「学校の授業で使いたい」と、東京から遥か遠く奄美大島から46冊のご注文を電話で受けた時、僕は左手の指を折りながら、在庫の数をアタマでかぞえてヒヤリとしていました。
最新刊『ふうしてあそぼ』(さく/はるの まい)は、初版の出荷時点で取次倉庫に在庫がわずか100部、エンブックスの手元に80部という好調な出だし。
通常ならその時点で重版を決めても良いくらいの流通量ですが、しっかりこの先の返本率を見極めてから判断をするつもりで様子をみていると、あれよあれよと在庫が減っていく。そこへきて46冊の大きな注文は、ありがたくも全く予想していなかった展開でした。
あわてて取次倉庫に確認をして、手元と合わせればギリギリご用意できることが分かってホッとしたものの、きれいさっぱり在庫ゼロです。ここまで発売から2週間。
作品の出来からして、いずれ重版がかかることは想定していたとはいえ、新刊の入稿(つまり入金)をまもなく控えているこの時期の重版は想定外。うれしい悲鳴とはこのことです。
大日本印刷の担当者さん、現場スタッフのみなさんも腕まくりで特急スケジュールに応えてくれて、11月上旬には2刷が納品できることになりました。しばらくお待たせしてしまってご迷惑をおかけしますが、楽しみにしていただけたらうれしいです。
これでエンブックスの赤ちゃん絵本は3作連続で重版出来。本当にすばらしい。
それにしても「3刷が恐い」。(古典落語「まんじゅうこわい」より)
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