前回のエピソードの最後に「子守話」と書きました。
子守歌じゃなくて子守話。今から10年くらい前まで、今井さんが子育てしながら紡いでいた創作話のことです。
『わにのだんす』はそのうちの一遍でした。
僕と今井さんの最初の出会いはツイッターです。
2011年当時、今井さんはNHK連続テレビ小説「てっぱん」の脚本を手がけられていて、僕は一視聴者という関係でした。
Photo credit: GORIMON
たまたま見かけたツイートで、今井さんが僕と同じ大阪は堺の「泉北ニュータウン」出身だと知って、お声がけしたのがきっかけです。
それから1か月後には、今井さんとつながりのある東京在住の泉北ニュータウン出身者で集まることになり、「てっぱん」と同じようにお好み焼きをつつきながら、まだはじめたばかりの絵本の出版について話を聞いてもらいました。
その時に、今井さんから「子守話」のことを教えてもらい、「もし良ければ!」と大胆にお願いをしたのが創作のはじまりです。
「子守話」が115作、加えて別の創作絵本が1作あって、全部で116作のお話を全部読ませてもらいました。
そこから、絵本にしたいと思った作品を17作まで絞り込んで、今井さんに相談し、最後に選んだのが『わにのだんす』です。
絵は、今井さんが脚本家になる前、マッキャンエリクソンでコピーライターをされていたときにお仕事でご一緒したことがあったという島袋千栄さんにお願いしました。
島袋さんの描く擬人化された動物たちは、ユーモアがあってロマンチック。いわゆる「語る絵」で、ひと目で『わにのだんす』にぴったりの画家だと思いました。
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