2021.03.23

ディック・ブルーナ(Dick Bruna)は、1927年、オランダ・ユトレヒト生まれの絵本作家です。
20代は親が経営する出版社ブルーナ社でグラフィックデザイナーとして多くの装丁の仕事をこなしました。鮮やかな色使い、シンプルで大胆な構成の表現方法は、この頃に磨かれたようです。

実際、ブルーナだけでなく優れた赤ちゃん絵本作家はグラフィックデザイナーであることが多いです。少ない情報量でいかに読者を引きつけるのか、対象の年齢は違えど、創作の取り組みかたが似ているからだと思います。
ブルーナの特徴的なイラストを構成する赤・黄・青・緑・茶・グレーの6色は「ブルーナ・カラー」と呼ばれています。

現地では『nijntje(ナインチェ)』で親しまれるミッフィーの原型が誕生したのは1955年、ブルーナがまだ28歳の頃です。
当時の子ども向けの絵本は、写実的な表現が主流だったため、「斬新」にみえたこの作品は大人から不評でした。ところが、子どもにはウケた。
結果、ブルーナは赤ちゃん絵本の表現に革命を起こしました。この劇的な変化以降、今では科学的根拠も語られるようになり、赤ちゃん絵本は少しずつ進化しています。

約60年にわたる創作活動を通じて120作を超える絵本を刊行。全世界で50カ国語以上に翻訳され、8500万部以上の絵本が売れています。

僕はオランダに行ったことがあって、それまでユトレヒトは勝手なイメージでちいさな田舎町を想像していました。アムステルダムから足を伸ばしてユトレヒトを訪れたときも、もしかしたら散歩中のブルーナさんに会えるかもしれないという淡い期待をしていたのですが、実際は洗練された大きな街で意外だったことを覚えています。

でも改めてみるとミッフィーほど都会的で洗練されたデザインはありません。

 


『ちいさなうさこちゃん』

定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1964年6月1日発行

うさぎのふわふわさんとふわおくさんはとっても仲良しです。あるひ、ふわおくさんのところに天使がやってきて、かわいい赤ちゃんが生まれました。ふたりは赤ちゃんに「うさこちゃん」という名前をつけます。太った牛ににわとり、たくさんの動物がうさこちゃんを見にやってきて、ふたりにお祝いの言葉を贈ります。「うさこちゃん」シリーズの代表作。

 


『うさこちゃんと うみ』

定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1964年6月1日発行

うさこちゃんは、父さんが引く車に乗って、海に出かけます。海岸で貝を拾うためにバケツを持っていきます。ひとりで水着に着がえることもできました。砂山作りに貝ひろい水遊びと目いっぱい遊びました。まだまだ遊びたいけれど、今日はもうおしまいです。たくさん遊んだうさこちゃんは、帰り道にくるまの上で眠ってしまいました。

 


『ゆきのひの うさこちゃん』

定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
1964年6月1日発行

雪がたくさんふった日、うさこちゃんは外に遊びにいきます。帽子、長靴、えりまき、手袋、準備は万端です。そりすべり、スケート、雪だるま、楽しく遊んでいたうさこちゃんでしたが、雪の中で泣いている1羽の小鳥をみつけます。小鳥は寒くて泣いているのです。うさこちゃんは、かなづちや木切れをお父さんからかりてきて、小鳥のおうちをつくりはじめます。とんかんかん。どんなおうちができたかな?小鳥はよろこんでくれたかな?

 


『ふしぎな たまご』

定価/770円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
1964年6月1日発行

野原に白いたまごがおちていました。めんどりも、おんどりも、いぬも、ねこも、「わたしのだよ」というのですが……。

 


『ちいさな さかな』

定価/770円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
1964年6月1日発行

「ぱんのかけらはないかしら」小さなさかなが泳いでいると女の子がぷくぷく水の中におちてきました。さあ大変……。

 


『じのない えほん』

定価/770円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
1968年11月15日発行

おや、この男の子なにをしているのかな。歯をみがくところかな。みんなでおはなしをつくる字のない絵本です。

 


『まる、しかく、さんかく』

定価/770円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
1984年1月30日発行

丸いもの、ボールにおさらに時計。四角いものはハンカチ、本。では三角は?身のまわりからみつけてみましょう。

 


『うさこちゃんの おうち』

定価/770円(税込)
対象/1歳から
福音館書店
2010年3月15日発行

赤い屋根のおうちに住んでるうさこちゃん。今日はうさこちゃんのお気に入りの持ち物を紹介しますよ。とってがふたつついたコップにスプーンにお皿。大きなタンスのなかにはお洋服がいっぱい! うさこちゃんの大好きな、あの花模様のワンピースもありますよ。それに、おもちゃがたくさんはいったおもちゃ箱と、大好きなお人形! うさこちゃんって、ずいぶんな物持ちなんですね!

 


『うさこちゃん おばけになる』

定価/770円(税込)
対象/4歳から
福音館書店
2010年3月15日発行

いたずら好きのうさこちゃん。ある日おばけに変身してみんなを驚かしてやろうと思いつきます。さっそくお母さんに古いシーツをかぶせてもらって、穴をあけたら……おばけうさこのできあがり!  さっそくうさこちゃんは「こわーいおばけだぞうー」とお友だちを脅かします。一目散に逃げ出したういるめいんとあーは。でも、ひょっこり出くわした、大好きなふわこおばさんまで逃げ出してしまい、うさこちゃんはおばけになるのがイヤになってしまいました……。

 


『だれの なきごえかな?』

定価/770円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
2013年4月10日発行

「こっこっこっ」と鳴くのは、だあれ?答えは、めんどりさん。じゃあ、「こけっこっこー」は、だあれ?答えは、おんどりさん。めえぇぇ~と鳴くのはひつじさんで、ぷくぷくいうのは魚さん。ほかにも、うしやいぬ、ねこ、ねずみなどなど、幼い子どもにとって身近な動物たちが続々現れ、ユニークで楽しい鳴き声を披露してくれます。

 


『おおきくなったら なにになる?』

定価/770円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
2014年4月5日発行

大人になったら何になる?想像する男の子と女の子。僕はサッカー選手。私は体操選手! サーカスのピエロはどうかな?テレビのアナウンサーも面白そう! 王さまになるのも悪くないぞ。それじゃあ、私は女王さまになる! でも、やっぱり……僕はお父さんになる! それなら、私はお母さん! 子どもにとって、未来の自分の姿は無限の可能性を秘めたもの。子どもの憧れる様々な職業を紹介します。君はどんな仕事をしてみたい?

 


『はる なつ あき ふゆ』

定価/770円(税込)
対象/0歳から
福音館書店
2015年4月10日発行

白クマの子が、季節ごとにいろいろな体験をします。花が咲き、チョウが舞い、ひよこが生まれる喜びの季節、春。木には葉が茂り、プールやお昼寝を楽しんだ後、洋ナシの収穫をする夏。葉が落ち、長雨が続き、たきぎを拾って冬の準備をする秋。やがて雪が降って、雪だるまを作る冬になります。そして季節は巡って、また喜びに満ちた再生の季節、春がやってきます。

 


『ろってちゃん』

定価/770円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
2016年3月20日発行

あーはが友達の双子とボール遊びをしていると、車椅子に乗った女の子、ろってがやってきました。あーはは、一緒にやろうと声をかけますが、双子は気乗りのしない様子。それを見たあーはは、ろってを入れないなら自分も遊ばないと言います。仕方なく双子も同意して、ろっても仲間に入るのですが、いざボール遊びを始めてみると、ろっての上手なこと! 四人はすっかり仲良くなって、翌日も遊ぶ約束をして別れます。

 


『かぞえてみよう』

定価/770円(税込)
対象/3歳から
福音館書店
2018年2月10日発行

燭台に灯のともったろうそくが、1本。女の子のお下げに結ばれたリボンは、2個。器に盛られたりんごは、3個。並んだスプーンは、4本。ぴょんぴょん跳ねてるこうさぎは、5羽。ブルーナさんならではの明快なフォルムと色づかいで、子どもにとって身近なものや動物と、その数が描かれます。子どもは、数を数えるのが大好き。数に興味をもちはじめた子どもにぴったりの、楽しくってわくわくできる数の絵本です。

 


『はりねずみの ぼうけん』

定価/770円(税込)
対象/2歳から
福音館書店
2019年4月5日発行

ある日、はりねずみのはりこちゃんはマフラーを買いに町に行くことにしました。でも町は、どこもかしこも車、車、車! びっくりしたはりこちゃんですが、なんとかお店までやってきました。ショーウィンドーの色とりどりのマフラーや帽子を見て、どれにしようかしら、と悩むはりこちゃん。ほんの一瞬目をつむったそのとき、トラックが猛スピードでやってきてはりこちゃんをはね飛ばしてしまいます! はりこちゃんの運命やいかに?!

Read more