前回のエピソードの最後に「子守話」と書きました。
子守歌じゃなくて子守話。今から10年くらい前まで、今井さんが子育てしながら紡いでいた創作話のことです。
『わにのだんす』はそのうちの一遍でした。
僕と今井さんの最初の出会いはツイッターです。
2011年当時、今井さんはNHK連続テレビ小説「てっぱん」の脚本を手がけられていて、僕は一視聴者という関係でした。
たまたま見かけたツイートで、今井さんが僕と同じ大阪は堺の「泉北ニュータウン」出身だと知って、お声がけしたのがきっかけです。
それから1か月後には、今井さんとつながりのある東京在住の泉北ニュータウン出身者で集まることになり、「てっぱん」と同じようにお好み焼きをつつきながら、まだはじめたばかりの絵本の出版について話を聞いてもらいました。
その時に、今井さんから「子守話」のことを教えてもらい、「もし良ければ!」と大胆にお願いをしたのが創作のはじまりです。
@community2525
泉北コミュニティさんだ!てっぱんが終わるまでに、ぜひ泉北の皆さんにてっぱんのこと紹介してください。— 脚本家・今井雅子@『嘘八百』公開中小説版2刷7/11発売 (@masakoimai) 2011年2月28日
昨夜は大阪の堺市・泉北ニュータウンに縁のある東京人9名でお好み焼き。ツイッターでつながった率高し。地元×鉄板の求心力で初対面の人とも大いに盛り上がる。地名に「台」がつくのが特長で、高倉台三原台晴美台槇塚台赤坂台竹城台茶山台原山台桃山台新檜尾台宮山台若松台…と山手線ゲーム状態。
— 脚本家・今井雅子@『嘘八百』公開中小説版2刷7/11発売 (@masakoimai) 2011年4月1日
RT @masakoimai ペーパーバック絵本のレーベル「エンブックス」の西川俊充さんと打ち合わせ。社名のenは「円・縁」からつけたそうで、それって「てっぱん」だ!と盛り上がる。てっぱんと同郷(堺市泉北)の縁でいい絵本を作れますように。https://enbooks.jp/2015/
— 西川季岐 (@toshiwest) 2011年6月29日
「子守話」が115作、加えて別の創作絵本が1作あって、全部で116作のお話を全部読ませてもらいました。
そこから、絵本にしたいと思った作品を17作まで絞り込んで、今井さんに相談し、最後に選んだのが『わにのだんす』です。
絵は、今井さんが脚本家になる前、マッキャンエリクソンでコピーライターをされていたときにお仕事でご一緒したことがあったという島袋千栄さんにお願いしました。
島袋さんの描く擬人化された動物たちは、ユーモアがあってロマンチック。いわゆる「語る絵」で、ひと目で『わにのだんす』にぴったりの画家だと思いました。
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