『ニコニコしょうてんがい』絵本原画展レポート①

目次

  1. 『ニコニコしょうてんがい』絵本原画展レポート①
  2. 『ニコニコしょうてんがい』絵本原画展レポート②

 


原作は8見開きの短い絵本

 

絵本『ニコニコしょうてんがい』は、2010年に「第1回パブー絵本コンテスト」で大賞を受賞した作品が元になっています。

というのも、コンテストで大賞を受賞したのは、8見開きの短い絵本だったんですね。そもそも紙の本にすることが前提ではなくて、アプリとか電子絵本への展開を考えた絵本コンテストだったから、ページ数に決まりがなかったんだと思います。

そのたった8見開きの絵本を読んで、僕はみるみるうちに元気になりました。なんというか、こんなに素直な絵本に出会ったことはないんじゃないかというくらいの感動で、アタマではなくココロが直接「良い絵本だ」って言ったんです。

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紙の絵本にするために追加された6場面

 

早速ミジさんにコンタクトをとって、紙の絵本にすることが決まりました。製本の都合上、物語絵本は15見開きという制約があります。

そこで、どうやったら原作の素直な展開を壊さずにお話のボリュームを増やせるか、何度も相談しました。へたに余計な物語を追加してしまうと、ページをめくるリズムが変わってしまう可能性もあります。

できることなら、この絵本は気持ち良く「次へ、次へ」とめくっていくタイプの作品に仕上げたいと考えていました。

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子どもの絵本に描かれるべき世界

 

完成した15見開きをみて、本当に良い絵本ができたと思いました。新しく追加された6場面には「さかなやさん」や「おはなやさん」が登場し、「しょうてんがい」の世界がもっと広がりました。それにあわせて表紙も描き直し、文章やレイアウトも見直しました。

誰が見ても文句なしに幸せな世界。この絵本を手にとる誰もが「ニコニコにっこり」するすばらしい世界です。

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