太郎さんは、それぞれを「おとまねことば」「ありさまことば」 といっていて、なるほど、とてもしっくりきます。

まだ言葉の意味を理解できない小さな子どもにとっては、声に出した音からイメージがしやすく、短く簡潔な表現ができるオノマトペはとても便利な言葉です。親が普段から無意識に、「犬」よりも「わんわん」、「やわらかい」よりも「ふわふわ」を使うのは、感覚としてそのほうが伝わることをわかっているからでしょう。

「片付ける」は「ポイポイ」、「ドアを締める」は「バタン」、「飲み込む」は「ごっくん」と、日本語の表現には豊かで楽しいものがたくさんあります。さらに絵本には、大人には意味がわからない不思議な音と絵を組み合わせたものまでありますが、子どもたちは、音から想像力を膨らませて、自在に楽しむことだってできます。小さい頃のこうした音の豊かなコミュニケーションを通じて、子どもの語感や感性が養われていくのだと思います。

 


『ぴょーん』

作・絵/まつおか たつひで
定価/858円(税込)
対象/0歳から
ポプラ社
2000年6月発行

「かえるが……ぴょーん」「こねこが……ぴょーん」。ページをめくると次々にいろんな動物がジャンプします。くりかえしが楽しい絵本です。

 


『がたん ごとん がたん ごとん』

作/安西 水丸
定価/880円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
1987年6月30日発行

がたんごとんがたんごとんと、まっ黒な汽車がやってきます。駅で待っているのは哺乳瓶。「のせてくださーい」と言って汽車に乗り込みます。ふたたび出発し、がたんごとんと次の駅へ行くと、こんどはコップとスプーンが「のせてくださーい」。さらに次の駅では、リンゴとバナナが、ネコとネズミが「のせてくださーい」。みんなをのせて汽車は「がたんごとん」と終着駅へ。そこは……。

 


『じゃあじゃあ びりびり』

作・絵/まつい のりこ
定価/660円(税込)
対象/1歳から
偕成社
1983年7月発行

「じどうしゃ ぶーぶーぶーぶー」「みず じゃあじゃあじゃあ」、楽しく明解な絵とリズミカルなことば。音から物を認識する絵本です。

 


『もいもい』

作/市原 淳
監修/開 一夫
定価/1540円(税込)
対象/赤ちゃんから
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2017年7月13日発行

東京大学あかちゃんラボ発。あかちゃんといっしょに作ったあかちゃんのための絵本です。

 


『ごぶごぶ ごぼごぼ』

作・絵/駒形 克己
定価/880円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
1999年4月15日発行

「ぷーん」「ぷくぷくぷく」「ぷぷぷ」などの音(言葉)の響きやリズムの楽しさを、色あざやかなオレンジ、赤、青などの丸の動きで子どもたちに届けます。

 


『だるまさんが』

作/かがくい ひろし
定価/935円(税込)
対象/赤ちゃんから
ブロンズ新社
2008年1月発行

「だ・る・ま・さ・ん・が」左右にうごくだるまさん。ページをめくると……あらら、びっくり、大笑い。0歳の赤ちゃんから大人まで、ページをめくるたび笑いの渦に引きこまれる、とびきりゆかいな絵本です。

 


『あっはっは』

作/谷川 俊太郎
絵/堀内 誠一
定価/1100円(税込)
対象/赤ちゃんから
くもん出版
2009年6月発行

テーマは笑い声。面白いのは、誰が読んでも「あっはっは」は豪快になり、「いひひ」はちょっといじわるそうになり、「おほほほほ」で上品ぶってみたりしてしまうこと。男の子と女の子の顔を大胆に並べ、その表情だけで二人の空気感の変化までをも読ませてしまう堀内誠一さんの絵が冴えわたります。

 


『ぴよぴよ』

作/谷川 俊太郎
絵/堀内 誠一
定価/1100円(税込)
対象/赤ちゃんから
くもん出版
2009年6月発行

「ぴよぴよ」から始まり「しゅばしゅば」「とぷん」「きいいっ」など、擬音だけで場面が進んでいきます。これ以上ないくらいのシンプルな谷川さんの言葉に、カラフルで愛らしい堀内さんの絵がかぶさって、読んでみれば小さなひよこの冒険物語となっています。

 


『ぱたぱたえほん』


作・絵/miyauni
定価/1320円(税込)
対象/赤ちゃんから
エンブックス
2010年7月22日発行

この作品の特徴はなんといっても「ぱたぱたする」こと。見開きごとに画面いっぱいに美しくデザインされた「とり」や「ちょうちょ」などを、音(声)に合わせて開いて閉じて楽しみます。「絵本+手遊び」という新しい提案は、本だからこそ。この単純明快な手遊びによって、赤ちゃんの興味は作品へと注がれ、親子の時間をよろこびに変えることでしょう。

 


『だっだぁー』
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作/ナムーラ ミチヨ
定価/770円(税込)
対象/赤ちゃんから
主婦の友社
2004年8月11日発行

「だっだぁ」「べっれー」「ふにゃはにゃ」……これらの不思議な擬音語は赤ちゃんことばです。擬音語の不思議な会話はもちろん意味をもちませんが、心のコミュニケーションが生まれることを実感できるはず。俳人でもある作者が生み出したことばなだけに、音の響きやリズムも秀逸です。ころんとかわいい表情豊かな粘土のお顔を見ながら、大きな声をあげて、赤ちゃんといっしょに言葉あそびを楽しんでください。

 


『もこ もこもこ』

作/谷川 俊太郎
絵/元永 定正
定価/1430円(税込)
対象/赤ちゃんから
文研出版
1977年4月発行

「しーん、もこもこ、にょきにょき」とふくれあがったものは、みるまに大きくなってパチンとはじけました。詩人と異色の画家がおりなす不思議でおかしな世界の絵本。

 


『ころ ころ ころ』

作/元永 定正
定価/990円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1984年11月22日発行

色々な色をした小さな玉が転がり出しました。一列に並んでころころ、ころころ。階段を上ってころころ、おりながらころころ。でこぼこ道をころころ、坂道もころころ。嵐の道で吹き飛ばされてもころころ、山道もころころ。ころころころころ終点までころころ……。色とりどりの鮮やかな丸の形が、絵本の上をところせましと動きまわります。小さな子どもたちが体でその動きを感じ、鮮やかな色の世界を楽しむことができる赤ちゃん絵本です。

 


『もけら もけら』

作/山下 洋輔
絵/元永 定正
構成/中辻 悦子
定価/1320円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1990年11月30日発行

天才ジャズ・ピアニストとモダンアートの鬼才のコンビによる美しく面白いもう一つの宇宙。言葉はリズムとなって、つぎつぎに展開する絵の世界を行進し、私たちの心を解き放ちます。

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