子どもはアイドル気分 母はなぜか感動の涙 子どもに人気の童謡『どんないろがすき』が絵本に


「どんないろ~がすき? あか!……」

子どもが生まれてから気づいたのだが、童謡のレパートリーってそんなに多くない。
「いぬのおまわりさん」や「シャボン玉」など、自分が子どもの頃に歌った記憶のある童謡なら何とかなるのだが、長女が保育園で覚えてくる童謡が全然分からない。

しかし、長女に「ママも歌って!」と怒られるので、保育園の先生に歌の題名を教えてもらい、YouTubeで聴いて覚えている。そうしてみると、世の中には実にたくさんの童謡があるのだと知った。

その中の一つに、『どんないろがすき』という歌がある。
これは、長女が1歳の頃に保育園で覚えた歌だった。のちに絵本もあると知り、早速読んでみる。長女はとても喜んで、絵本を持ったままアイドル歌手のように歌いながら踊っている。
赤、青、黄、緑のクレヨンで描かれた動物や乗り物がたくさん出てくる、とてもにぎやかな絵本だ。

人気の童謡「どんないろがすき」が絵本になりました。登場する子どもたちが、好きな色のクレヨンでさまざまな絵を描いていきます。童謡の歌詞にそって展開していくので、リズムにのりながら歌って、読み聞かせをすることができます。はっきりした鮮やかな色のイラストで、見ているだけでも楽しい気分に! ここちよいリズムに、子どももおとなもリラックス。いっしょに楽しめること間違いなしのうた絵本です。

しかし、私には一つ困ったことが起こった。

「いろ いろ いろ いろ いろんないろがある」
「どんないろがすき? ぜんぶ!」

子どもができてから、どうにも涙もろくなってしまった私。どういうわけか、この歌詞のところで涙が出てしまうのだ。どうしても「それぞれの個性(色)があっていいんだよ、どんな色の子も大好きだよ」と言っているように感じてしまいもうダメなのである。自分でもなぜこんなに感動するのか分からないが、泣きそうになるのを毎回こらえて歌っている。

今日も、絵本を読みながら泣きそうになっている母を尻目に、当の長女はソファーの上で変顔をしながらダンスを踊りだした。母の感動なんて彼女の前ではあっという間に消え去っていく。

でも、そんな彼女の「色」を、私は本当に愛してやまないのである。

『どんないろがすき』

絵/100%ORANGE
フレーベル館
定価/本体700円+税
ページ数/20ページ
2016年4月発行