編集長の読書感想文 表紙から奥付まで見事に遊びがデザインされた仕掛け絵本『しろくまのパンツ』

『しろくまのパンツ』

文・絵/tupera tupera
定価/1540円(税込)
対象/幼児から
ブロンズ新社
2012年9月発行

 


パンツをなくしちゃったしろくまさんと、それをしんぱいして一緒に探してあげるというねずみさんのやりとり。かわいい導入だなあ、とめくってみると、そこにドーンとタイトルがあって“はじまり はじまり”となるこの演出の巧さ。やられました。

「どこにいったんだろう?」 パンツをなくしてこまっているしろくまさん。そこへ、心配したねずみさんがやってきて、いっしょにパンツをさがしにいくことに。しましまのパンツ、かわいい花がらのパンツ、へんてこりんな水たまのパンツ……物語のラストには、あっとおどろく発見が!

紙がいろんな「パンツ型」に切り抜かれた仕掛け絵本です。
「だれのパンツ?」という問いに、親子で答えを考えるのは楽しい時間です。tupera tuperaさんの描くユーモラスなキャラクターたちの登場も、毎ページ待ち遠しい。

オチも最高。ページをめくってよく見てみると、なるほどそういうことか! こうやって、ページを戻ることができるのも本ならではの魅力です。

縦長の版型もこの絵本の特徴で、表紙のしろくまさんは赤いパンツを履いています。これが「帯」になっていて、読むときに脱がせるのですが、全体に貫かれたtupera tuperaさんのデザインが見事。遊びと機能が実現したすばらしい作品だと思います。

奥付には「替えパンツのご案内」まであって抜かりない。子どもだけじゃなく親の心もくすぐられる1冊。