児童書『いやいやえん』を読んで


僕自身がどうだったのかは覚えていませんが、甥っ子の口癖が「いーや!」だったのは、記憶に新しいです。
そんな体験を経て、改めて手にとった『いやいやえん』は、本当にすごい1冊だと感激しました。

おもしろさの理由は、なんといってもお話のリアリティです。

積み木でつくった船に乗って、男の子がくじらを釣りに海へ出る「くじらとり」のお話も、手紙を書いてちゅーりっぷほいくえんにやってきたくまの子と、園児が次第に仲良くなる「やまのこぐちゃん」のお話も、子どもにとっては全部「ホント」のこと。

のびのびと、それでいて何でもありにはしない、「あるある」の絶妙のさじ加減。

原作は中川李枝子さん(『ぐりとぐら』の作者ね!)が24歳のときに書かれたそうで、その若さで本質を見抜く目におどろきます。

当時は現役の保母さんですから、お話のタネの宝庫だったんですよね。

『いやいやえん』
著/中川李枝子