2歳の長女に嬉しい変化が 優しい気持ちがじんわり伝わる『どうぞのいす』


『どうぞのいす』という絵本をご存知だろうか。

「どうぞのいす」にやってくる動物達が、手持ちの食べ物と交換したりお裾分けしたりしていくお話である。

うさぎさんが作った椅子をめぐって次々に繰りひろげられる取りかえっこ。「どうぞ」にこめられたやさしさが伝わってくるロングセラー絵本。

ほんわかしたタッチの絵柄だが、読み応えはしっかりある方だと思う。動物の絵本が大好きな長女はもちろん気に入ってくれた。

しかし、今回はそれだけではない。絵本を読んでから、長女にとても嬉しい変化があった。

頑固な長女が、お友達に「どうぞ」と言えるようになったのだ。

いつもお友達に「おもちゃを貸して」と言われても絶対渡さず、ワーッと泣いて抵抗する長女。3歳を目前に悩みのタネだった。

ところが、絵本を読んだ次の日から、「どーぞ!」と大きな声で言えるようになったではないか。

私がいくら注意しても言えなかった「どうぞ」。
単に絵本のウサギの真似をしているだけかもしれないが、この絵本は、どうしても自分の気持ち優先になりやすい3歳にもしっかり響いてくれたのだ。

たとえ真似であっても、優しい気持ちは連鎖して伝わるもの。
彼女のこれからのお友達関係に、良い影響を及ぼしてくれそうなことは間違いない。

つくづく絵本の力を思い知らされた一冊だ。

『どうぞのいす』

作/香山 美子
絵/柿本 幸造
ひさかたチャイルド
定価/本体1000円+税
ページ数/32ページ
1981年11月1日発行