3月 2018

小さな子どもとのおでかけには、いろいろと心配がつきものです。せめて荷物をすっきりさせられたら、いくらか気分が楽になるというもの。
特に赤ちゃん絵本のジャンルでは最近よく見かけるようになってきた厚紙絵本(ボードブック)ですが、実は人気絵本の中にもTPOに応じて使い分けができるように、「おでかけ版」として持ち歩きやすいミニサイズにしたり、頑丈な厚紙絵本にしたりと横展開している作品があります。

かばんにすっぽり入る「小さめサイズの厚紙絵本」が手元にあると、安心して親子でおでかけを楽しめそうです。

 


おでかけ版『いないいないばああそび』

文・絵/きむら ゆういち
サイズ/幅17 x 高15 cm
定価/858円(税込)
対象/0歳から
偕成社
2003年10月発行

おかあさんと子どもの間でくり返されてきた“いないいないばあ”を、ゆかいな遊びの絵本に。かわいいキャラクターがいっぱい!

 


『しましまぐるぐる』

絵/柏原 晃夫
サイズ/幅17.4 x 高17.4 cm
定価/968円(税込)
対象/0歳から
学研プラス
2009年4月9日発行

あかちゃんが注目する黒を中心に、2ヶ月児でも見やすいコントラストの強い配色にデザインしたベイビーブック。あかちゃんが生まれながらに反応する『顔』や、反応のいいとされる『しましま』と『ぐるぐる』がいっぱいのかわいくてきれいな絵本。

 


『かお かお どんなかお』ミニ版

作/柳原 良平
サイズ/幅13 x 高14.2 cm
定価/770円(税込)
対象/0歳から
こぐま社
2015年発行

楽しい顔、悲しい顔、笑った顔、泣いた顔、いたずらな顔……。さまざまな顔の表情を大胆にデフォルメして切り絵で表現した“表情の絵本”。赤ちゃんはもちろん、幼児も絵本を見ながら百面相をして楽しんでいます。

 


『ぎゅっ』ミニ版

作・絵/ジェズ・オールバラ
サイズ/幅15 x 高13 cm
定価/946円(税込)
対象/0歳から
徳間書店
2011年10月26日発行

森の中をさんぽしていたさるのジョジョくん、友だちの動物がみんな「ぎゅっ」としているのを見ているうちに、すっかりママが恋しくなってしまいます。「ママー!」……読んでる大人も子どもも、心のなかがほっこりしてきて思わず「ぎゅっ」としたくなる絵本。

 


『どうぶついろいろかくれんぼ』

作/いしかわ こうじ
サイズ/幅16 x 高16 cm
定価/968円(税込)
対象/0歳から
ポプラ社
2006年5月発行

なにがかくれているのかな? いろんな形のかたぬきページをめくると、かくれていたどうぶつが次々とあらわれる楽しいしかけ絵本。

 


ボードブック版『もいもい』

作/市原 淳
監修/開 一夫
サイズ/幅12 x 高12 cm
定価/1320円(税込)
対象/赤ちゃんから
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2018年11月15日発行

東京大学あかちゃんラボ発。あかちゃんといっしょに作ったあかちゃんのための絵本です。

 


『じゃあじゃあびりびり』

作・絵/まつい のりこ
サイズ/幅14 x 高14 cm
定価/660円(税込)
対象/1歳から
偕成社
1983年7月発行

「じどうしゃ ぶーぶーぶーぶー」「みず じゃあじゃあじゃあ」、楽しく明解な絵とリズミカルなことば。音から物を認識する絵本です。

 


ボードブック版『はらぺこあおむし』

作/エリック・カール
訳/もり ひさし
サイズ/幅18 x 高13 cm
定価/990円(税込)
対象/2歳から
偕成社
1997年10月発行

小さなあおむしは、もりもりと食べつづけて美しい蝶になった。数や曜日の認識をおりこみ、穴あきのしかけをこらした斬新な絵本。

 


ボードブック版『パパ、お月さまとって!』

作/エリック・カール
訳/もり ひさし
サイズ/幅13 x 高18 cm
定価/990円(税込)
対象/3歳から
偕成社
1997年10月発行

娘に月をせがまれて、パパは本当に月を連れてきた! 画面が左右上下に広がるしかけで、空の高さや月の満ち欠けを表現した絵本。

 


『100かいだてのいえ』ミニ版

作/いわいとしお
サイズ/幅13 x 高18 cm
定価/990円(税込)
対象/3歳から
偕成社
2015年7月発行

空まで届くふしぎな家を、のぼって探検しよう! 縦にながい画面が大迫力、いろいろな生きものに会いながら頂上をめざします。

 


『どこミニ どうぶつ どこ?』

作/山形 明美
絵/大畑 俊男
サイズ/幅15.5 x 高15.5 cm
定価/715円(税込)
対象/幼児から
講談社
2007年11月6日発行

かわいい写真絵本「どこ?」シリーズから再編集された手のひらサイズ絵本です。

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目次

  1. 現代絵本の幕開け 1960年代に出版された日本の創作絵本
  2. 創作絵本の黄金期 1970年代に出版された名作絵本
  3. 日本の子どもたちを魅了した 1960年代に出版された外国絵本

 


◎1970年代に出版された名作絵本

 

1960年代に一気に開花した日本の創作絵本は、1970年代にかけて黄金期を迎えました。表現手法、描かれるテーマ、あるいは読者の幅についても広がりを見せ、ありとあらゆるアプローチが試されたことが分かります。
今でもおなじみのタイトルがたくさんあり、まさに現代絵本の礎が築かれたエネルギッシュな10年です。

 


『おふろでちゃぷちゃぷ』

文/松谷 みよ子
絵/いわさき ちひろ
定価/770円(税込)
対象/赤ちゃんから
童心社
1970年5月5日発行

おふろに入る楽しさをあかちゃんにやさしく伝えてくれる本作。画家いわさきちひろさんによって、おふろに入る男の子が愛らしくいきいきと描かれています。ごはんにおふろに寝かしつけにと、お父さんお母さんにとってあわただしい夜の時間に、笑顔がふえる1冊です。

 


『てぶくろをかいに』

文/新美 南吉
絵/若山 憲
定価/1100円(税込)
対象/3歳から
ポプラ社
1970年10月発行

寒い冬がきました。山のきつねの母さんは、こぎつねを町までひとりでてぶくろを買いにいかせるのですが……。

 


『はけたよはけたよ』

文/かんざわ としこ
絵/にしまき かやこ
定価/1100円(税込)
対象/3歳から
偕成社
1970年12月発行

たつくんはひとりでパンツをはけない。裸のまんまで外にとびだしたら、動物たちに見られ、おしりにしっぽがないぞと笑われます。

 


『ふしぎなえ』

絵/安野 光雅
定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1971年3月1日発行

階段をあがると上の階へ、またあがると、あれあれ、もとの階にもどっています。迷路に入っていくと、いつのまにか天地がさかさまに。蛇口から流れ出した水は川となってまた水道に循環し、高架道路は地面と同じ高さに……。絵の中だけに存在する不思議な世界に、小人の案内で導かれます。世界的に人気を獲得した絵本作家・安野光雅のデビュー作です。

 


『しばてん』

作/田島 征三
定価/1430円(税込)
対象/4歳から
偕成社
1971年4月発行

「しばてん」とは、カッパに似た化け物。その生まれ変わりといわれる太郎のたどる運命を、深いペーソス(哀愁)をたたえながら描きます。

 


『モチモチの木』

作/斉藤 隆介
絵/滝平 二郎
定価/1540円(税込)
対象/小学低学年から
岩崎書店
1971年11月20日発行発行

豆太は、夜中にひとりでおしっこにもいけない弱虫。でも、大好きなじさまのために……。真の勇気とは何かを問いかける感動の絵本です。

 


『おばけのバーバパパ』

文・絵/アネット・チゾン、タラス・テイラー
訳/山下 明生
定価/1100円(税込)
対象/3歳から
偕成社
1972年6月発行

姿を自由に変形できるおばけのバーバパパは火事場で大活躍して、町の人気者になります。

 


『おおきなおおきなおいも』

原案/市村 久子
作・絵/赤羽 末吉
定価/1320円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1972年10月1日発行

楽しみにしていたいもほり遠足の日、雨が降って延期になってしまいました。残念がる子どもたちは大きな紙においもを描きはじめます。紙をつなげてつなげて、おいもの絵はどんどん大きくなります。大きなおいもは、ヘリコプターで幼稚園に運びます。プールに浮かべて船にしたり、かいじゅうにみたてて遊びます。たくさん遊んだあとは、天ぷら、焼きいも、大学いも、たくさん作っておいもパーティ! 大きなおいもをめぐる子どもたちの空想がつまった絵童話です。

 


『はたらくじどうしゃ 1』

作・絵/山本 忠敬
定価/660円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1972年10月1日発行

ブルドーザ、パワーショベル、ロードローラ……。簡単に構造まで図鑑的に描いた絵本。

 


『げんきなマドレーヌ』

作/ルドウィッヒ・ベーメルマンス
訳/瀬田 貞二
定価/1430円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1972年11月10日発行

パリの寄宿学校に12人の女の子が暮らしていました。いつも2列に並んで、パンを食べ、歯をみがき、ベッドに入ります。中でいちばんおちびさんで、いちばん元気なのがマドレーヌ。ネズミなんかこわくないし、動物園のトラもへいっちゃら。ところがある晩、マドレーヌがわーわー泣いています。いつもは冷静なミス・クラベルも大あわて。マドレーヌは盲腸炎で入院し手術することになったのです……。パリの香りいっぱいの絵本です。

 


『あーんあん』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1972年12月1日発行

保育園に行くのはいいけれど、お母さんが帰っちゃいやだとぼくが「あーん あーん」と泣きだすと、みんなそろって「あーん あーん」いっしょに泣きだしました。みんなの涙がたまってどんどん増えたら、「あらあら さかなに なっちゃった」。先生から知らされたお母さんが「ばけつとあみ もって ぼくを たすけて くれるでしょ」。初めて幼稚園や保育園に通う子どもたちの気持ちに寄り添うお話です。

 


『おしゃべりなたまごやき』

作/寺村 輝夫
絵/長 新太
定価/1320円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1972年12月10日発行

たまごやきが大好きな王さまがいました。ある日、王さまは散歩の途中で鶏小屋からにわとりを逃がしてしまいます。もちろんお城は大騒ぎ! にわとりを逃がした犯人さがしがはじまりますが、見つかるわけがありません。犯人が見つからないまま、晩ごはんの時間がやってきました。王さまが大好きな目玉焼きにナイフをいれると、目玉焼きの中からふしぎな声がきこえてきました。その声をきいて王さまはびっくり! さてさて、犯人は見つかるのでしょうか?

 


『しろくまちゃんのほっとけーき』

作/わかやま けん
定価/880円(税込)
対象/0歳から
こぐま社
1972年発行

しろくまちゃんがホットケーキを作ります。卵を割って、牛乳を入れて……。焼き上がったらこぐまちゃんを呼んで、二人で「おいしいね」。見開きいっぱいに描かれたホットケーキの焼ける場面は、子どもたちに大人気。

 


『からすのパンやさん』

作・絵/かこ さとし
定価/1100円(税込)
対象/4歳から
偕成社
1973年9月発行

いずみがもりのからすのまちのパンやさんは、子どもたちの意見を参考にして、すてきな形のパンをどっさり焼きました。

 


『ウルスリのすず』

文/ゼリーナ・ヘンツ
絵/アロイス・カリジェ
訳/大塚 勇三
定価/2200円(税込)
対象/小学中学年から
岩波書店
1973年12月10日発行

アルプスの山おくに元気な男の子ウルスリが住んでいます。明日はすず行列のおまつり。村の男の子たちは、牛の首につけるすずを鳴らして冬をおいだし、春を迎えます。ウルスリはいちばん大きなすずを手に入れて、先頭に立ちたいとはりきります。

 


『ねずみくんのチョッキ』

作/なかえ よしを
絵/上野 紀子
定価/1100円(税込)
対象/3歳から
ポプラ社
1974年8月発行

おかあさんがあんでくれた、かわいいチョッキ。“ちょっときせてよ”と動物のなかまたち。あらあら、チョッキがどんどんのびて……。

 


『ぞうのババール』

文・絵/ジャン・ド・ブリュノフ
訳/矢川 澄子
定価/1540円(税込)
対象/幼児から
評論社
1974年10月20日発行

森で狩人におそわれ、にげだしたババール。どんどんにげて、とうとう人間の町までやってきました。はじめて見るものばかりで、ビックリの連続。ぞうのババールの、ゆかいな冒険と心温まる愛と友情の物語です。

 


『かいじゅうたちのいるところ』

文・絵/モーリス・センダック
訳/じんぐう てるお
定価/1650円(税込)
対象/幼児から
冨山房
1975年12月5日発行

いたずらっこのマックスは、怒ったお母さんに夕飯抜きで寝室にほうり込まれました。そのうち辺りは森になり、ボートに乗って着いたところには、かいじゅうたちが。かいじゅうたちの王さまになったマックスは、みんなと一緒に踊ります。かいじゅうたちを眠らせたあと、さびしくなったマックスは王さまをやめることに。「行かないで」と言うかいじゅうたちを振り切って帰ったところは……。

 


『くまのコールテンくん』

作/ドン・フリーマン
訳/まつおか きょうこ
定価/1320円(税込)
対象/3歳から
偕成社
1975年5月発行

デパートのおもちゃ売場のくまの人形を一目で好きになり、自分の貯金をはたいて買いに行きます。女の子と人形との心のふれあいを描いた絵本。

 


『はらぺこあおむし』

作/エリック・カール
訳/もり ひさし
定価/1320円(税込)
対象/4歳から
偕成社
1976年5月発行

小さなあおむしは、もりもりと食べつづけて美しい蝶になりました。数や曜日の認識をおりこみ、穴あきのしかけをこらした斬新な絵本。

 


『ノンタンぶらんこのせて』

作・絵/キヨノ サチコ
定価/660円(税込)
対象/3歳から
偕成社
1976年8月発行

ノンタンはぶらんこをひとりじめ。友だちとなかなかかわろうとしません。幼児のエゴと自発性をたくみにとらえた、ゆかいなお話。

 


『おおきな木』

作/シェル・シルヴァスタイン
訳/村上 春樹
定価/1320円(税込)
対象/小学低学年から
あすなろ書房
1976年発行(訳/ほんだ きんいちろう、篠崎書林)

いつでもそこにある木。成長し、変わっていく少年。それでも木は、少年に惜しみない愛を与え続けました……

 


『はじめてのおつかい』

作/筒井 頼子
絵/林 明子
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1977年4月1日発行

みいちゃんはママに頼まれて牛乳を買いに出かけます。自転車にベルを鳴らされてどきんとしたり、坂道で転んでしまったり、ひとりで歩く道は緊張の連続です。坂をあがると、お店につきました。お店にはだれもいません。みいちゃんは深呼吸をして、「ぎゅうにゅうください」と言いました。でも、小さな声しかでません。お店の人は、小さいみいちゃんには気がつかないみたい……。小さな女の子の心の動きを鮮やかに描いた絵本です。

 


『やっぱりおおかみ』

作・絵/ささき まき
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1977年4月1日発行

ひとりぼっちのおおかみが「け」という、ふくみのあるセリフをつぶやきながら仲間をさがして町をさまよっています。「おれににたこはいないかな」うさぎ、やぎ、ぶた、しか……。いろいろな動物がたくさんいますが、どこへいってもおおかみは満足することができません。仲間に入りたいようで、入りたくないのです。とうとうおばけがたくさんいる墓場までやってきたおおかみですが、はたして仲間をみつけることができるのでしょうか?

 


『こすずめのぼうけん』

文/ルース・エインワース
絵/堀内 誠一
訳/石井 桃子
定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1977年4月1日発行

子スズメはお母さんから飛び方を教わりました。羽根をぱたぱたやっているとちゃんと空中にういているので、子スズメはおもしろくなってどんどん遠くまで飛んでいきました。そのうちに羽根が痛くなったので休もうと思いましたが、ようやく見つけた巣にはカラスやヤマバトやフクロウがいて、中に入れてもらえません。やがてあたりは暗くなって……。骨格のしっかりした物語絵本です。

 


『もこ もこもこ』

作/谷川 俊太郎
絵/元永 定正
定価/1430円(税込)
対象/赤ちゃんから
文研出版
1977年4月発行

「しーん、もこもこ、にょきにょき」とふくれあがったものは、みるまに大きくなってパチンとはじけました。詩人と異色の画家がおりなす不思議でおかしな世界の絵本。

 


『ふたりはいつも』

作/アーノルド・ローベル
訳/三木 卓
定価/1045円(税込)
対象/幼児から
文化出版局
1977年5月15日発行

がまくんとかえるくんのユーモラスな冒険物語が5編。「そりすべり」「アイスクリーム」「クリスマス・イブ」など春夏秋冬、一年間のふたりの生活が盛りこまれています。

 


『よあけ』

作・絵/ユリー・シュルヴィッツ
訳/瀬田 貞二
定価/1320円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1977年6月25日発行

山に囲まれた湖の畔、暗く静かな夜明け前。おじいさんと孫が眠っています。沈みかけた丸い月は湖面にうつり、そよ風の立てるさざ波にゆらめきます。やがて水面にもやが立ち、カエルのとびこむ音、鳥が鳴きかわす声が聞こえるようになると、おじいさんは孫を起こします。夜中から薄明、そして朝へ……。刻々と変わっていく夜明けのうつろいゆく風景を、やわらかな色調で描きだします。絵本をながめる人に静かな高揚感をもたらしてくれる1冊。

 


『100万回生きたねこ』

文・絵/佐野 洋子
定価/1540円(税込)
対象/幼児から
講談社
1977年10月19日発行

100万年も しなない ねこが いました。100万回も しんで、100万回も いきたのです。りっぱな とらねこでした。100万人の人が、そのねこが しんだとき なきました。ねこは、1回も なきませんでした。読むたびにちがう気持ちになる、りっぱなとらねこの、ふしぎな物語。

 


『ジオジオのかんむり』

作/岸田 衿子
絵/中谷 千代子
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1978年4月1日発行

ジオジオはライオンの中でも一番強かった王さまで、立派なかんむりをかぶっています。でも、ひとりぼっちでした。そこへ、卵をすべて失った小鳥がやってきました。嘆く小鳥にジオジオは語りかけます。「たまごをうみたいなら、いいところがあるぞ」。それはなんとジオジオのかんむりの中。ここなら安心、たまごは無事かえり小鳥たちは元気にジオジオのまわりを飛び回ります。年老いたライオンと小鳥との心の交流を優しいタッチで描きます。

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目次

  1. 現代絵本の幕開け 1960年代に出版された日本の創作絵本
  2. 創作絵本の黄金期 1970年代に出版された名作絵本
  3. 日本の子どもたちを魅了した 1960年代に出版された外国絵本

 


◎1960年代に出版された日本の創作絵本

 

福音館書店が月刊絵本「こどものとも」を創刊したのが1956年。ここから一気に日本の創作絵本が盛り上がっていきました。
それまで日本には「絵本作家」という職業は確立されたものではなくて、だからこそ保母さんだった中川李枝子さんや、研究所に勤務しながら子どもたちを相手に紙芝居などの活動をしていた加古里子さんなど、いろいろな場所から才能が集結した時代でもありました。
当時の子どもたちを魅了した絵本は、今でも読み継がれているものも多く、懐かしいけれど色あせない名作がたくさんあります。

 


『ももたろう』

文/松居 直
絵/赤羽 末吉
定価/1210円(税込)
対象/5、6歳から
福音館書店
1965年2月20日発行

おばあさんが川で洗濯をしていると、大きな桃が流れてきました。桃をもちかえって切ろうとしたら、なんと桃からかわいい男の子が生まれました。「桃太郎」と名付けられた男の子は、おばあさんとおじいさんが用意してくれたおかゆや魚を食べて、どんどん大きくなり、立派に成長します。そんなある日、桃太郎は鬼が島の鬼が悪事をはたらいていると聞き、鬼退治にでかけることにします。力強い絵とともに、真の昔話の面白さが味わえる1冊です。

 


『ないたあかおに』

文/浜田 廣介
絵/池田 龍雄
定価/1100円(税込)
対象/4歳から
偕成社
1965年12月発行

村人となかよくしたい赤おにと、そのねがいをかなえてやろうと、自分が悪者になる青おに。おに同士の友情を感動的に描きます。

 


『しょうぼうじどうしゃじぷた』

作/渡辺 茂男
絵/山本 忠敬
定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1966年6月10日発行

高いビルにはしごをのばして火を消すことのできる、はしご車ののっぽくん。たくさんの水で激しい炎も消すことのできる高圧車のばんぷくん。けが人を運んで助ける救急車のいちもくさん。大きくて立派な働きをするみんなは、いつも小さな消防自動車じぷたを「ちびっこ」あつかいしていました。でも、道がせまい山の中で火事がおこりました。このままでは山火事になってしまいます。そんなとき、出動を命じられたのはなんとじぷたでした。

 


『かばくん』

作/岸田 衿子
絵/中谷 千代子
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1966年12月25日発行

動物園に朝が来ました。ねぼすけのかばくん親子のところに、かめくんを連れた飼育係の男の子がやってきます。「おきてくれかばくん」。今日は日曜日。動物園は大にぎわい。水からあがったがかばくんが姿を現すと、動物園に来ていた子どもたちはびっくり。やがてご飯の時間、かばくんはキャベツをまるごと一口でぱくり。食べた後はごろんところがっておやすみなさい……。シンプルで詩的な文章と、キャンバスの地を活かした油絵が、大きくてユーモラスなかばの姿を生き生きと描きます。

 


『ぐるんぱのようちえん』

作/西内 ミナミ
絵/堀内 誠一
定価/990円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1966年12月15日発行

ぐるんぱは、ひとりぼっちの大きなぞうです。ビスケットやさん、靴屋さん、ピアノ工場、自動車工場……。ぐるんぱは、色々な仕事場で一生懸命に働きますが、つくるものが大きすぎて失敗ばかり。そんなときぐるんぱは、子どもがたくさんいるお母さんに出会います。子どもたちの世話をたのまれたぐるんぱは、とても素敵なものを作ります。それはぐるんぱが作った大きなものでたくさんの子どもたちが遊べる、すてきな幼稚園でした。

 


『ぐりとぐら』

作/なかがわ りえこ
絵/おおむら ゆりこ
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1967年1月20日発行

お料理することと食べることが何より好きな野ねずみのぐりとぐらは、森で大きな卵を見つけました。目玉焼きにしようか卵焼きにしようか考えたすえ、カステラを作ることにしました。でも、卵があまり大きくて運べません。そこでフライパンをもってきて、その場で料理することにしました。カステラを焼くにおいにつられて、森じゅうの動物たちも集まってきます……。みんなの人気者ぐりとぐらは、この絵本で登場しました。

 


『いないいないばあ』

文/松谷 みよ子
絵/瀬川 康男
定価/770円(税込)
対象/0歳から
童心社
1967年4月15日発行

「赤ちゃんだからこそ美しい日本語と最高の絵を」の想いから、日本初の本格的な赤ちゃん絵本として誕生して半世紀。はじめて出会う一冊として、世代を越えて読みつがれています。いないいない、ばあ。にゃあにゃが、くまちゃんが、ほらね、いないいない……。親子の伝承遊びを絵本に再創造した作品。

 


『だるまちゃんとてんぐちゃん』

作・絵/加古 里子
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1967年11月20日発行

だるまちゃんは友だちのてんぐちゃんの持っているものを何でも欲しがります。てんぐのうちわや素敵な履物、なんとしまいには鼻まで。お父さんのだるまどんは思いつく限りの物を集めてきますが、だるまちゃんのお気に入りはいつも意外なところに……。だるまちゃんとだるまどんはどんなアイデアを思いついたでしょう?ユーモアあふれる物語と楽しいものづくしの絵本。大人気「だるまちゃん」シリーズの第一作です。

 


『11ぴきのねこ』

作/馬場 のぼる
定価/1320円(税込)
対象/4歳から
こぐま社
1967年発行

11ぴきののらねこたちは、いつもおなかぺこぺこ。ある日じいさんねこに、湖に大きな魚がいると教えられ出かけていきます。大格闘の末、やっと怪魚を生け捕りにしますが……。あっと驚くどんでん返しが大人気。

 


『ねないこだれだ』

作・絵/せな けいこ
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1969年11月10日発行

夜の9時です。「とけいがなりますボンボンボン」こんな時間におきているのはだれだ? ふくろう、くろねこ、どろぼう……。いえいえ、夜中はおばけの時間。あれ? まだ寝ていない子がいますよ。おばけになってとんでいけ! おばけがなかなか寝ない子をおばけの世界に連れていってしまいます。シンプルなはり絵と独特のストーリーで、子どもたちをひきつけてやまない赤ちゃん絵本です。

 


『わたしのワンピース』

作/にしまき かやこ
定価/1210円(税込)
対象/3歳から
こぐま社
1969年発行

空から落ちてきた真っ白い布で、うさぎさんがワンピースを作りました。それを着てお花畑を通るとワンピースは花模様に、雨が降ると水玉模様に……、次々と柄が変わります。日本を代表するファンタジー絵本。

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目次

  1. 現代絵本の幕開け 1960年代に出版された日本の創作絵本
  2. 創作絵本の黄金期 1970年代に出版された名作絵本
  3. 日本の子どもたちを魅了した 1960年代に出版された外国絵本

 


◎1960年代に出版された外国絵本

 

『100まんびきのねこ』

文・絵/ワンダ・ガアグ
訳/いしい ももこ
定価/1100円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1961年1月1日発行

年をとったおじいさんとおばあさんは、寂しいのでねこを飼うことに決めました。ねこを探しに出かけたおじいさんは、たくさんのねこであふれた丘にたどりつきます。しろいねこ、しろくろのねこ、はいいろのねこ、どのねこもかわいく見え、おじいさんはみんなを連れてうちに帰ってきます。でも、そんなにたくさんのねこは飼えません。そこで、おじいさんとおばあさんは、どのねこを家に置くかをねこたちに決めさせようとしますが……。

 


『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』

文・絵/バージニア・リー・バートン
訳/むらおか はなこ
定価/1320円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1961年8月1日発行

ちいさな機関車のちゅうちゅうは、いつも客車や貨車を引いて小さな駅と大きな駅の間を走ります。ある日ちゅうちゅうは、みんなの注目を集めたくて、ひとりだけで走り出してしまいます。威勢よく走るちゅうちゅうに、まわりのみんなは驚き、怒り出します。やがて日が暮れて、石炭も水も少なくなり、古い線路に迷い込んでとうとう止まってしまったちゅうちゅう。そこに迎えに来てくれたのは、最新式の汽車にのった機関士でした。

 


『アンディとらいおん』

文・絵/ジェームズ・ドーハーティ
訳/むらおか はなこ
定価/1430円(税込)
対象/5、6歳から
福音館書店
1961年8月1日発行

図書館からライオンの本を借りてきたアンディは、寝ても覚めても、頭の中はライオンのことばかり。ある朝、学校に行く途中で、アンディは本物のライオンに出会い、前足にささった太いとげを抜いてあげます。それから間もなく、町にやってきたサーカスに出かけたアンディは、檻から逃げ出したライオンとでくわしてしまいます。ところが、どうでしょう! そのライオンはアンディが助けたあのライオンだったのです。

 


『3びきのくま』

文/トルストイ
絵/バスネツォフ
訳/おがさわら とよき
定価/1210円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1962年5月1日発行

森で迷子になった女の子は、小さな家を見つけます。食堂には大きなお椀、中くらいのお椀、小さなお椀に入ったスープが。女の子は小さなお椀のスープをすっかり飲んでしまいます。隣の寝室には大きなベッド、中くらいのベッド、小さなベッドが。女の子は小さなベッドで眠ってしまいます。そこへ、散歩に出かけていた3匹のくまが帰ってきます。この家は大きなお父さんぐま、中くらいのお母さんぐま、小さな子どものくまの家だったのです。

 


『もりのなか』

文・絵/マリー・ホール・エッツ
訳/まさき るりこ
定価/1100円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
1963年12月20日発行

ラッパをもって森に散歩にでかけた男の子は、ライオン、ゾウ、クマと、いろいろな動物たちに出会います。男の子はラッパをふきながら、みんなと行列をつくって森を散歩をします。そして森の中で、かくれんぼうをはじめますが、男の子が鬼をしているうちに、動物たちは姿を消していました。かわりに現れたのは、男の子を探しにきたお父さんでした。「またこんどまでまっててくれるよ」、お父さんはそういうと男の子を肩車にのせて、おうちに帰っていきました。

 


『どろんこハリー』

文/ジーン・ジオン
絵/マーガレット・ブロイ・グレアム
訳/わたなべ しげお
定価/1320円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1964年3月15日発行

ハリーは、黒いぶちのある白い犬です。なんでも好きですが、お風呂に入ることだけは、だいきらいでした。ある日、お風呂にお湯を入れる音が聞こえてくると、ハリーは体を洗うブラシを口にくわえて逃げだして、ブラシを裏庭に埋めました。それから、家の外に出て行ってしまいます。泥だらけ、すすだらけになったハリーが家に戻っても誰も分かってくれません。がっかりしたハリーが、裏庭でブラシを見つけ出し、わんわん吠えると……。

 


『ちいさな うさこちゃん』

文・絵/ディック・ブルーナ
訳/石井 桃子
定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1964年6月1日発行

うさぎのふわふわさんとふわおくさんはとっても仲良しです。あるひ、ふわおくさんのところに天使がやってきて、かわいい赤ちゃんが生まれました。ふたりは赤ちゃんに「うさこちゃん」という名前をつけます。太った牛ににわとり、たくさんの動物がうさこちゃんを見にやってきて、ふたりにお祝いの言葉を贈ります。

 


『あおい目のこねこ』

作・絵/エゴン・マチーセン
訳/瀬田 貞二
定価/1320円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1965年4月1日発行

青い目の元気なこねこは、ねずみのくにをみつけにでかけます。途中、さまざまな困難にあっても、前向きに進んでいくこねこは、同じく、ねずみのくにを探す黄色い目の5匹のねこたちに出会い、一緒に暮らすことにします。ある日、犬に襲われた黄色い目のねこたちを助けようとしたこねこは、急に吠えた声に驚いた拍子に犬の背にとび乗ってしまいます。犬は背中に青い目のこねこをのせたまま駆け出し、そして行きついたところは……。

 


『かもさんおとおり』

文・絵/ロバート・マックロスキー
訳/渡辺 茂男
定価/1430円(税込)
対象/5、6歳から
福音館書店
1965年5月1日発行

かもの一家が、川から公園へ引越しです。かもたちは1列になって町の中を歩き出しました。さあ、たいへん! おまわりさんは自動車をとめて交通整理。パトカーまで出動です。

 


『しろいうさぎとくろいうさぎ』

文・絵/ガース・ウィリアムズ
訳/松岡 享子
定価/1320円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1965年6月1日発行

しろいうさぎとくろいうさぎは、毎日いっしょに遊んでいました。でも、くろいうさぎはときおり悲しそうな顔で考えこんでいます。心配になったしろいうさぎがたずねると「ぼく、ねがいごとをしているんだよ」と、くろいうさぎはこたえます。くろいうさぎが願っていたのは、しろいうさぎといつまでも一緒にいられることでした。それを知ったしろいうさぎはどうしたでしょうか? 結婚式の贈り物に選ばれることも多い、優しく柔らかな2ひきのうさぎの物語です。

 


『三びきのやぎのがらがらどん』

文/マーシャ・ブラウン
訳/瀬田 貞二
定価/1320円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1965年7月1日発行

橋の向こう側の山で、たくさん草を食べようと考えた3匹のヤギ。小さなヤギ、中ぐらいのヤギ、大きなヤギ、みんな名前は「がらがらどん」。橋をわたっている途中に谷に住むトロル(おに)にでくわしてしまいます。小さなヤギの機転によって、小さなヤギと中くらいのヤギはトロルから逃げて橋をわたることができました。とうとう、一番大きくて強いヤギがトロルに勝負を挑みます。3匹のヤギは無事に橋をわたることができるのでしょうか?

 


『ラチとらいおん』

文・絵/マレーク・ベロニカ
訳/ともなが やすとも
定価/1210円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1965年7月14日発行

ラチは世界でいちばん弱虫です。犬をみると逃げ出しますし、暗い部屋には入ることができません。そんなラチのところに小さな強いライオンがやってきました。ラチはライオンがそばにいてくれることで少しずつ強くなっていきます。ある日、友だちのボールをとったのっぽの男の子をラチは夢中でおいかけボールを取り返します。ふときがつくとライオンの姿はありません……。あわてたラチが家にもどると、ライオンからの素敵な手紙が残されていました。

 


『てぶくろ』

絵/エウゲーニー・M・ラチョフ
訳/内田 莉莎子
定価/1100円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1965年11月1日発行

おじいさんが森の中に手袋を片方落としてしまいます。雪の上に落ちていた手袋にネズミが住みこみました。そこへ、カエルやウサギやキツネが次つぎやってきて、「わたしもいれて」「ぼくもいれて」と仲間入り。手袋はその度に少しずつ大きくなっていき、今にもはじけそう……。最後には大きなクマまでやって来ましたよ。手袋の中はもう満員! そこにおじいさんが手袋を探しにもどってきました。さあ、いったいどうなるのでしょうか?

 


『おだんごぱん』

絵/脇田 和
訳/瀬田 貞二
定価/1320円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1966年5月1日発行

おばあさんは粉箱をごしごしひっかいて集めた粉で、おだんごぱんを焼きました。窓のところで冷やされたおだんごぱんは、ころんと転がると、いすからゆかへ、ゆかから戸口を出て、おもての通りへ逃げ出しました。途中で出会ったウサギからも、オオカミからも、クマからも上手に逃げたのに、口のうまいキツネに、つい気を許して……。ロシアの民話の絵本。

 


『おおきなかぶ』

再話/A・トルストイ
絵/佐藤 忠良
訳/内田 莉莎子
定価/990円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1966年6月20日発行

おじいさんが植えたかぶが、甘くて元気のよいとてつもなく大きなかぶになりました。おじいさんは、「うんとこしょどっこいしょ」とかけ声をかけてかぶを抜こうとしますが、かぶは抜けません。おじいさんはおばあさんを呼んできて一緒にかぶを抜こうとしますが、かぶは抜けません。おばあさんは孫を呼び、孫は犬を呼び、犬は猫を呼んできますが、それでもかぶは抜けません。とうとう猫はねずみを呼んできますが……。

 


『おやすみなさいフランシス』

文/ラッセル・ホーバン
絵/ガース・ウィリアムズ
訳/まつおか きょうこ
定価/880円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1966年7月1日発行

時計が夜の7時をしらせると、フランシスの寝る時間です。まずミルクを飲み、お休みのキスをして、ベッドに入ります。ところが、ちっとも眠くなりません。そのうちに、部屋の中にトラがいるような気がして心配になり、おとうさんとおかあさんのところへ。もう一度キスをしてもらいふとんに入りますが、今度は部屋に大男がいる気がしてねむることができません。さてさて、フランシスはぶじに眠りにつくことができるのでしょうか?

 


『はなをくんくん』

文/ルース・クラウス
絵/マーク・シーモント
訳/木島 始
定価/1210円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
1967年3月20日発行

冬の森の中、雪の下で動物たちは冬眠をしています。野ねずみも、くまも、小さなかたつむりも…。でも、とつぜんみんなは目をさましました。はなをくんくんさせています。みんなはなをくんくんさせながら、雪の中をかけていきます。みんなとまって、笑って、踊りだしました。「ゆきのなかにおはながひとつさいてるぞ!」やわらかいタッチの美しい絵と、詩のような文で、自然の摂理と喜びをやさしく子どもに語りかけます。

 


『スーホの白い馬』

再話/大塚 勇三
絵/赤羽 末吉
定価/1540円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
1967年10月1日発行

モンゴルに住んでいた羊飼いの少年スーホは、貧しいけれどよく働き、美しい声をした少年でした。そのスーホがある日つれて帰った白い子馬は、だんだん大きくなり、スーホととても仲良くなりました。スーホは白い馬のために、白い馬はスーホのために一生懸命でしたが……。モンゴルに伝わる楽器、馬頭琴の由来の哀切な物語。

 


『あおくんときいろちゃん』

絵/レオ・レオニ
訳/藤田 圭男
定価/1320円(税込)
対象/幼児から
至光社
1967年発行

あおくんはきいろちゃんと遊びたくて、あちこち探し回ってようやく見つけました。二人はうれしくて抱き合って喜ぶうちに、混ざって緑色になってしまいます。家に帰ると、あおくんの家でもきいろちゃんの家でも「うちの子じゃない」と言われてしまい、二人は悲しくて泣いて全部涙になってしまいました。すると……。

 


『すてきな三にんぐみ』

作/トミー・アンゲラー
訳/いまえ よしとも
定価/1320円(税込)
対象/3歳から
偕成社
1969年12月発行

宝集めに夢中だった、黒マントに黒帽子の3人組の大盗賊。ひょんなことから孤児たちを集め、すてきなお城をプレゼントしました。

 


『スイミー』

作/レオ・レオニ
訳/谷川 俊太郎
定価/1602円(税込)
対象/3歳から
好学社
1969年発行

小さな黒い魚スイミーは、兄弟みんなが大きな魚にのまれ、ひとりぼっちに。海を旅して出会った仲間と大きな魚に立ち向かいます。

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▶たつのこ書店/長野県松本市

児童書の行商からスタート。木の香りが漂う板張りの店内に、国内外の絵本が並ぶ。一般書店では取り扱いできないような希少な絵本との出会いもある。

住所/長野県松本市里山辺508-3
TEL/0263-35-4018
定休日/不定休

 


▶ちいさいおうち書店/長野県松本市

1980年開店。絵本や児童書は1万冊を揃え、作家別に棚に並べている。年齢にあわせてセレクトした本を毎月1冊ずつお届けするブッククラブも。

住所/長野県松本市沢村3-4-41
TEL/0263-36-5053
営業時間
平日/10:00~18:30
日・祝日/10:00~18:00
定休日/月曜日(祝日の場合は営業、12月は無休)

 


▶コマ書店/長野県伊那市

住所/長野県伊那市西町7227-1958
TEL/0265-78-4030
定休日/不定休

 


▶絵本専門店ゆめや/山梨県甲府市

店頭販売はしているが、個別に配本するブッククラブに注力。全国に1000人以上の会員がいる。

住所/山梨県甲府市屋形3-3-7
TEL/06-6330-8071
定休日/日・月曜日、祝日、お盆、9月に4日間、年末年始

 


▶チルクリ/石川県金沢市

0歳からの絵本専門店。主に乳幼児絵本の品揃えが豊富。

住所/石川県金沢市泉野町5-3-3
TEL/076-247-4473
営業時間/10:00~18:00
定休日/日曜・祝日

 


▶プー横丁/富山県富山市

創業36年になる老舗絵本店。

住所/富山県富山市太田口通り3-3-11
TEL/076-422-0010
営業時間
平日/10:00~17:30 
土・日・祝日/11:00~17:30 
定休日/日曜日

 


▶じっぷじっぷ/福井県福井市

1977年、「大きな図書館のまえの小さな本屋さん」として始まった町の本屋。古株の子どもの本の店として認知されている。

住所/福井県福井市文京2-8-11
TEL/0776-25-0516
営業時間
平日/10:00~20:00 
日・祝日/13:00~18:00 
定休日/第3日曜、不定休

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