エンブックスからのお知らせ

赤ちゃん絵本プロジェクトはまだまだ続きます!

 

この度はエンブックスの赤ちゃん絵本プロジェクトにたくさんの応援をいただき、ありがとうございます。

村上春樹の小説と違って、絵本を選ぶパパママの多くは中身をしっかり吟味してから購入すると思います。
にもかかわらず、始動時は1ページもできていなかった赤ちゃん絵本に対してこれだけのご支援をいただけたこと、本当に励みになりました。

目標金額は達成することができませんでしたが、おかげさまで2作品の出来はいずれも素晴らしく、コンセプト通り「親子がスキンシップしたくなる」絵本になりました。そういう意味では、このプロジェクトは成功だと言えます。

これを「大成功」にするために、エンブックスとしては、長年の目標であった本格的な書店流通を実現させるべく、現在、準備を進めているところです。

いただいた資金は当初の予定通り、絵本の製本代の一部として使わせていただきます。
しかし、目標金額に届かなかったこと、取次との契約において新たに多くの資金が必要になることをふまえ、当初の出版計画を見直すことにしました。

大変お待たせして申し訳ございませんが、何卒ご了承いただけたら幸いです。
また、この大きなチャレンジを引き続き応援いただけたらうれしいです。

 


出版日と仕様について

 

『なでてなでて』

え/日隈 みさき
ぶん/西川 季岐
10月11日(水)発行予定
価格/未定

『ぱたぱたえほん』

さく/miyauni(みやうに)
11月9日(木)発行予定
価格/未定

リターンとしての絵本や原画は、それぞれの出版のタイミングでエンブックスからお届けいたします。
2作セットの「コレクター」については、作品ごとに2回に分けてお届けいたします。

何かご不明な点がありましたら、いつでもお気軽にお声がけください。
出版の日まで今しばらく、楽しみにお待ちくださいますようよろしくお願いいたします。

エンブックス 西川 季岐

 


ご支援いただきありがとうございます!
皆様の応援がとてもうれしく、励みになりました。 絵本から広がる赤ちゃんの楽しい時間を想像して、1ページ1ページ大切に作りました。 どうぞ、絵本「なでてなでて」が特別な一冊となりますように。
ありがとうございました。

絵本作家 日隈 みさき

Read more

赤ちゃんの声で完成した「親子がスキンシップしたくなる」絵本

 

ある程度のラフが固まって「こども編集部員(*)」にレポートを協力してもらったあと、日隈さんと相談して2つの修正をしました。

  • 気づき① 赤ちゃんに「知識」を必要とするネタは伝わらない
  • 気づき② 赤ちゃんが動物を「なでる」反応が見られたので確実にしたい

①については、「鳥とたまご」が登場するシーンでのことです。
親鳥からたまごを「なでて」と声がけがあり、ページをめくるとたまごから雛がかえるという、少し変化を効かせたアイデアですが、こうした生態をまだ知らない赤ちゃんにとっては理解の難しいシーンになっていました。

さらに「つるつる」という感触も描かれているので、展開としても「なでる」「つるつる」「うまれたよ」の3段オチ。まさに赤ちゃんから教えてもらって、思いきってこのシーンは、ばっさりカットすることに決めました。

061901

061902
▲意外性のある「たまご」をおもしろがれるのは大人だから。赤ちゃんにとっては難しかったのでカット

②については、各動物が登場する見開きにも「手」を描き加えてみようと考えました。
耳からだけではなく、視覚的にも「なでて」と示すことで、赤ちゃんはスムーズに反応しやすくなったと思います。

また、めくったときの「手」は、それぞれの感触に対して微妙に動きを変えました。
つまり「手が語る」ことによって、シーンが格段に豊かになりました。

こうして地道に検証を繰り返し、各ページで親子がどんな気持ちで楽しんでくれるのかを注意深くシミュレーションしながら、最終的にセレクトされた5種類の動物は、「感触のバリエーション」と「愛らしいキャラクター性」と「目新しさ」と「身近と意外のバランス」を見事に満たしてくれたと思います。


▲「とり」に代わって登場する「トイプードル」は感触だけでなく時代性も考慮して。「手」が効果的になった

反射的に触りたくなるものから、(現実ならば)触るのをためらってしまうものまで、ページをめくって展開していくごとに好奇心がくすぐられ、そして最後には、掲げてきたコンセプト通り「親子がスキンシップしたくなる」仕掛けによって、すべての親子が笑顔で絵本を閉じてくれると信じています。(おしまい)

(*)制作過程の絵本を対象年齢の子どもに実際に読んで聞かせる取り組み。これまで50名以上が協力

Read more

絵本を開いた親子がぱたぱた遊びをしたくなる11のモチーフ探し

 

miyauni(みやうに)さんのアイデアは、11見開きを「ちょうちょ」だけで貫いて展開するものでしたが、僕はいろんな「ぱたぱたする」ものを見てみたいと思いました。

次に、みやうにさんが持ってきてくれたアイデアは、「ちょうちょ」の他に「とり」や「ぞうの大きな耳」など5つのパターンを、1.2のリズムでまとめたものでした。
「ちょ ちょ ちょうちょが」でページをめくって「ふんわ ふんわ」という構成です。なおさら、僕はもっといろんな「ぱたぱたする」ものを見てみたいと思いました。

miyauni_02

ちょうちょ__ページ_03
▲1.2のリズムで展開した初期のアイデア。2見開き目で絵本をぱたぱたさせて読む。

それで、日隈さんとの創作と同じく、やはりモチーフ出しからはじめることにしました。

本ならではの「開いて閉じる」構造に基づいて考えていくと 、「ちょうちょ」のように本を180°開いて「ぱたぱたする」もの以外にも、例えば開く角度を変えてみたらどうか、あるいは縦横の視点を変えてみたらどうかと、ネタの幅がぐっと広がりました。

例えば、見開きの左右に「シンバル」を描いて「シャンシャンする」のは実に良いアイデアです。本の構造をうまく利用しつつ、それでいて「ちょうちょ」とは違う「手遊び」を提案してくれるものでした(といいつつ、最終的にボツにした)。

他にも、「魚」が1匹ページにまたがっていてピチピチ動かしてみせるものや、左右の「石」をぶつけるようにカチカチするものなど、おもしろいネタが次々に出てきたので、これなら1.1.1……のリズムで11パターン見せる展開にできるし、そのほうが絶対に親子で楽しめると確信しました。

ちょちょラフ_ページ_06
▲結果的に不採用になった「魚」だが、とにかくいろんなアイデアを出しては実際にぱたぱたして試した

ちょうちょ__ページ_07
▲こちらは採用になった「ぞう」の初期デザイン。「魚」と比べると読者に何をして欲しいのかが明らか

Read more

「読んであげる」に「手遊び」を足したら新しい絵本に

 

日隈さんが絵描きに対して、miyauni(みやうに)さんはデザイナーです。
実は、赤ちゃん絵本作家でいうと、『はらぺこあおむし』のエリック・カールや、「ミッフィー」シリーズのディック・ブルーナは、優れたグラフィックデザイナーでもあります。

赤ちゃんにとって最適な情報量は、大人よりもはるかに少ないので、けずってけずって単純化することが得意なデザイナーは、赤ちゃん絵本作家に向いているんですよね。

「親子で一緒に楽しめる」というテーマに対して、みやうにさんが最初に持ってきてくれたアイデアは「なぞって楽しむ絵本」と「パタパタする絵本」のふたつでした。

ページをめくって、パタパタする。
またページをめくって、パタパタする。

内容だけではなく、本ならではのカタチそのものを楽しもうというアイデアは、今までありそうでなかったものです。
なるほど、「読んであげる」に「手遊び」が加わって、全く新しい絵本体験ができると思いました。絶対に電子化できないというのも魅力的です。うん、こっちでやりましょう、と。

最初にいただいたラフには、見開きに大きな「ちょうちょ」が描いてありました。
これにどんな仕掛けをすれば、読者が実際に「パタパタする」絵本になるか。

それを実現するのは、簡単なことじゃないですよ。
でも、難問に挑むのはキライじゃありません。

cho01
▲見開きに大きく描かれたシンプルで美しい「ちょうちょ」

cho02
▲最初のラフでは「ちょうちょ」だけで11見開きを貫くアイデアだった

 


▶ 続きを読む

Read more

実際に親子が触れ合うシーンを想像して

 

「なでて」という声掛けで、赤ちゃんがどれくらい反応してくれるかを検討していたとき、手に取った絵本『くだもの』(さく/平山和子 福音館書店)の見開きに「これだ!」という答えがありました。

『くだもの』では、まるで本物と見間違うような美しいりんごが描いてあって、ページをめくると「さあ どうぞ。」の声掛けとともに、カットされたりんごを差し出されます。
ポイントは、その「さあ どうぞ。」に描き添えられた「手」です。

手があることで、赤ちゃんも思わず自分の手を伸ばします。見開きにカットされたすいかの静物画だけでは、おそらくこういうコミュニケーションは生まれないんですよね。

それに気が付いて、今作の見開きにも手を入れてみたら、「なでて」の声掛けが、とたんに活き活きと聞こえてきます。
絵本の中の動物たちとコミュニケーションできるようになりました。

raf3
▲導入は身近なねこが登場(スケッチ)。正面性を意識した構図と耳ざわりのいい言葉で惹きつける

raf32
▲赤ちゃんの手を描き添えたことで反応しやすく。位置や大きさを検討しながらスケッチを繰り返す

絵本の仮タイトルは『なでて なでて』です。
仮とはいえ、ほとんど確定です。それは、この絵本を通じて実現したいことが「実際に親子が触れ合うきっかけをつくる」ことだから。
単にいろんな動物の感触が楽しい絵本なら、例えば『ふわふわ』といったタイトルでも良いんですよね。

でも、今作のゴールはもっと先にある親子の触れ合いです。
ページをめくったときの親子のシーンを想像しながら、そこにたどり着くように作品を磨いているところです。

今作は、閉じた後が「山場」ともいえますよ。

 


▶ 続きを読む

Read more

目次

  1. 赤ちゃんが感触を体感できるような
  2. 「なでて」の声掛けでページをめくる仕掛け
  3. 親子がスキンシップしたくなるシーンの実現

 


好奇心いっぱいの赤ちゃんが思わず触りたくなる絵本を

 

「親子で一緒に楽しめる」ことを基本的な考えとして、日隈さんとの絵本づくりで導き出したテーマは「さわる」です。
動物から「なでて」と声掛けがあり、ページをめくって、なでてあげると動物がうれしそうにしている。「いないいない」「ばあ」と同じ、1.2のリズムで繰り返す定番の展開です。

「さわる」を楽しんでもらうために、まずはいろんな「感触」を洗い出すところからはじめました。
ふわふわ、ふさふさ、すべすべ、さらさら、ざらざら、かさかさ、ごつごつ、ごりごり、かちかち、つるつる、ぬるぬる、べたべた、ふにゃふにゃ……
「今だったら『もふもふ』も、おもしろい表現ですよね」とか言ったりして。

次に、その「感触」にあてはまる動物をピックアップしていきました。
ふさふさといえば、ライオンのたてがみ。ごつごつといえば、やっぱりわにが代表選手です。ふわふわなのは、アルパカ。
「アルパカって今っぽいけど、赤ちゃん絵本に登場するには、もうちょっと身近な動物のほうが良いかも」
「ぶたも描いてみたいけど、どんな感触だっけ」。

rp_raf1.jpg
▲初期のアイデアスケッチから。最初の見開きで「なでて」と声をかけてくる動物

raf2
▲ページをめくると、なでてもらってうれしそうな動物が。いろんな「感触」が楽しい

赤ちゃん絵本は基本的に24ページです。見開きでいうと11見開き。
1.2のリズムで登場できる動物はわずかに5種類です。魅力的な動物を並べてみて、候補を絞り込む作業は大変です(現在進行形)。

絞り込むときのポイントは、感触のバリエーションと、もうひとつ。
バリエーションで見せるだけでも、十分に楽しい赤ちゃん絵本になりますが、今作では「親子で一緒に楽しめる」ためのとっておきの仕掛けを考えました。そのアイデアについては、今はまだお披露目できませんが、ライオンは残念ながら落選です。

 


▶ 続きを読む

Read more

働き方や育休の取得方法、父親の育児参加に対する意識が変わりつつあるなかで、親子の時間を最大化できるのは、乳幼児期の0.1.2歳。
エンブックスでは、そんな今こそ「親子で一緒に楽しめる」をコンセプトにした赤ちゃん絵本をお届けするため、予約購入という形でクラウドファンディングを開始します。

今回のプロジェクトでは2作品が同時進行、夏頃の出版を目指します。
創作をご一緒する作家は2016年度「ボローニャ国際絵本原画展」入選作家のmiyauniさんと、2012年度「ピンポイント絵本コンペ」で最優秀賞を受賞した日隈みさきさんです。
いずれも親子のコミュニケーションを促す楽しい仕掛けを盛り込む予定です。

目標金額の80万円は印刷・製本代として活用させていただきます。絵本の販売予定価格1200円から支援をすることができます。

昨年からコツコツと準備を進めてきた赤ちゃん絵本プロジェクトがついに始動します。夏頃の出版に向けて、たくさんの応援をどうぞよろしくお願いいたします!

 


▶赤ちゃん絵本プロジェクト


期間:7月24日23:59まで

Read more

オリジナル絵本の製本サービス「エホンリー」では、これまでペーパーバック絵本については A5サイズ(幅148 × 高210ミリ)のみご利用いただけましたが、今回新たに人気のハードカバー絵本と同サイズ(幅200 × 高264ミリ)のペーパーバック絵本をお選びいただけるようになりました。

どなたでも絵本作家になった気分で、お子さまのためにあるいはお子さまとご一緒に、世界中のどこの本屋さんにも売っていない特別な1冊を創作してもらえたらうれしいです。

仕様の詳細や絵本づくりのヒント、ハードカバー絵本とペーパーバック絵本の違いなどはサービスページからご覧いただけます。また、わかりにくいことがございましたら、いつでもお気軽にエンブックスまでお問い合わせください。

▶オリジナル絵本の製本サービス「エホンリー」

Read more

目次

  1. 2008年度 IBBY世界大会 レポート①
  2. 2008年度 IBBY世界大会 レポート②

 


IBBY大会テーマは「歴史の中の物語」

 

隔年で開催されるIBBY(国際児童図書評議会)の世界大会。2008年はデンマークの首都コペンハーゲンで行われました。大会といっても、何かを競い合ったりするものではなく、各国の児童書における研究報告や今後の展望について話をする大真面目な場です。

北欧デザインで知られるように、コペンハーゲンの街はやはり洗練されたナチュラルなイメージがあります。少し散策すると目に入ってくるのは、鮮やかな花、やさしい色の壁、豊かな水。そして、幼い子どもを乗せてのんびり走る自転車の多いこと。

denmark01

denmark03

denmark02

レセプションはチボリ公園で開催されました。チボリ公園は1843年に開園した世界最古のテーマパークで、中央駅に近い街の真ん中に広大な敷地を有し、観覧車やメリーゴーランドがあります。

通されたのは、公園の一角にある、こじんまりとした、でもとても雰囲気の良い劇場です。世界各国から集まったおよそ400人で席はいっぱい。いろんな国の言葉が飛び交う客席は、それだけでも楽しい舞台の一幕のようです。

denmark14

denmark04

オープニングは、ピアノの演奏があったり、子どもたちによる合唱があったり、絵本を題材にした劇があったりと、どれもステキな演出のおもてなしで、会場全体がごきげんな空気に包まれます。

denmark05

denmark06

 


王女様にも会えた国際アンデルセン賞授賞式

 

華やかなプログラムのあとは一転、司会者がしばしの静寂へと誘います。静寂のまま、一同起立。扉からゆっくりと入っていらっしゃったのは、デンマークのマルガレーテ王妃です。絵本の世界ではなくて、現実の世界の王女様の登場に、会場が一気に盛り上がります。

「小さなノーベル賞」といわれる国際アンデルセン賞は、この世界大会で発表されます。世界中の児童文学にかかわる作家の中から、作家賞と画家賞のそれぞれ、たったひとりずつが選出されます。


2008年度の受賞者

作家賞
ユルク・シュービガー(Jürg Schubiger、スイス)
画家賞
ロベルト・イノチェンティ(Roberto Innocenti、イタリア)


舞台の上では、マルガレーテ王妃から、現在の世界最高峰の童話作家と絵本画家のふたりへ、アンデルセンの肖像を象った金メダルが贈られました。金メダルも眩しかったけど、3人の立ち居振る舞いがそれ以上に眩しくて、本当に夢のような時間でした。

denmark08

 


ロベルト・イノチェンティさんとの赤面エピソード

 

授賞式後のパーティ会場に、イノチェンティさんを見つけた僕は、思い切って「授賞式とっても素晴らしかったです」と、声をかけました。それでおもむろに、当時勤めていた会社案内を差し出すと「ぜひ一度ウチの絵本を読んでみてください」と、お願いしました。

すると、仕立てのいいスーツから、これまた仕立てのいいペンを取り出して、さらさらとサインを書くと「はい、どうぞ」と、会社案内が僕の手元に戻ってきました。きっと連日のサイン攻めで、無意識に反応してしまったに違いありません。お茶目な絵本作家さんのおかげで、とても大切な宝物ができました。

その後、少しのイタリア語を話す日本人が珍しかったのか、視線が合うたびに挨拶を交わしてくれるイノチェンティさん。すっかり打ち解けた気分になって「チャオ、ロベルト」なんて気さくに声をかけていましたが、今となってはアンデルセン賞画家の懐の深さがわかる赤面エピソードです。

denmark09

denmark07

 


国境のない多様な空間で感じた大切なこと

 

翌日からはいくつかの会場に分かれて、様々なテーマを掲げた講演や勉強会が行われました。こうやって各国の児童書事情を共有し、良いところも、課題も含めて、またそれぞれが持ち帰り、次の創作につなげていきます。

denmark12

denmark11

denmark10

大会最終日は、コペンハーゲン市長の計らいで、市庁舎の1階フロアは世界中の絵本作家によるイラストレーション原画展会場になりました。絵を眺める人。絵について談笑する人。作家の名前をメモする人。絵と一緒に写真におさまる人。

denmark13

2階フロアは今夜のための特別なパーティ会場に。重たそうなシャンデリアが天井からぶら下がり、テーブルはどこまでも長く、向こう側がぼんやりするほどです。

denmark15

テーブルにはデンマークのごちそうが並びます。食器はすべてロイヤルコペンハーゲン。デンマークのデンマークらしいおもてなし。まるで映画の中の貴族にでもなったような気分で、ナイフとフォークの持ち方まで上品になるようです。料理をお皿に盛りながら、テーブルに沿って歩きます。硬い石の床は、歩く度にコツコツと革靴の底を心地よく響かせます。「こんばんは」「ごきげんよう」おいしい食事に会話も弾みます。

ここに国境はなく、とても穏やかで、平和で、それでいてエキサイティングな時間が流れます。実はこれこそが世界大会の醍醐味であって、そのことを知るために、あるいは思い出すために隔年で集まるようになったのかと思いました。僕たち絵本にかかわるもの全てが、子どもたちに伝える大切なことのひとつとして、この素晴らしい数日間の体験を心に留めておきたいです。

denmark16

Read more