文・絵/ディック・ブルーナ
訳/石井桃子
うさこちゃんは、父さんが引く車に乗って、海に出かける。海岸で貝を拾うためにバケツを持っていく。ひとりで水着に着がえることもできた。砂山作りに貝ひろい水遊びと目いっぱい遊んだ。まだまだ遊びたいけれど、今日はもうおしまい。たくさん遊んだうさこちゃんは、帰り道にくるまの上で眠ってしまった。海での楽しいひととき、遊びつかれて眠るうさこちゃんのようすが愛らしい。
赤いカニのかにこちゃんを主人公に、朝日がのぼり夕日が沈むまでの海辺の一日をダイナミックに表現する。リズミカルで想像力をかきたてる豊かな文章にあわせて、絵本のなかをあちこちと動き回る、かわいいかにこちゃん。かにこちゃんに打ち寄せる波しぶきや、燃えるような赤い夕日など、魅力あふれる絵でかにこちゃんの一日を描く。
ページを追うごとに、少しずつ深い海、遠い海の様子が描かれている。遠い海というとイメージしにくいかもしれないが、子どもの身近な疑問に一つずつ丁寧に答えることの積み上げのため、読み終わると、きっと海の虜になる。
小さな黒い魚スイミーは、兄弟みんながおおきな魚にのまれ、ひとりぼっちに。海を旅するうちに、さまざまなすばらしいものを見る。そして、再び、大きな魚に出会うが……。
文・絵/マリー・ホール・エッツ
訳/石井桃子
ある町で大さわぎがおこった。近くの湖におばけが出るという。ところがそのおばけの正体は、前世紀の怪獣でも怪魚でもなく、かわいい子アザラシだった……。
砂浜で海を見ている子ども。子どもは海の向こうのことを想像してみる。思いつく限り想像した光景が海の上のスクリーンに映し出される。畑、あるいはビルがいっぱいの都市。それともお家がいっぱいの町。そこには自分と同じ子どもがたくさんいるかも。想像する楽しさがあふれる絵本。
海へいこうとなかまたちをさそったねずみくん。ところが、まってもまっても、なかなか全員がそろわない……。
ばばばあちゃんたちが海の見える丘に登ると、小鳥が手紙を運んできた。入り江で大クジラが寝ていて、みんな困っているという。クジラを起こすためのラッパや大太鼓を持って海まで来たばばばあちゃん。ところが、みんなで歌い、踊ってどんなに騒いでも、クジラは起きない。そこでばばばあちゃんが取り出したとっておきのものとは?
ここはうみにうかぶ船のうえ。テンちゃん、という名前のにんぎょうをかかえた女の子がカモメにえさをあげようとしていた。そのとき……ジャプーン! カモメのはねがぶつかって、テンちゃんがうみにおちてしまった。さあ、テンちゃんは女の子のもとへ帰れるのか?
ザーン ザーン ぐう ぐう ぐう。海のふとんにくるまり、波の音にゆられて、ぼくは眠る。海の中でねこのシロを追いかけて泳ぐ。朝、起きると子ねこがたくさん生まれていた。そして、ぼくは眠る。もぞもぞ動くねこたちと……。海やねこ、パン、ぞうなど、「ぼく」は、いろんなふとんにくるまって眠る。夢の中で遊び、光あふれる幸せな朝をむかえる。